朗読劇「若きウェルテルの悩み」感想

前書き

2024年5月2日13:00 TOKYO FMホールにて開演された「若きウェルテルの悩み」を観劇しに行きましたーーー。

ここでは高校時代まで完全にセンスで国語を受けてきて、大学以降は一切文学について学んでいない人間の一感想をお送りしたいと思います。創作は受取人の数だけ答えがあるといいますからね。

本編

この物語を簡単に表すのならば、叶わぬ感情に突き動かされた者が自ら死を選ぶ物語である。期間は約1年と半年といったところか。

では、台本を片手にストーリーの進行に沿って思ったことを要所要所で述べていく。

まず最初のシーンはウェルテルが農夫と初めて出会ったときの会話である。農夫が後家の奥様について熱く語っているところで、奥様がひどい扱いを受けていた主人が亡くなったという事実と、これから孤独に生きていく奥様を支えていきたい誰よりも役に立ちたいという思いが混雑している発言であった。
この発言を聞いて、私はこの人は今後事実と自分の思いの境界線がどんどん曖昧になっていくのではないかと感じた。相手のことを慮る発言をしていると本人は思っているが、結局は自分の願望が込められている発言である。
またこの農夫の発言を、ウェルテルは純粋な形の切実な羨望と熱い恋心と述べている。

次にロッテと牧師の会話とロッテとウェルテルの初期の会話から読み取れる、ロッテの様々な人に分け隔てなく接する人間性を垣間見ることができた。

7/8~7/13の期間に彼に何があったのか、7/13の手紙がそれまでの手紙の中で最も事実がなく感情ベースの手紙となっている。ってか7月中旬当たりの手紙の数多いな!!!!この期間でより深くロッテに陶酔した時期かな。

8/12の掛け合いが、このお話のポイントでそれぞれどんな考えを持っているのかちょっと見えてくる。理性的なアルベルトか情熱的なウェルテルか、私はウェルテル派で、人生において自分に酔うことも大事だと考えています。

農夫の最後は人を殺して、終えました。ウェルテルの最期は自ら命を絶って終わりました。


良いじゃないですか、良いじゃないですか。選んだ選択が何であっても自ら進んでその選択をした彼らに私は敬意を払います。農夫の選択もウェルテルの選択も、ただ周りが異質だと思っているだけなんで、だから私はその選択が間違いだと思いません。むしろ選択をしたという行為自体が素晴らしいと思います。暗転前のウェルテルの死の描写を聞いて安心しました、死ねたんだって。

後書き

私が今回の朗読劇を受けて、思った二つのトピックは「叶わぬ恋」「自殺するのは弱さか」です。叶わぬ恋、より私よりに言葉を変えると叶わぬ思いとしましょう。叶わぬ思いなんて誰だって持ってるでしょ、私もありますよ3つか4つくらい。私の場合は多少抗って無理だったら無理でって感じで、人間感情が重い軽いかだったら自称隠れ鬼重い派なので、「若きむっちゃんの悩み」とかやりますか。
次に自殺するのは弱さか否かです。私の結論は弱さじゃないですね。ぶっちゃけ自殺も社会が認めていないだけの手段だって考えてます。だからその手段を自分の中で天秤にかけて比重が大きくなったら選択してもいいんじゃないんですかね。生きることも死ぬことも同価値の尊さを帯びていると思います。生きてるってのは死んだないだけ、死んだってことは生きてないだけ。だから先述した通り死んだときには悲しいとかじゃなくて良かったってなりました。求めて抗って狂って良い人生じゃないですか。
どうなんですかね私の生死の価値観がどうせ人は死ぬしな価値観だからですかね。

やっぱり朗読劇って良くてずっっと推し知ってから待ってた。所属事務所のプロフィール欄から飛んで、出演歴で特に舞台・朗読劇系の記述がなかったり、ほかの人はどうなんだろうって事務所単位での力の入れ方とかをみたり、梶くんの出演歴の多さにビビったりしました。朗読劇は如何に言葉で見えない情報が魅せられるかって考えてます。特に描写?背景とかそういうのは補完しないといけなく、そういうのを受け取り手の自分の世界を生成できるのが楽しいですね。
あと言葉を受け取って思考して言葉を紡げるのは良いですね。でもね難しいよ知らない言葉たくさん出てきたから、知識不足です。

結論、また朗読劇をお願いします。


PS. 生のリップ音最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


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