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【日記】京都と花と小説と ②天神さんの花手水
天神さんの花手水
わたしは毎月、天神さんにお参りにゆく。京都の人たちは親しみを込めて、北野天満宮のことを天神さんと言う。正確には御祭神である菅原道真のことをそう呼ぶ。
菅原道真は平安時代の貴族で、醍醐天皇のときに右大臣まで上り詰めたけど、昌泰の変で太宰府へ左遷された。京へ戻りたいと切に願いながらも、現地で亡くなったのである。死後、京では道真を陥れた貴族が相次いで亡くなり、道真の怨霊の祟りであるとされ、北野天満宮に祀られることになった。このことから、道真は日本の三大怨霊とされている。
なぜ、わたしが天神さんにお参りにゆくかと言うと、自分の田舎に祖父が建てた神社があって、その御祭神が菅原道真だからだ。親しみを感じるのである。
他にも理由がある。それは神社の花手水だ。北野天満宮の花手水は季節ごとの花を用いた、豪奢で芸術的な生け花なのである。わたしは子どものころ、生け花を習っていた。だから、いつもこの花手水の前でしばらく見とれてしまう。カメラにおさめた一部をご覧いただこう。
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こう見ると、改めて豪華だなあと思わせられる。大勢の人がこの生け花を写真に撮ってゆく。一見の価値があると思う。花はだいたい一週間くらいで入れ替わるそうだ。
*今日の御歌
このたびは幣(ぬさ)もとりあえず手向山(たむけやま)もみぢの錦神のまにまに
(古今和歌集 420)
菅家
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