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「八甲田山死の彷徨」を読んで

この本の裏表紙に次のように書いてます。「日露戦争前夜、激寒の八甲田山中デ過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森隊は、雪中で進退を協議しているとき、大体調が突然「前進」の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついに199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前隊は、210km、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。2隊を対比して、自然と人間の戦いを迫真の筆に描く長編小説」

この本はchobbyさんもコメントで書いているように、新田次郎の代表作と言ってもいい作品だと思います。またその状況、指揮命令の混乱、人間心理が上手く描かれています。

また私自身が、仕事として建設業労働安全衛生マネジメントシステムを構築、運用しているので、よく雑誌とかに、なぜ青森隊が199名の死者を出し、弘前隊が一人も死者を出さず任務を遂行できたが、その違いを比較し、安全衛生の体制、危険予知、指揮命令、人間の特性、リスク管理、準備の重要性とかを理解するために使用されている作品です。ぜひ、安全関係に関する仕事をしている人にも読んでもらいたい一冊です。私も再読したい。

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