動脈管開存症

【概要】
動脈管(肺動脈ー大動脈)開存(本来は生後2~3日で退縮)
→左ー右短絡
→右ー左短絡
→病態とともに肺動脈圧↑(肺高血圧)
→肺静脈血が大動脈に流入&全身状態の急激な悪化(アイゼンメンゲル症候群)

【好発犬種】
・コリー
・シェットランド・シープドッグ
・ポメラニアン
・チワワ
・ミニチュア・ダックスフンド
・TP
雄<雌

【検査】
身体検査:
心エコー:心基底部短軸像で短絡血流確認
     +左心房/左心室の求心性肥大
     +二次性の僧帽弁逆流
レントゲン:心陰影の拡大、左房拡大、気管挙上
心電図:P波持続時間の延長、R波の増高

【治療】
■内科的治療=容量負荷疾患に準ずる治療
 ー症例が手術を受けられる体重になるまでの治療
 ーACE阻害薬が第一選択薬(ヒト)→肺血管抵抗↓
  ( 血管拡張薬、β遮断薬、利尿剤、強心薬)

■外科的治療※右左短絡症例は禁忌(※1)
・インターベンション治療
  (動脈管内に詰め物をする)
 ー股動脈からガイドワイヤーを進める
 ー侵襲が少なく比較的容易
 ーカテーテルが高価で透視装置が必要
・外科的結紮術
 ー体重2kg以上症例で行う
 ー安価

【補足】
※1
右左短絡症例で手術を行うと、肺水腫と心不全症例を引き起こす


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