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【連続小説】 冒険ダイヤル

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おさななじみとの再会を願う、高校生たちの物語。 そこには小さな謎解きが待っています。
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#パズル

冒険ダイヤル 第27話 七つのお祝い

スマホが鳴動した。 今度は非通知からだった。駿は一度深呼吸をしてから応答した。 予想通り魁…

アイチャイム
6か月前
9

冒険ダイヤル 第29話 幾夜ねざめぬ

駿は祠で拾ってきた袋を受け取ると無言で中を調べ、取り出した物をみんなの前に並べた。   ひ…

アイチャイム
6か月前
10

冒険ダイヤル 第30話 今は夏

注文したかき氷が運ばれてきた。 こんもりとした白い氷のてっぺんにアイスとゆで小豆がのって…

アイチャイム
6か月前
8

冒険ダイヤル 第32話 そうだけどそうじゃない

喫茶店に残された駿と陸はしばらく無言だった。 飛び出していった深海には絵馬がついていった…

アイチャイム
5か月前
7

冒険ダイヤル 第33話 橋の向こう側

深海は絵馬を振り切って走っていた。 彼女には本当に申し訳なかったけれど、喫茶店に戻ったら…

アイチャイム
5か月前
6

冒険ダイヤル 第34話 ラブレターの書き出し

「今度の週末にお疲れさん会をやろうよ。ふーちゃんが戻ってきたらその話しようよ」 ナポリタ…

アイチャイム
5か月前
11

冒険ダイヤル 第35話 君通ふ夏

アルファベットは全部で十五文字あった。 ( K・I・M・I・K・A・Y・O・F・U・N・A・T・S・U ) 陸は膝の上で落ち着きなく手紙を折りたたんだり広げたりしていたが、駿が始めた作業に興味が湧いたようだ。 「何してるの?もしかしてアナグラム?」 「そう。お前の話で思いついた」 駿はまずアルファベットを母音と子音に分けた。 母音が七文字、子音が八文字だった。子音がひとつ多い。 「エマ、英語が得意なんだから、何か考えつかないか?」 「英語は好きだけど得意っていうほどじゃ