【推しの子】1話感想

現在大流行中の推しの子、オタク特有の流行りものを逆張りして毛嫌いする性質と初回90分というハードルの高さから見るのをためらってましたが、友人が見ていたのをきっかけにようやく重い腰を上げ視聴をすることに。
ひとまず映画級ボリュームの第一話を見終えたので、見ながら取っていたメモをもとに流れに沿って感想…というより感想ですらないほぼ見ながら考えていたことのただの垂れ流しを書いていきます。リアルタイムで横で見ている人間の、口から出てくる独り言と思って見てください。


とりあえず視聴前に知っていた情報としては、伝説のアイドル「星野アイ」のファンである男女が何かしらの形で死亡、彼女の子に転生し一話の最後でファンに刺されアイが死亡という話の流れと、有馬かなという子のビジュアルが好みにぶっ刺さっている、ということくらい。

病院行った段階で見た目の雰囲気から若そうなのはわかっていたが、16ってのはまた…。事情ありだろうからこの段階で深く考えることはしなかったが、アイドルのこと抜きにしても普通なら16で妊娠って結構終わってるよなあ。
貪欲に、廃れた愛を求める人間はオタクは基本大好きなものではあるけれど、屋上でのシーンを見ると流石に「もう少し深く考えて行動しろよ…」と思ってしまう。まあ、終盤の内容を経て考えれば、僕がここで受けた星野アイの印象は大きく間違いであったわけだが。

そういえば最初の描写や患者がアイだと気づいた時の取り乱しようからちょっと心配ではあったのだが、この人意外と仕事は仕事とちゃんと冷静になれる人よね。偉い。むしろ患者さんに布教してた時の方が違和感あるかもなレベル。

そして死因は結構まさかなものだったな。推しの子供に…みたいな話を聞いて行動を起こすものかと思ったが、他殺されるとは。この犯人、アイに並々ならぬ感情をお持ちのようだが、病院の方は大丈夫か…?と気が気でならなかったよ。実際はちゃんと子供たちと対面できてたみたいだけど。

てか転生のスピード感!!!描写的にストーカー(仮)に殺されてる裏ではもう出産が始まってたんじゃないの!?転生する時の魂ってそんな速達便で届くものなんだ。

そして時系列は転生後へ。そしていきなりの衝撃。ア………アク、アクアマリン!?!?!?ドが付くほどのキラキラネームじゃねえか!!
今まで見てなかったぶん情報源ってほとんどツイッ…エックスに上げられるイラストとかしかなくて、するとどうしても女性キャラに偏るからアクアの方マジで名前知らなかったのよね。そんな名前だったとは…

というか、そこまで奇抜なネーミングしておきながら結局「アクア」って呼んでるのもそうだし、アクア転生前の病院屋上での会話の内容もそうだし、この頃のアイって分かりやすく絵に書いたような「軽率」だよなぁ…。
考え無しに動いてる訳では無いのは書いてる今では分かってるけど、この「軽率」という印象は多分正しいよね。アクアも「母親として相当ダメ」判定下してたし。

テレビ越しの映像を前に、完全に後方彼氏面の息子。←書いてて字面の謎さに困惑してるよ。今更だがどんな状況だこれ。
そして流れるサインはB。CMでクソほど見たヤツーーーーーーー!!!
これたしかオーイシマサヨシさん作曲なんだよね?後でしっかり聞き返さねば。

ここでようやくちゃんと会話シーンの入ったルビー。思ったよりハキハキ喋る!!この歳の身体ってそんなちゃんと喋れるもんなのか…?
そんでもってジョークのセンスが良すぎる。「オムツ替えたばっかりなのに失禁しそう」は赤ちゃんジョークのレベルが高い!
……と思ったらアイのアンチには「○ね○ねし○し○」て。なかなか偏った言語野をした子だなこの子。

そしてとうとう煩悩を覚醒させるミヤコさん。社長の妻らしいミヤコさん、ビールや酒に溺れてて欲しい。この汚さはリコリコのミズキさんとかと似た血を感じる。醜い人間だーいすき♡
というか即興劇でノリノリ過ぎませんかねルビーさん。テンションの持ってき方がプロなんよ。今日が初めてでこんなとはね君センスあるよ。(ビタチョコ)
急に責任を押し付けられた芸能の神ことアメノウズメさんはたまったもんじゃないだろうけど。
この2人の謎のコンビネーション力は同担という強いつながり故なのかなんなのか。

ルビーの正体については…まあ、最初に患者として出てきてた頃からなんとなくこの子なんだろうなとは思ってたよ。ここの回想で見て改めて考えてもアクアの転生前医者としては割と素敵な人だよな。
これ展開によっては禁断の兄弟恋愛とかにならない?大丈夫?

