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Zion 3 (SE) PF Performance Review(という名の追補版)

興味に抗えなかった。

つい先日Zion 3のレビューをアップしたばかりですが魅力的なパワーワード”フルレングスZoom”に抗えず…。
そこにセールの魔力も相まってついつい手を伸ばしてしまいました…。

というわけで、今回は”Jordan Zion 3 SE PF”を見てみようと思います。
あ、でもショップ名称は”Zion 3 M.U.D. 'Light Bone' PF ”という長ったらしい名前となっております。面倒なので以下SEでお送りします。

基本構造はあまり変わらないので、前作のレビューを参考にして頂きつつ、本レビューでは差や違いだったりという部分に絞って言及できればと思います。

今回チョイスしたのは名前にある通り”Light Bone”。SEの1stカラー。
Light Boneの名前の通り骨ようなホワイト/アイボリーのようなカラーでまとめられた1足。

■ディティール

シルエット的な大きな違いはなく、外観として大きく異なるのは素材感/ストラップの2点でしょうか。

素材感はやはり流石SEというか、アッパー全面がレザーで覆われており、そこにアイデンティティーのマッドスプラッター模様がすべて刺繍で入れらています。

ちなみにM.U.D.”Made Uniquely Different”の略とのこと。
シューズ的なユニークさという意味と、NBAにおけるZion自身の規格外ということのダブルミーニングかと。

シルバーの糸による刺繍でベースのライトボーンカラーから浮かず、寧ろ同色のような馴染み方。
シンプル大好きっ子の自分の癖にグサグサ刺さります。

機構的かつ、デザイン的にも大きな違いがこのストラップの存在。
いきなりこれをシーズンでZionが履いてきた時は色めき立ちました。
「おー、これいいじゃない!!!」と。
ちなみにベルトを保持してるDカンもスチール?メタル素材が使われる拘りっぷり。

PEモデルでリリースされないかなーとか思ってたんですけど、SEでもリリースされて良かったなーと。
通常版より2000円強値上がりしてますが、質感的には結構納得の仕上がりと自分は思います。

■フィット

基本的な機構・ラスト・フィッティングは粗変わらないので、前作のレビューをご参照の上、併読してご検討頂ければと。
まず大きく違うストラップの部分と、通常版との若干の違いに言及できればと。

Q:ストラップは効果ありますか?
A:個人的には効果を感じますが…

ちょっと言葉濁しなのは、
・根本的に通常版でフィットに不足を感じていない
・通常版のインサートじゃないから

という2点。というか、”SE”が故なのかなと。

通常版のオーソドックスなアッパー貫通式なレースホール・硬質なアッパーも相まって特にフィットに不満を感じてませんでしたが、今作はベースがレザーで少しフレキシブル寄りのアッパー。
補強の代わりにもなっていたマッドスプラッターのTPUレイヤーも今作は刺繍ということもあり、これまたフレキシブル寄りの特性。
これらも相まって、ストラップにより抑え込みの力を感じ易いというのがまず1つ。

2点目はインサートとの兼ね合い。
今回フルレングスZoom Airになったことでオリジナルにあったシャンクがキャンセルされており、これにより中足部の追従性が遅れる感覚。
これを防ぐためにストラップによって強制的に足に付かせる効果があるかと。
ちなみにFomula23フォームの沈み幅も少し大きめなので、まずはマイサイズからトライしてみるのも有りかと。

というわけで、「あれ、アップグレードでは無く、そもそもSEじゃなければ要らない仕様…?」というのが率直な感想に…。

いや、でも良いんです、そういう抜きにしてシンプルに格好良いので。

■ソールフィール

続いてソールフィール。
ベースは通常版同様Fomula23フォームで、フルレングスZoom Airの付け方は他のインサート系フルレングスと同様のボトムロード。

前述の通り、通常版はミッドフット部分にシャンクというかフレームが入っていますが、フルレングスZoom Air仕様になったことで両立が出来ずキャンセル。

フィーリングとしては”フロアに近い”(余計にKobeっぽい)という感触。
Zoom Airの厚みは通常版のフォア下に接地されているものより薄め。
フレームが無いことによりアーチサポートも薄め。
また、上記仕様によりFomula 23フォームの沈み幅も少し大きめにつき余計にフロアに近い感触。Kobeシリーズ終盤のインサートモデルが好みの方はこちらの方がフィーリング近いと思います。
ヒタヒタとフロアに這う感じ。本当にKobeを履いている様な感触。

ただ、ポジも有りつつネガも有りつつ。
まずZoom Airの厚み。フォア下に厚めのZoom Airバッグを持っていた通常版の方が反発としてはやはり強く、積極的にこの反力を使いたい人は通常版の方が合うかと。
また、フレームがキャンセルされた事により、中足部の追従性は一歩劣る感触。

アウトソールのパターンは変わりませんが、通常版レビューは全面トランスルーセントだったのに対してこちらはソリッドとの組み合わせ。

トラクションは若干こちらの方が良い??
根本的に埃に弱いという弱点としては変わっていないのですが、
・低く/薄くのミッドソールによって荷重出来ているエリアの違い
・ラバーの違い

によってこちらの方がストッピングパワーとしては高めに自分には映ってます。

■重量

最後に重量。
26.5㎝で428.5g。
通常版比59g増。(369.5g)
素材の高級化・追加要素等もありますんで納得分の増加かなと。

■Over All

ということで、以下に評価してみようと思います。
フィット … 8/10
グリップ … 6/10
ベンチレーション … 6/10
クッション … 8/10
コスパ … 7/10
-----------------
ALL … 35/50

POでは無くAEという感じ。(SEである以上それもちょっと違うかもですが。)

JordanブランドにおけるPOは皆さんご存知の通り”Play Off Edition”のこと。通常版から強化を加えることで、さらに厳しいトーナメントを勝ち抜く為のアップデート。
一方、AEとはCP.3シリーズで展開していた(一応Play Offに合わせて作っていましたが)、”Artisan Edition”と呼ばれる仕様違い版の事。

この仕様変更はシューズの特性もろとも全く別物に仕上げるエディションで、素材が引き上がるのに合わせつつ、フレキシブル寄りに作り変えられるケースが多かった印象で、Zion 3 SEにおいても同様の流れを感じます。

なので”アップデート”ではなく”どっちが良いですか?”というバリエーションモデルとして見て貰えれば。

個人的には、通常版の方がレスポンス良く乗れるのでこ速さ・高さは出しやすいですが、全体の仕上がりのバランス・フロアフィール…あと色合い的にこちらの方が好みに映っています。
また、今回のZion 3のリークをみて”よっしゃ!Kobeっぽい仕上りだ!”と歓喜された方に関しては、求めるのはこちらになろうかと。

にしても、コストの関係でここ最近は別注版ってラインナップされる事がなくなっていたのですが、LukaやZion、Lebronでこういったモデルが出てきたことから、この流れが他のシリーズ・シグネチャーにも波及してまた賑わってくれたら嬉しいなと思っている所存。
ぜひ次作でもバリエーションモデル出してもらえたら嬉しいです!

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