大学院入試への必携テキスト集
・はじめに
以下に記す本はあくまで心理系大学院入試に受かるために厳選した本です。以下に掲げる本を読んだだけでも受かるかもしれませんが,もっと大事なことは,日々の授業やより詳しい専門書を読む経験による基礎~臨床にわたるエッセンスと「考える力」の獲得です。心理系大学院に受かることだけを目標にして暗記だけするのは非常にもったいない。ぜひ心理の世界を楽しみながら,勉強していきましょう。
・大学院入試までの手順
1.興味がある研究者,分野,領域を特定し,それに関する本や論文を読む。興味のある大学院,研究室について調べる。
2.ある程度,その分野に関する知識が定着したら研究室訪問する。研究室訪問は大学院によっては必須条件なので絶対にすること。研究者との相性や設備を確認せずに受けるのは絶対ダメ。
3.できるだけ多く受ける大学院入試の過去問を取り寄せる。
4.まず解いてみて,できなかった分野を確認する。
5.できなかった分野を中心に広く浅く,できれば広く深く学ぶ。
心理系大学院入試必携テキスト
・心理学 新版 (New Liberal Arts Selection) 無藤 隆 (著), 森 敏昭 (著), 遠藤 由美 (著), 玉瀬 耕治 (著) 有斐閣
→心理学の基礎がある程度定着している人(3回生~4回生)は読まなくていいと思う。心理学を最初から復習したい人向け。
・臨床心理学 (New Liberal Arts Selection) 丹野 義彦 (著), 石垣 琢麿 (著), 毛利 伊吹 (著), 佐々木 淳 (著), 杉山 明子 (著) 有斐閣
→認知行動療法やロジャース派を中心によくまとめられている。
・心理学 第5版補訂版 鹿取 廣人 (編集), 杉本 敏夫 (編集), 鳥居 修晃 (編集), 河内 十郎 (編集) 東京大学出版
→基礎心理学中心の入門書的な位置付けだが,入門書と言いつつ難しい。上級者向け。実験系の問題を解く力を身につけたい方,実験の考え方を会得したい方は必須。
・有斐閣 現代心理学辞典 子安 増生 (監修), 丹野 義彦 (監修), 箱田 裕司 (監修)
→辞書だけど,検索だけでなく時々じっくりと読むこと。
・精神分析事典 小此木 啓吾 (著), 北山 修 (著), 牛島 定信 (著), 狩野 力八郎 (著)など 岩崎学術出版
→精神分析学を中心に出る大学(特に京都大学)は絶対に必須。高いので図書館で活用してもよい。
・臨床心理士・指定大学院合格のための心理学問題集 Willカレッジ大学院入試問題分析チーム (編集) オクムラ書店
→解答例をそのまま書ける必要はない。よく出る問題をまとめてある。
・よくわかる臨床心理学[改訂新版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ) 下山晴彦(著) ミネルヴァ書房
→臨床心理学を広く浅くまとめてある。
・誠信 心理学辞典[新版] 下山 晴彦 (編集), 遠藤 利彦 (編集)など 誠信書房
→読む辞典。DSMにも準拠しているのでおすすめ。
・公認心理師必携 精神医療・臨床心理の知識と技法 下山 晴彦 (編集), 中嶋 義文 (編集), 鈴木 伸一 (編集)など 医学書院
→精神医学を学ぶのにおすすめ。
・公認心理師技法ガイド 下山晴彦 (編集), 伊藤絵美 (編集), 黒田美保 (編集), 鈴木伸一 (編集) 文光堂
→「よくわかる臨床心理学」の上位互換
・第5巻 心理学統計法 (公認心理師の基礎と実践) 野島 一彦 (監修), 繁桝 算男 (監修, 編集), 山田 剛史 (編集) 遠見書房
→多変量解析まで柔らかくまとめてある良書。
・第14巻 心理的アセスメント (公認心理師の基礎と実践) 津川 律子 (著, 編集), 遠藤 裕乃 (著, 編集), 酒井 佳永 (著)など 遠見書房
→津川先生のアセスメント本はどれも良書なのでおすすめ。
・認知心理学 (New Liberal Arts Selection) 箱田 裕司 (著), 都築 誉史 (著), 川畑 秀明 (著), 萩原 滋 (著) 有斐閣
→認知心理学を概観できる必携本。
・社会心理学 補訂版 (New Liberal Arts Selection) 池田 謙一 (著), 唐沢 穣 (著), 工藤 恵理子 (著), 村本 由紀子 (著) 有斐閣
→社会心理学を概観できる良書。
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