恋情のほころびのその後を勝手に考察してみた

先日、べってぃ作の恋情のほころびという作品に心打たれ、思わず二次創作小説を書いてしまったわけですが、二次創作云々は置いといて考察なら平気かなと考えました。これもダメだったら本当にすみません。
一応ネタバレも含むと思いますしあらすじ等々は書かないので、作品を読んでから見てもらえると嬉しいです。


では考察です。(ネタバレ有)
まず、二人が屋上で別れた後を考察です。悠人は涙を流しながら屋上を後にするわけですが、彼が戻るのはきっと教室ではないと予想します。その理由として、結構な泣き方なのですぐには泣き止まないと思うんです。となると、彼の教室には庵ちゃんとの関係を知ってる友達が待っているわけですから、何があったのか問われると思うんです。きっと悠人はそれを嫌がるでしょう。となると、とりあえず教室以外の場所に行くかそのまま早退するかだと思います。まあこれはしょうがないです。ただでさえその日学校に行きたくなかったと思っているわけですから。むしろあんなことした後によくのこのこ学校に来れるものですがw
次に庵ちゃんです。悠人は庵ちゃんひとり屋上に残していきましたが、おそらく庵ちゃんも泣いていると思います。その理由ですが、ここから個人的な妄想にはいります笑。
実は庵ちゃん、前日に付けていたピアスをしていないように見えます。そのピアスは、彼氏さんとの一か月記念におそろいで買ったもので、その後の悲劇の引き金といっても過言ではないものです。
もちろん昨日の今日でそのピアスをしてこなかった可能性もあるわけですが、個人的にはそうではないと予想します。理由として庵ちゃんはあくまで普段通りの立ち振る舞いをしようとしているわけです。おそらく前日にピアスの存在に気づいたのは悠人だけではなかったんじゃないかと思います。となると翌日にピアスをしていないのは不自然になる。なのにピアスをしていないんです。ということは、庵ちゃんの中で何か変化があったと考えます。
そしてその変化は彼氏と別れたのではないかと予想します。庵ちゃんは彼氏のことを、これまでこんなに好きになった人がいないと言っていましたが、それでも庵ちゃんにとってその彼氏よりかけがえない存在がいます。それは悠人です。庵ちゃんが彼氏より悠人を選んだ可能性は十二分にあると思います。ただし、それは悠人と恋をすることを選んだのではなく、悠人との友情を選んだのです。
なぜなら悠人に対し前日のうちに友達としか見れないと悠人の告白を断っているわけです。しかもあの状況でです。たった一日、しかもあんなことが起こった翌日にやっぱり好きでしたはないでしょう。なので庵ちゃんが悠人と恋をする選択はしていないはずです。
ではなぜ別れたのか、それは彼氏がいることが悠人を傷つけると思ったからでしょう。庵ちゃんは悠人に何の憂いもなく彼氏ができた報告やピアスの存在、そして電話と決して見せびらかそうとしたわけではないにしろ煽る形になってしまいました。そしてその直後に襲われてしまったわけです。庵ちゃんはなぜ襲われたのか、それは自分に彼氏がいるからだ。と考えたのではないでしょうか。そして彼氏と悠人、天秤にかけた結果悠人を選んだと思います。
そう考える理由として、襲われた翌日に学校に来て襲ってきた人物と会ってその人物に屋上に呼び出しに応じ二人で会話する。正気の沙汰ではないと思っています。でもこれができてしまうほどに、二人の信頼関係は深いのだと、たかだか一か月の彼氏とはわけが違うと言っているように感じました。
彼氏と別れて悠人との友情を選んだ庵ちゃん(想像)。しかし庵ちゃんは悠人にそのことを伝えることができなかったのです。なぜなら悠人は庵ちゃんに話す機会を与えなかったからです。屋上での会話は、なぜ普通に学校に来ているのかともう付きまとわないでくれの二つだけです。そしてその両方とも悠人側が持ち出したもので庵ちゃん側にはその問いに答えることしかさせてもらっていないからです。今後俺にかまわないでくれと言われて慌てて悠人の腕をつかむ庵ちゃん。会話はまだ終わっていないと、自分の話もさせてくれという思いだったんじゃないでしょうか。しかし悠人は庵ちゃんを一方的に突き放します。もう昔みたいには戻れない、誰かの者になっている庵ちゃんのそばにいるのはつらいと突き放します。
それを聞いて庵ちゃんはつかんだ手を放します。
・・・あれ?さっき自分、彼氏と別れたって書きましたよね?自分の考察だとすでに庵は誰かのものではなくなっているはずなんです。それでも手を離したのです。なぜでしょう。もちろん理由を用意しています笑
簡単です。庵ちゃんは悠人と恋人になる気はまだないのですから、二人にとっていつかは来るはずなんです、別れの時が。その別れの時まで一緒に居てくれっていうのは、いわば叶わぬ恋をし続けてくれと言っているようなものです。庵ちゃんと悠人の友情は本物です。なぜなら彼氏と別れてまで悠人を選ぶほどですから(想像)。
それだけ大事な悠人を自分が縛り続けるわけにはいかないんです。もう、昔のようにただの友達のような関係ではいられないのです。たとえ彼氏と別れたとしても、悠人の気持ちを知ってしまった以上、悠人の気持ちに応える選択をしない限り、二人が一緒に居続けることはできないのです。そして庵ちゃんはその悠人の気持ちに応えることができないので、居続けることは実質不可能になってしまったのです。
力なく悠人の手を放し、扉の向こうへ行ってしまう悠人の背中をただ眺めることしかできなかった庵ちゃん。たった二日間で、ずっと昔から大事だったものと最近新しくできた大事だったものをいっぺんに失ってしまったのです。きっと泣いてしまうでしょう。
失ったものの大きさは、失った後に気づくものです。庵ちゃんは自らがしたずっと一緒に居ようという約束を自らが破ってしまった。故に二人の距離感はあいまいなものになって、悲しい別れにつながってしまったのです。