そしてようやく「母の自覚」みたいなものがぼんやり出てきた様子のアイ。いい事なんだけど、ちょっとそれが吉と出るか否かってところではある。アイドルの天才なので。
この辺で気づいたけどミヤコさん子供二人に対してデフォルトで敬語になっとるw神様そんな怖かったか…まあ赤ちゃんが急にあんな喋り方しおったら俺も腰抜かすわ。

てかB小町、アイ単体でも結構爆売れしちゃってるみたいだから心配だったけどメンバー仲はかなり良好なんだね。
プロセカ人間かつ雫推しなのもあってチアフルデイズの例を思い出してしまうのよな。B小町、良いグループや。

その後お忍びでアイのライブを訪れた二人。アクアさん、おしゃぶりの取り方が完全にタバコなんよ。
前世では喫煙者だったのかな?
そして放たれる鮮やかな赤子ふたりのヲタ芸。CMでクソほど見たヤツーーーーーーー!!!(2回目)
君たちどっから持ってきたんだその…なんだっけ?ペンライト?ブレード?みたいなやつ。元からベビーカーに忍ばせておいたとしたらハナから舞う気マンマンじゃないか。これぞオタクの性。
これには思わず素の笑みをこぼしてしまったアイ、明確な「母」の芽生えみたいなのはここだったかもね。

そして話は初のドラマ撮影へ。
ここまでの話からアイはアイドルとしては結構売れてる方だったと思うんだけど、ドラマ撮影の話が来たのはこれが初めてなんだね。ちょっと前に出てた「アイはアイドルで輝ける存在」みたいなの(うろ覚え)、こういうことなのかな。
にしても、演技力にあんま期待されてないゲスト枠出演のアイドル、なんだかんだここまでの要素で一番生々しいかもしれない。具体例がありすぎる。
やっぱ目線が視聴者なもんだから、こういうところに「あ゛ーわかる!」ってなる。

この時に監督さんがアイを1役者として考えた時に下してた評価は、「ほかの役者を食っちまう」ってことなんだろうな、多分。過去演劇やったことあったり、最近「ワールドダイスター」のアニメを見て八恵ちゃんの件が記憶に新しいから、ここで言いたいことは何となくわかるな。役者が単体で目立つのって、思ったより話入ってこなくなるし、チョイ役なら尚更よね。

まさかのここでビジュアルで気になってた子登場ーーーーー!!!!!!こんな子供の頃から芸能界にいた子だったのね。分かりやすく「生意気」を絵に書いたような印象で、分かりやすく金持ちな格好をしてらっしゃる…w
というか旧ツイッターのほうでよく「重曹ちゃん」と呼ばれているのを目にしていたけど、こんな聞き間違い発祥だったのね…笑オタクはたまに変なとこからあだ名つけがち。

監督の意図を完璧に汲み取って見事に役を全うして見せたところで気になったことなんだけど、アクア、転生してるにしたってこの妙な視野の広さはなんなんだろうね。医者という仕事柄人との関わりが多い、ってのはまあ理由の一つとして分かるんだけど、それにしても、じゃない?
ただ良いドルオタ医者だっただけでなく、何か裏もあったのだろうか。気になる。

そして隣の少年の不気味さに食われてしまったのが気に食わなかったのか、撮り直しをと食ってかかる有馬かな。
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜………そういう感じか。なんと言うか…多分、すごい自信家というか偉そうなように見えるけど、ホントは自分に自信なんてないんだろうね。ど「天才子役」である自分の価値を自信を持って自分の中に見いだせないから「自分はすごいんだ」というプライドに縋るしかなくて、だからどうしても自分の価値を目に見える形で求めてしまう。そういう子なんだろうね。
多分既に色んな経験をしてきた故なんだろうけど、この年で自己肯定の手段を外にしか見いだせないというのは、とっても心配になるな。ある意味で言えば大人だけど、このまま育つと色々焦りに襲われながら生きていくことになってしまいそうで。
とはいえこういう子には結構クソデカ感情を抱きがちな私、だいぶこの先が楽しみです。(悪いオタク)

だんだんアイの真似をするようになったルビー、その過去はまぁ…病気ってのは分かりやすく凄惨だよねぇ。
もちろんアイが好きだったってのもあるだろうけど、「ライブ映像を見る」ってことくらいしか、やれることがなかったんだろうね。きっと何十、何百回と同じ映像をみて嫌になったりしないのかとも思ったけど、きっとそれも考えないようにしてたんだろう。
生前もそれなりに幼くして死んだにしろ、彼女に残るマジの子供っぽさは、やっぱりそういう生活が大きく関係してるんだろうな。

そして私は、アイの「私も嬉しそうにする」というモノローグで、かなり情緒をやられてしまった。なんと言うか、視点が第三者なんだよな、このモノローグ。
この辺でようやく、アイという人間は、想像していたよりずっと打算的な行動を、していたと気づき始めた。なんかこう…自分が心の奥底でずっと苦しんでることを、彼女は自覚してるんだ。

