タランチュラの飼い方


はじめに

タランチュラは強毒性の凶暴な虫というイメージがあるかもしれませんが実際はそんなことはありません。こちらから積極的に触ったり、刺激を与えなければ攻撃をしてくることはありません。

ただし、初めてタランチュラを飼育したいと言っても何をすればいいかわからないと思います。そんな皆様に向けて、基本的な飼育方法をまとめてみましたので是非ご覧になってください!

タランチュラを知ろう

生態

タランチュラを飼育する際に注目すべき、生態が大きく2点あります。

  • 湿度

    • 多湿を好む種

    • 乾燥を好む種

  • 生息場所

    • 地上

    • 地表

    • 地中

掛け合わせて計6通りの生態があります。自分の気になる種がどういった生息域に生息しているのかを確認してください。学名+care で検索すると英語の記事ではありますが、大まかな特徴を知ることができます。

寿命

寿命に関しては諸説ありますが、一般的にはオスが2~3年(繁殖すると死んでしまう)メスは長寿で20年近く生きるものもあります。

飼育に必要なもの

飼育用品を用意しよう

タランチュラを育成する上で必要となるのは以下になります。

・飼育容器

ベビーのタランチュラはプリンカップに入った状態で販売されていることが多いですが、基本的にそのままの状態で飼育することができます。脱皮して体のサイズが大きくなった場合、それに合わせてカップを大きくしていきましょう。プリンカップでも窮屈になってきたら、一般的な昆虫用飼育ケースに引っ越しさましょう。樹上種の場合、木の上という生息環境を作る必要性があるため、高さのあるケースを用意するのオススメです。

・ピンセット
エサをつかむときや掃除、食べ残しの除去、生体の移動のための誘導など何にでも使えます。安いものだと先端がうまくかみ合わなかったりするので少しコストをかけることをオススメします。

・水差し
園芸用品のコーナーに置いてあるもので十分です。容量の大きなものを買うと洗面所へ何往復もしなくて済むのでオススメです。霧吹きは生体にも水がかかってしまうので避けたほうが無難です。

・土
栄養や肥料の入っていない土であれば、問題ありません。ただし、腐葉土などはハエが湧くのでオススメしません。
バーミキュライト、目の細かいヤシガラマットなどがオススメです。

環境を整えよう

タランチュラを飼育する温度はおおむね25℃~30℃、湿度60~70%と人間が生活するうえで快適な環境を整えてしまえば問題ありません。
一番手っ取り早い方法としては部屋全体をエアコンやストーブで調整するのが簡単です。

一方、冬の光熱費が高くなってしまったり、暑がりの私には暑すぎる(冬でも部屋では半袖半ズボン笑)などの問題があるので、園芸用の温室などを購入して管理するのがオススメです。

餌を用意しよう

餌は生きた虫を用意するのが一般的です。
爬虫類なども販売しているペットショップで生体のサイズに合わせた餌虫を購入しましょう。
例えばベビーのタランチュラには初令のコオロギや、フライトレスショウジョウバエなどを与えるとよいです。
一般的に販売されている餌虫はコオロギ・ゴキブリ・ミルワームなどがあげられます。

飼育するうえで知っておきたい注意点

ハンドリングはNG

有毒種なので触ったり手に乗せたりすると噛まれます。万が一他人に危害が出たりすると、特定外来生物になってしまう等、飼育できなくなる可能性があるので絶対に避けてください。
※過去にサソリでは同様の事態が発生しました。

噛まれてしまったら

有毒種ではあるので嚙まれた場合腫れたり痛むことはありますが、大事に至ることは稀です。しかし危険がある場合もありますので、お近くの皮膚科の受診をしましょう。
特に、アナフィラキシーショックを起こす可能性はありますので、明らかなアレルギーの症状が出た場合は至急病院にかかりましょう。

エサや掃除の頻度

エサは食べるだけ与えてください。一方で、1週間程度エサを抜いても餓死することはまずありません。自分の都合に合わせて餌やりをしてください。
ただし、食べ残しは必ず取り除きましょう。病気や害虫の原因となってしまいます。尚、その際に巣を破壊しても問題はありません。

よくある死因

・脱走
足が速いので、一度姿を見失うとまず見つからないと思ったほうがよいです。脱走を避けるためにも飼育容器の引っ越しは大きめの箱の中で行う、手の届く範囲に捕獲用のカップを準備するなど対策をしましょう。

・ムレ
多湿系の生き物だからといって床材(土)をびしょびしょにしてしまうと、ムレやガスなどで死んでしまいます。びしょびしょにしてしまうくらいならむしろパサパサにしたほうがよいほどです。容器に加水する際は床材の半分くらいを湿らせる程度にとどめるよう心がけましょう。

・エサ虫の逆襲
脱皮の際など無防備な時に、コオロギなどの餌虫に逆に食べられてしまうケースがあります。頭をつぶすなどして、エサ虫は弱らせてから与えましょう。

・謎死
タランチュラは丈夫な生き物ですが、それでも所詮は虫です。
一度に1000匹も生まれたりする種類もあります。残念ながら死ぬときは死にます。その際は、あくまで勉強と思って何がよくなかったのか、次は何をすべきかを考えて新しい子をお迎えしましょう。

代表的な種類

ここまで読んでいただいた皆さんに、タランチュラの中で気性が大人しく比較的初心者の方でも飼いやすい種をご紹介します。

カーリーヘアー


タランチュラ飼育を始めるならまずはコレという種。黒地に金色の毛がもふもふと生えるタランチュラ界のトイプードル(自称)乾燥などにも強く丈夫で大人しい、一方で幼体のころはよくエサを食べるので飼っていて楽しい種です。繁殖も比較的容易ですので、飼育初心者にも繁殖初心者にもオススメできます。値段も安価な部類ですので、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか?

サンタレムピンクヘアード


ピンク色のストライプが入り、大型で飼いやすい種という教科書通りの紹介はどうでもいいんです。こいつの最大の特徴はとにかくエサ食いがいい!!
幼体のころはそこまででも…という感じですが、レッグスパン(前足の先から後ろ足の先までの長さ)が8センチくらいに達すると化けてきます笑。無限にエサを食べるんじゃないかという勢いでコオロギを加えていきます。(我が家では最大6匹を同時食いしました)タランチュラ飼育をするなら必ず飼っておきたい子です。

おわりに

タランチュラは散歩の必要もなければ騒音も出さず、丈夫で自分の都合に合わせた頻度の餌やりで飼育できる最高のペットです
1匹飼い始めれば、その魅力にハマり2,3匹増えても変わらないだろうとどんどん増えていくこと間違いないでしょう
どのショップも丁寧に買い方を教えてくれるので、少し気になった方は生体販売のイベントで声をかけてみてはいかがでしょうか?


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