その後の展開ですが、二人はくっつくと思います。自分の考察が正しければすでに彼氏と別れているので庵ちゃんは異性としてまっすぐ悠人と向き合うことができます。失ったものの大きさは失った後に気づく。悠人との間に友情以上のものがきっとあったはずなんです。その瞬間瞬間を改めて見返した時、庵ちゃんはきっと最初で最後の本当の恋をすると予想します。
まあ不安要素はありますが。それは悠人です。
悠人は庵ちゃんを無理矢理襲ったわけです。その自責の念に堪えられるのでしょうか。不登校、退学、etc…。考えられる負の連鎖は多くあります。
それらを乗り越えてきっと二人は新たに二人で歩むことになると思います。
そしてきっといつか、あの日の約束をより確かな形で結び直すと予想します。

いかがだってでしょうか。正直ほぼ妄想で考察というか妄察というか、こういうことを考え始めると止まらなくなってしまうんです、自分。
そして今回は、あくまでピアスを外している理由を彼氏と別れた理論での考察です。
・・・自分の妄想は止まりませんよ?笑
実は自分が考えた二次創作は、そもそもピアスは書き忘れで庵ちゃんは彼氏と別れていない想定で書いてあります。
要は自分の妄想の中でもとてつもない分岐を繰り返しているわけです。そしてその分岐の果てが今回の考察のようにすべてハッピーエンドに終わるものではありません。そもそもこの漫画の内容的にハッピーエンドじゃないと思いますし。
とまあうだうだと書きましたが、ピアスが書き忘れだろうと本当に外していようと、外しているとしてその理由が悠人を刺激しないためだけだろうと、作品の趣旨以外のところでも本当に楽しませてもらっています。
この作品を作り出してくれたべってぃさん。本当にありがとうございます!もしかしたら望まれている楽しみ方ではないかもしれませんが、この作品に出会えて幸せです!笑

みなさんも、どこまでも深く自分の想像を掻き立ててくれるような一冊に出会えることを願っています。





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