愛することも、愛されることもしてこなかったとスカウト中の社長さんに語るアイ。そう考えると、ただ軽率に見えてたアクアの転生前からのものも含めたアイのこれまでの行動には、それなりに一貫性が見えてくるよね。
ただ、「愛」というものへの興味だったんだろうね。幼い子供が、乗り物や生き物にとかに興味を持って図鑑を読み始めるのと同じ。
ずっと「愛」というものを知らずに育ってきて、それにキラキラとしたイメージ像を持っていた様子のアイ。愛がなんなのか掴めないから、愛せない。「愛したくても」(ここ重要)、愛せない。それが、飄々としてるように見えて心の奥ではちゃんと、本当に苦しかったんだろう。そんな彼女にとって、「嘘でもそれは愛になる」ということは、本当に救いだったんだろう。
それから、そのアイドルを起点として、嘘でも「愛する」とは何なのかを確かめる行動をとるようになったんだろう。アイドル活動を始めたのもそう。男性と体の関係を持ったのもそう。子供を産んで育てたのもそう。ファンからくれたものとかをちゃんと覚えてたことも、きっと「これも『愛』になるかな?」と思ってやったことなんだろう。どれも「愛する」という行為としてよく知られるものだからこそ、アイは愛を知りたくてやってみていた。
「愛したい、と思ってる」っていうのが、やっぱり彼女の本質であり、嘘偽りない彼女の本音なんだろう。愛するために「愛してる」という嘘をつき、いずれその“愛するためにとる行動”みたいなものはホンモノの愛にちゃんとなる。
死に際にルビーとアクアに言った「やっと言えた」ってのはそういうことなんだろう。愛そうとはするけど、ここまでやっぱり「愛」とは何なのか理解出来てはいなかったアイにとって、本気で愛そうと思えた相手には、それがちゃんと愛になるまでこの言葉は言えなかった、言いたくなかったのだろう。個人的にはその気持ち自体既にもう立派な愛じゃない?とは思うけど、この気持ちが愛だってことを、死ぬ間際でようやく自覚出来たんだね。殺されたことは残念だけど、二度と会えなくなる前に間に合ってよかった。

ていうか殺害シーン、アクアに対してむごすぎるな。何が残酷かって、如何せん医者なもんだから、見てわかっちゃったんじゃなかろうか。「ああ、このひとはもう助からない」ってことが。
そもそも彼が医者じゃなきゃ話が成り立たないってのもあるけど、彼の前世が医者だったの、ここ最高に人の心がない。

そしてその後のネットの反応はまぁ〜生々しいね。若干露悪的に描きすぎじゃない?と思うところもあるけれど、確かに現実で同じことが起こったら多分すぐYouTubeに「星野アイの兄です。」って動画上がるもんね。当事者の目線で見れば許せるはずもないだろう。
過去誰かしらのアイドル(名前は伏せます)に不幸があった時に、FF内やニュースアカウントのリプ欄にも「この人よく知らんけど〜」とか言ってる人本当にいたなぁ。その時は何も思わなかったけど、普通に考えてそれ言う必要ないもんね。明確な「悪意」のあるものなんだろうな、これも。

ていうかミヤコさん、序盤から随分人が変わったね。すごくいい人になってる。
ちゃんと子供達のことを考えてあげなきゃ、「あなたの母親はアイしかいない」なんて言ってあげられない気がする。人によっては「私があなた達の母親の代わりになる」という言葉の方が救われることもあるんだろうけど、絶対にルビー達にかけるべき言葉はそっちじゃないもんね。

そしてルビーは生前か抱き続けていた憧れを胸にアイドルを目指し、アクアは復讐を誓い第1話は終了。アクア側に関しては「あそういう話になる!?」ってちょっとびっくりしたけど、まぁそういう話にならなきゃアクアがわざわざ芸能界に留まろうとすることは無い気がするな。


うーむ……アイという人間に関しては、何となく人物像は掴めた気がするが、上手く言葉にならんな。まあとりあえず愛を知りたかった彼女が、最後には報われたことは良かった。

今後の話はだいぶ予想がつかないけど、第1話は思ったより面白かったので2話以降も楽しみだ。てかよく考えたらストーリー赤坂さんだもんね。かぐや様大好きなんだからこっちもハマらんわけないわな。

あと改めてYOASOBIさん…というかAyaseさんの恐ろしさを知ったね。「星野アイ」という概念をあそこまで綺麗に1曲にまとめあげるとは。鬼リピ確定。

というわけで1話感想終わり。長かったぶん感想も長くなって疲れた。2話以降は多分いちいち感想投稿することは無い。

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