見出し画像

アルバイト採用の注意点とは?面接時のチェック項目を解説

・いい人を採用したい
・採用したアルバイトさんがモンスター化した
・面接時に何を聞いたらいいのか、わからない

アルバイト採用で悩むことは、たくさんあります。

私はこれまで500人以上のアルバイト採用面接をしてきましたが、「この人なら仕事を任せても大丈夫!」と思った人があまり活躍できない、面接で「一生懸命働きます」と言っていた人がすぐ辞めてしまう、といった経験を何度もしました。

面接を重ねていくと、応募者との会話内容で気をつけなければならないポイントや、言葉よりも「性格」が現れるポイントがいくつもあることに気が付きました。
しかも、そのポイントは応募者自身が意識していない領域のため、無防備になっている方がほとんどです。

このポイントを発見してから、面接時と採用後のギャップが少なくなり、自分が計画していた組織を作りやすくなりました。

この記事では、私が発見した面接のポイントをご紹介します。アルバイト採用で悩んでいる皆さまに参考にしていただけると幸いです。

アルバイト採用面接で確認すべきポイント

ここからは、私が面接時に必ずチェックしているポイントをお伝えします。簡単に実践できますので、面接の際は意識して観察してください。

1.履歴書

まずチェックすべき項目は「履歴書」です。履歴書のチェックは当たり前と思う方が大半だと思いますが、完全な状態の履歴書を持って面接に来る方は50%未満というのが私の体感です。


1-1.写真

写真でチェックすべき項目は以下です。

 ・履歴書のサイズとあっているか
 ・ハサミで切った写真の切り口がキレイか
 ・写真が曲がった状態で貼り付けられていないか

写真まできれいに整えた履歴書を持って来てくれる方は、「仕事の仕上がりに気をつけている」、「他の人の仕事にまで目を向けてくれる」といったことができる方が多いので、採用する側としてはチェックしておきたいポイントです。

逆にこれができていないと、「仕事が雑」であったり「自分の仕事に責任を持たない」人である場合がありますので注意が必要です。
履歴書の仕上がりを見返せば不備に気が付きそうですが、それをしないで面接に来てしまうため、見ばえが悪いままで提出してしまうのです。


1-2.学歴

学歴でチェックすべき項目は、いつからどこまで書くべきかを理解しているかです。一般的なルールとしては、

・アルバイトの場合は中学校卒業から記載する
・学校名は省略せずに正式名称で記入する
 →「高校」ではなく、「高等学校」
・学部、学科、専攻も記入する
・私立の場合は、学校名の前に「私立」をつける
・公立の場合は、「公立」ではなく「○○県立」や「○○市立」を記載する

これらは「調べればわかること」です。面接に行く前に自分の知識に誤りがないか確認すれば防げます。できていない人は「自分の思い込みで作業してしまう」、「マニュアルを読まない、覚えない」傾向があると判断できます。


1-3.志望動機

志望動機をしっかり書き込んでいる人は、仕事に対してある程度の熱意を持って面接に来ています。

最も歓迎したいのは、自社の商品やサービスを購入・使用し、自分が好きなのでこの職場で働きたいといって応募してくる人です。
この人達は「楽しんで仕事をしてくれる」、「商品・サービスの問題点を発見してくれる」、「長期間働いてくれる」など採用する側にとって望ましい人物である可能性が高くなっています。

また、「志望動機をどう書けば他の応募者と差別化できるか」と考えて書いてきた場合でも、ものごとを論理的に考えられる人なので、仕事を覚えるスピードが早く、覚えてからも仕事の効率化を考えてくれます。

尚、採用側のマナーとして、自社の商品・サービスを使っているとわかったら、「いつもご利用いただき、ありがとうございます」と御礼の言葉を伝えましょう。

はじめは驚きましたが、志望動機を未記入のままで面接に来る人もいます。そういった人は、書類は完全記入が当たり前というルールを理解していないので、仕事で活躍するのは難しくなります。

また、志望動機を書いていても

・家が近いから
・お金がほしいから
・自分でもできると思ったから

といった内容を書いている方は、「すぐに辞めてしまう可能性」があります。なぜなら、これらを志望動機にしている人には以下の心理が隠れているからです。

・家が近いから 
 →家から近い職場であればどこでもいい
・お金がほしいから
 →給料が貰えればどこでもいい
・自分でもできると思ったから
 →難しいことはやりたくない

このように考えている人は、「自分のイメージと違ったな」、「面倒くさいな」といった些細なことで仕事が嫌になり、すぐに辞めてしまいます。


2.面接時の会話内容

履歴書である程度の性格をつかんだら、面接でその人の人間性を深掘りしていきます。アルバイトの面接は20~30分の時間をかけてしっかりと話すことで、応募者側も採用側もお互いに入社後のギャップが少なくなります。

