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「Pet Sounds」(1966年)

ポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ジョージマーティン
の3人に挑んだ男のマスターピース


80年代を10代で迎えた人にとって、BeachBoysは、テレビのBGM、ラジオ、POOLのBGM等日常的に耳にするポピュラーなアーティストでした。
Surfin Safariは、映画「アメリカン・グラフィティ」で、I Get AroundはブリジストンのCFソングで。
ROCK Musicに魅了された当時高校生だった自分にとっては、もはやそれらの楽曲には、新しい発見や心を震わすSomethingはありませんでした。
高校1年生の時「ロック決定版」(音楽之友社)というバイヤーズガイドを購入しました。この本で、JimiHendrix、KingCrimson、Byrdsを知り、その後、ずぶずぶとROCKの深い沼にハマっていきました。「PetSounds」は取り上げられてはいましたが、よく見るとメジャーな曲は皆無で、なぜこれがBeachBoysのNO.1なのか疑問でした。今でこそ、全世界のあらゆるアルバムランキングの上位にエントリーされますが、当時、日本での評価は今とは全く違う状況でした。
90年代になり、日本でも再評価されるようになり、雑誌等で取り上げられる機会が増えたような気がします。バイヤーズガイドで読んでから20年後、吉祥寺PARCOの屋外のCDSHOPで、たまたま購入しました。
始めて聴いた感想は、「あれ?、創造していたのと違う!」でした。
そして、1回目よりも2回目、2回目より3回目と聞けば聞くほどハマっていく、初めての経験を味わいました。日本版(MONO)CDには、山下達郎の入魂のライナーノーツが付いています。今までに読んだ全ライナーノーツのBEST3に入る傑作です。Brian愛に溢れています。
このアルバムをきっかけに、BrianWilsonに興味を持ち、当時日本で販売しているBeachBoysの書籍(中古含め)は全て購入したほど入れ込みました。
お薦めは「ビーチボーイズ リアルストーリー」(早川書房)
それと村上春樹が、「ロックピープル101」(新書館)の中で、BeachBoys
特にBrianについて書かれている文章は、村上春樹のBrian愛に溢れていて、今まで読んだBeachBoysに関する文章の中での最高傑作です、誰かに伝えたくて、ファンの友人にコピーして渡したほどです。
1960代半ば、ブリティッシュインヴェンションにより、アメリカのヒットチャートは、英国バンドに席巻されました。唯一ヒットチャートに残っていたのは、Motown勢とBeachBoysだけでした。
PaulMacCartneyとBrianWilsonは、お互いをリスペクトしライバル関係でもありました。渡米の際はBrian邸を頻繁に訪ねてたようです。
アルバム「Today」のB面が全体的同じトーンの曲で構成されコンセプトアルバムの一遍のような印象をPaulは受け、それに触発され「Rubber Soul」のテーマを考えたといわれています。その「Rubber Soul」に触発されたBrianが制作したのが「Pet Sounds」。それに衝撃を受けたPaulとjohnが「Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band」を世に出しました。
それを受けてBrianが制作開始したのが「SMILE」
ここまでのライバル関係での両者ですが、Beatlesには、PaulJohnそれにプロデューサーGeorgeMartinの3人に対して、Brianはほぼ一人でその役割を担っていました。

「Pet Sounds」が無ければ「Sgt.Peppers」は存在しなかった。
「Sgt.Peppers」は「Pet Sounds」に匹敵する試みだった….
                                                                                         -GeorgeMartin-









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