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~デュエプレ殿堂・ナーフカード解説~vol.2「若頭 鬼流院刃」

今回紹介するのは、第16弾「ファースト・オブ・ビクトリー」に収録された「若頭 鬼流院刃」です。


【能力解説】

〈若頭 鬼流院 刃〉
コスト10 ガイア・コマンド/ビーストフォーク/ハンター 17000
・バトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンから自然の進化でないハンターを好きな数、タップしてバトルゾーンに出す。その後、自分のマナゾーンから自然の進化ハンターを好きな数、タップしてバトルゾーンに出す。
・相手のターン中、このクリーチャーがタップされていて、そのターンにまだ攻撃を受けていないなら、相手のクリーチャーは可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
・T・ブレイカー

「若頭 鬼流院刃」は、バトルゾーンに出たときにマナゾーンから非進化ハンター⇒進化ハンターの順に踏み倒すことができます。能力的には単体で完結している代わりに、マナ限定かつタップインになった「メンチ斬るゾウ」といったところでしょうか。

この能力は非常に強力で、特に「堀師の銀」との組み合わせが凶悪でした。このカードは「スーパー大番長〈四つ牙〉」などと組み合わせることで何と疑似的にループします。

こいつで「鬼龍院刃」のcipを使いまわしつつ除去する

細かなループ手順は省きますが、成功すると概ね相手は死にます

また、紙から追加された能力として「若頭 鬼流院刃」はタップ時に攻撃先を自分に限定させる攻撃誘導能力を持っています。「鬼流院刃」のスタッツは17000と非常に高く、究極進化クリーチャーや覚醒後・覚醒リンク後のサイキッククリーチャーを除くとこのカードを殴り倒せるカードはほとんど存在しません。よって、「鬼流院刃」を出された相手は除去カード、あるいはスレイヤー等のギミックで「鬼流院刃」の対処を迫られます。

このように、1枚で戦況を大きくひっくり返すことのできる「若頭 鬼流院刃」ですが、当初はせいぜいtier2~3止まりのデッキでした。

というのも、このデッキはマナにループパーツを貯めながら、手札に「鬼流院刃」を抱え続けるというアルティメット縛りプレイを強制されるので安定性が非常に低かったんですね。ループパーツは「恵みの大地ババン・バン・バン」等で収集できるものの、肝心の「鬼流院刃」が≪MRC≫の「特攻人形ジェニー」などのハンデスで落とされたりされるとそこで動きが止まってしまいます。

また、「鬼流院刃」デッキのもう一つの弱点として、S・トリガーケアができないという点がありますマナから大量の緑ハンターを踏み倒したところで、正直に盾を殴りに行くしかできないのです。従って、極端な話「スパーク系トリガー」+「除去トリガー」のセットを踏んだり、「ヘブンズ・ゲート」などからクソデカクリーチャーを展開されることで返しのターンに負ける可能性が生まれてしまいます。

このようにちょっと強いロマンデッキぐらいだった「鬼流院刃」ですが、第17弾「ライジング・アライズ」に収録されたあるカードの存在によって状況が一変します。

ここで一回「鬼流院刃」の弱点を振り返ってみましょう。

・手札に「鬼流院刃」を抱えながらプレイングしなければいけない

・Sトリガーのケアができない


出ちゃったんですよ。

手札以外に「鬼流院刃」を置きながら、トリガーケアを可能にするカードが。

ナーフおめでとう

そうですね、「母なる大地」です。

【環境での活躍】

環境では、「アナカラー鬼流院刃(青緑t黒)」のカラーでトップメタに君臨しました。

回し方は非常に簡単で、適当にマナ加速しながら「恵みの大地ババン・バン・バン」召喚⇒次のターンで「鬼流院刃」を召喚or大地で引っ張り出しループ⇒相手の盤面が壊滅したところで大地でマナから「復活の祈祷師ザビ・ミラ」を出して並べたハンターを砕いて「死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン」+「ヤヌス」のパッケージを出しぶん殴ります。

「死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン」は、自身の攻撃中にコストを支払わずにクリーチャーを出したり、呪文を唱えることを封じることができます。従って相手はガロウズのブレイクしたシールドからトリガーが使えず、実質盾2枚からトリガーを祈らなければなりません。あとはもう簡単で、「ヤヌス」効果でSAを付与されたザビミラでぶん殴ればジャスキルを狙うことができます。

また、先述の通り「鬼流院刃」は攻撃誘導効果を持っているので、盾が厚そうなデッキに対しては一回溜めて、次のターンに「ガロウズ」で安全に盾を処理する動きをとれます。相手はループによって盤面が壊滅しているので、「複数帯並ぶ鬼流院刃の処理」+「SAor進化クリーチャーを展開し殴りきる」を同時に達成しなければ死ぬという、「将棋始めて1週間で藤井聡太に勝つ」ぐらいの理不尽無理クソゲーを強いることができるんですね。

【ナーフ後】

「鬼流院刃」は環境で散々暴れ散らかし、バトルアリーナ9thでは参加者のうち18.7%が「鬼流院刃」を使用。優勝こそドロマーエイリアンに譲りましたが、見事準優勝を果たしました。

その結果「鬼流院刃」は運営から危険視され、BA9thから数日後にナーフが施されることとなりました。

どうして

ループ防止のターン1がつけられた他、目玉の一つであった攻撃誘導能力をはく奪され、見事なまでに強みを失いました。哀れですね。

これによって「鬼流院刃」というデッキは壊滅…するのではなく、「アナカラーザビミラ」というデッキタイプで環境に残ることとなります。直近では、「シューゲイザー」と組み合わせた「アナカラーシューゲイザー」などがそれに近いですね。

そんな「母なる大地」ですが、最近サイクリカ君と組んで暴れ散らかした結果、無事8コストにナーフされましたね。

結局一番ヤバかったのは「母なる大地」ってオチです。

今回は「若頭 鬼流院刃」を紹介しました。
自壊の更新は10/24(火)、「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」を紹介予定です。

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