2-1.アイスブレイク

チェック項目からは外れてしまいますが、採用側の注意点として面接開始時に「アイスブレイク」を意識して行いましょう。

応募者は採用側が考えている以上に緊張して面接にやってきます。いきなり面接を始めてしまうと、うまく話せなくなってしまう方もいますので、アイスブレイクを使い、応募者を安心させてあげましょう。

やり方としては、共感が得られる話題を出す、シンプルな質問をするのが良いでしょう。(3分~5分が目安)

・今日は晴れていて気持ちがいいですね
・ここまで迷わずに来れましたか
・どうやってここまで来ましたか

何でもいいので、こちらから話題を提供し応募者に話してもらうことを意識します。話しているうちに応募者の緊張が和らいできますので、面接に進みます。
ここでも応募動機など応募者が答えやすい定番の質問から始めるのが良いでしょう。

2-2.仕事を辞めた理由を聞く

過去の退職の理由は必ず確認しましょう。ここでネガティブな理由をたくさん話す方は、入社後にまわりを巻き込んで雰囲気を悪くする傾向がありますので要注意です。
人間関係が~」や「仕事がつらくて~」といったワードが出た場合は、応募者に配慮しながら、より深いところまで聞いていきます。

ポイントは面接官が聞き役に徹することです。相手の話を否定せず、共感することで、相手は胸の奥にしまっていた不満を吐き出してくれます。

2-3.勤務条件を相互確認する

面接時に勤務条件のすり合わせをしっかり行うことは重要です。
これを怠ると、入社後にしたものの、勤務条件に不満を持って辞めてしまう方もいます。

・1回の勤務時間が長い
・勤務日数が少なく、稼げない
・自分が思っていたよりも残業が多い

などが例です。

勤務条件を伝えるときは、具体的な数字を使って相手がイメージしやすいように伝えます。特に「収入」については相手に理解してもらえるまで、時間を使って話します。

1日○時間週○回の出勤が基本になります。
時給が○○円になりますので、月給は○○円が目安になります。
・繁忙期と閑散期があるので、毎月の給与額は一定になりません
 万単位で変わる場合もあります。
・お客様対応が仕事になりますので、予測できない残業をお願い
 することもあります。

といったように、自社で勤務する場合に起こりえることを全てお話しします。働く人にとってのデメリットを事前に話しておくことで、トラブルを防止できます。

3.性格検査

性格検査を実施できるのであれば、応募者についてより深く知ることが可能です。検査結果も大事ですが、「検査の受け方」を観察すると、また別の角度から応募者を知ることができます。
※質問紙法の性格検査を例に解説します。回答に対して、心理学の知識がなくても分析結果を算出できるので、導入しやすい分析法になります。


3-1.検査の説明に対する反応

性格検査の受験方法、記入の仕方を説明し、練習問題がある場合は、それを目の前で回答してもらいましょう。

検査自体は、「はい」「いいえ」をマークシート形式で回答する簡単なものですが、マークシートを図解の通りに塗りつぶさない方がいます。
こういった方は、マニュアルを理解せずに仕事をしてしまう傾向があります。

また、氏名、生年月日の記入を忘れてしまうといったケアレスミスをする方も同様です。

3-2.検査の回答過程

質問紙法の検査は質問数が多く、どこまで集中できていたかが回答用紙に現れます。

最初から最後までしっかりときれいにマークできる人、途中からマークが乱れる人、回答の精度がそれぞれの仕事に如実に表れます。
集中力の持続時間もわかりますので、しっかりと観察しましょう。

3-3.検査の回答時間

真面目な人ほど、ひとつひとつの質問をじっくり考えすぎてしまって、回答時間が長くなるケースがあります。

そういった人は良さそうに思えますが、実際に仕事をしてもらうと考え込んで仕事も時間がかかってしまいます。

逆に回答時間が短すぎる場合は、マークの正確さを確認して、応募者がきちんと検査を受けようとしているかを判断します。

回答時間の目安ですが、テストの種類によって変わりますので、面接官が事前に検査を実施し、自分の回答時間を計って、目安の回答時間を算出しましょう。

まとめ

この記事では、アルバイトの採用に困っている、悩んでいる方に向けて
これまで500人以上のアルバイト採用面接をしてきた私の経験から、面接時に気をつけて観察すべきポイントをご紹介しました。

もし、これまでチェックしていなかった項目があれば、次回の面接から意識して観察することで、応募者の内面をより理解できると思います。

また、今まで以上に応募者の気持ちを理解して、お互いにとって良い面接ができるようになりますので、ぜひ試してみてください。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?