3 治療後、サカヌキ村生活の実質的な初日 保護されていた神殿から出て
サカヌキ村に辿り着き、神殿の人々の慈悲で保護されたぼくたちだったが、神殿の小部屋で傷と体力の回復を待っている間に、生き延びてサカヌキ村に辿り着けたのは全部でたったの六名だったと知った。
そのうちの一人も、療養中に傷からの感染で亡くなっていた。
やっと生き残った五人の傷が塞がり、裸足でゆっくり歩けるようになると、翌日の朝、神殿から追い出された。
「それじゃ、ぼくたちはこれからどこへ行ったらいいんですか?」
額の禿げ上がった白髪の中年神官が、眉間や口元に皺を刻んだ厳しい顔で