20代の頃のこと

20代の初めの頃はとても悲観的でいつ寿命が来てもおかしくないと勝手に思い込んで生きているような状態でした。
でも23歳で好きな仕事に就いてから毎日とても楽しくて充実した日々を送っていくと気持ちも上向きになり、そのお陰か体調も良くなっていました。
仕事もフルでの勤務とまではいかなくても1日6~7時間、週に5日程度の勤務。それもずっと立ち仕事。
20代前半では午前中だけ、しかも座り仕事のみだったのが考えられない程。

プライベートでも仕事帰りに友達と飲みに出かけ(アルコールは嗜む程度は許可されてました)、休日には買い物や映画にライブ参戦、友達と飛行機に乗って旅行に行く事も1年に1度の楽しみとなっていました。(その辺の詳しいことは追々ここの記事にできるかな?)
今その頃のスケジュール帳を見返してもよくこんなに遊びまわってたなぁと驚きます。

やはり気持ちの部分がとても大きかったのだと思います。
仕事も時々体調を崩したり、風邪をひいてお休みをさせてもらったことはありましたが理解のあるスタッフにも恵まれ、人並みに20代を楽しんでいました。

最初は、「最期に自分の好きなことを」と思って始めた仕事ももう自分にはこれしかない!!と思えるほどにのめりこみ、もう自分の寿命の事などすっかり忘れていたのです。

そんな日々の中で30歳が見えてきたある時、とある転機が。
「店長候補を探している」とのお話。
年齢的にも経験的にも私が一番適しているのではないかと、上の人たちからのお声。
仕事が大好きだったし、それまでの仕事振りが認められた様でとても嬉しかったのを覚えています。
もうすぐ30歳。
周りも段々と結婚や昇進等、ステージが変わっていく年代。
今にして思えばその流れの中に置いて行かれたくない、という気持ちもあったような気がします。

それでもやっぱり自分の病気の事も不安で、すぐには返事をできないでいました。
この先も長く体調のいい状態が続くのか、体調不良でシフトに穴を空けた際にその穴埋めを誰がするのか、そもそも何かあった時の責任を自分が取れるのか。
自分の中でもものすごく葛藤し、他のスタッフにも相談すると「何かあったらフォローするよ」と言ってもらう事ができました。
その当時のスタッフは皆、私の病気の事も理解してくれて本当に信頼できる人ばかりだったので、その言葉がとても力強く"このチームでなら"、とお話をお受けする事に決めたのです。

それからは日々の業務の中で仕事の引き継ぎ準備などをして、段々と不安は消えワクワク感と少しのドキドキで気持ちは高揚し、完全に浮き足立っていました。
アクセルを踏み込んだ様な生活を送っていたのです。
少しづつ坂を下っている事も気がつけない程に……。

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