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おすすめの本『三千円の使いかた』(原田ひ香、中央公論新社、2021)

この本は前回の「春のバーチャルビブリオバトル」で紹介させていただきました。若い人には参考になるかも!?是非読んでほしい一冊です。

この本は、千円の使い方、それぞれの視点でお金の価値を語る家族小説です。

冒頭の場面で、主人公の美穂の祖母がある事を言います。
人は三千円の使い方で人生が決まるよと、これを聞いたみほは、え? 三千円? 何言っているの?と思いました。

後に祖母の言ったこのセリフが美穂は分かるようになります。

美穂には姉がいまして、3千円の使い方について姉妹で比較する場面があります。

ある年、お母さんからもらったお年玉は3千円。妹の美帆は友だちと何回かマックに行き、本を買いました。

一方、姉の真帆は高校生で、3000円とお小遣いを足してデパートで財布を買いました。

妹の美帆はマックと本。姉の真帆は財布に使います。

そんな2人に祖母はこういいます。
「二人の性格がよく出ているじゃないか」「今にわかるよ」と、

「ここでのポイントは、美帆の人生は始まったばかりで、自分の小さな選択がどう人生を変えるのかなんて、まったく見えていなかったという事です。」

自分も「3000円で?」と驚いたのですが、この小説を読み進めていくと確かに3000円の使い方で人生は決まるかもしれないなと感じました。

例えば、喫茶店に立ち寄ってグレードが高いコーヒーとケーキのセットを頼んだり、ランチを奮発したり、また、夜飲みに行ったりすると、3000円をあっという間に使ってしまうのではないでしょうか。

けれど、雑貨屋さんでお気に入りのカップと、コーヒー店で豆を買えばお金は余るし、ワンコインランチに行ったり、夜飲みに行く回数を減らしたりなどで消費するお金は減らせます。

どちらの価値もその人次第で変わりますが、気がついたら3000円がなくなるような暮らしかたをしていませんか?という内容になっています。

自分のお財布事情と照らし合わせながら、主人公たちのお金の使い方・貯め方を読み進められる1冊になっています。

物語に戻りますが、それから年月が過ぎ美穂は大人になりました。
大人になったみほはある理由から、1千万円台の中古1軒家を購入する事を目標に節約を開始します。

一方姉の真帆は結婚6年目。貯蓄額を見ると、真帆が美帆を大きく上回っていました。

そこで、真帆は美帆に節約の方法をレクチャーしていきます。

「食費や電気代を見直したってたかが知れてるのよ。固定費をまず削って、節約するのが一番簡単」と言い、家賃やスマホ代の見直し、投資信託のはじめ方などを教えました。

また、美穂は3千円を使い、節約セミナーに参加しました。

そこで、講師の話をまとめて、毎月8万円、ボーナス時に2万円ずつ貯めると、1年で百万円。まずは、この「8×12」を脳裏に刻みつけることという事を実践しています。

最後に告知させていただきます!
「夏のバーチャルビブリオバトル」6月19日(日)開催決定しました。
ビブリオバトルとは書評合戦の事でおススメの本を紹介し合います。最後に参加したみんなで良かったプレゼンの本を投票し、チャンプ本を決定します。

申し込みはこちらです↓
https://www.kokuchpro.com/event/bibliobattle06/

是非気軽にご参加ください!

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