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【連続小説】 冒険ダイヤル

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おさななじみとの再会を願う、高校生たちの物語。 そこには小さな謎解きが待っています。
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#青春

冒険ダイヤル 第18話 (( ))

翌日の昼休み、学食のすみっこのテーブルを挟んで駿と絵馬は口喧嘩をしていた。 「ふーちゃん…

アイチャイム
7か月前
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冒険ダイヤル 第26話 嘘はついてない 

いつだったか駿と三人でおやつを食べようとして公園のベンチに並んで座っていた。サラダせんべ…

アイチャイム
6か月前
10

冒険ダイヤル 第31話 来年の約束

「おれたちふたりで狸を見に行こうぜ」 下校時間、魁人は深海があげた給食のコッペパンを片手…

アイチャイム
6か月前
7

冒険ダイヤル 第33話 橋の向こう側

深海は絵馬を振り切って走っていた。 彼女には本当に申し訳なかったけれど、喫茶店に戻ったら…

アイチャイム
5か月前
6

冒険ダイヤル 第34話 ラブレターの書き出し

「今度の週末にお疲れさん会をやろうよ。ふーちゃんが戻ってきたらその話しようよ」 ナポリタ…

アイチャイム
5か月前
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冒険ダイヤル 第35話 君通ふ夏

アルファベットは全部で十五文字あった。 ( K・I・M・I・K・A・Y・O・F・U・N・…

アイチャイム
5か月前
9

冒険ダイヤル 第36話 伝えられずにいたけれど

「お前は天才だ」 駿は陸に向かって拍手した。 「ほんとだ、僕って天才?」 陸はぽかんとして自分でも拍手する。   やがてつば広帽子の内側に顔を埋めて絵馬がぶつぶつと何かを言い始めた。 「王様の耳はロバの耳…」 「エマちゃん?どした?」 深海が怪訝そうに覗き込んだが絵馬は帽子で顔を隠したまま隣の陸の肩に寄りかかった。 陸はため息をついてそれを押し戻す。  「エマちゃん、駄目だよ言わないで」 「もう限界」 絵馬は帽子で顔を覆ったままくぐもった声で答える。 深海は帽子に向かって問

冒険ダイヤル 第37話 五十円のゆくえ

鶯町の住宅街は実に探検しがいのあるところだった。 瓦屋根の旧家の塀に沿って歩いていくと周…

アイチャイム
5か月前
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冒険ダイヤル 第38話 追加の気持ち

「おれはどっちかっていうと犬のほうが好きなんだけどな」 「かいちゃんは犬飼わないの?」 「…

アイチャイム
5か月前
9

冒険ダイヤル 第39話 杭と杖

ちぐはぐな印象のもとはこれだったのかと駿は思った。 「二枚目を何回も書き直したんだ」  陸…

アイチャイム
4か月前
10

冒険ダイヤル 第40話(最終話) みかえる 

「まだ次の電車まで時間あるのに、すごい速さで行っちゃったね」  陸と絵馬は折り鶴を前にし…

アイチャイム
4か月前
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