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パンセクシャルの僕が好きな人と幸せになりたくてもがく話。

はじめまして。うみ君です。
もし読んでくださる方がいたら、拙い文ではありますが楽しんでってくださいませ。

パンセクシャルの僕が好きな人と幸せになりたくてもがく話。
(定義としてパンセクシャルを使用しますが、僕自身造詣が深いわけではないのでご容赦ください。
この記事では好きになる相手の性、セクシュアルを一切気にしないという意味で使用します。)

・僕…うみ君
女性4:男性6の割合で人を好きになってきた。僕自身の性自認は男性。
根っからのネガティブで、リスクヘッジの保険掛けにいつも必死。
おデブ。

・お相手…うすば君
バチバチの理系男子で、物事を論理的、効率的に進める事が好きなゲーマー。頭のいいひと。多分ノンケ。
滑舌が吃驚する程悪い!!何を話してくれてるのかわからない!!!

・お友達…るる君
十割ゲイ。僕の性嗜好の理解者。
パートナーシップ済。
根っからのポジティブで、どうして僕と友達なのか三日に一回わからなくなる。
人当たりが良い。

出会いはインターネットだったから、彼との事をのこすならインターネットにしようと思った。
暈しつつ、それでもいつか思い出して笑えるように。一個ずつ残していこうかな。
下書きもせずに書き殴るだけなので、多少の事は許してね。

当時、僕と長くの友人でいてくれてる るる君は、とあるゲームを遊ぶ相手を探していた。
別に二人でだって遊べるけれど、あと一人くらいいると楽しいよね。それくらいの気持ちで掲示板で募集を掛けた。
今から遊べる人、なんて簡単な文章だったと思う。そこに来てくれたのがうすば君だ。

「すぐ行けます!」

はじめましても何もない、簡素な文章。僕はちょっと「大丈夫かこいつ」と、断る方向で考えていたんだけど。
るる君は吃驚する程楽天的な子で、「いいじゃん、遊ぶだけの相手だし」と早々に返事を返してた。まあ、僕もるる君がいてくれるならいいのかな、なんて自分に言い聞かせて。

通話を繋いで、声を聴いて、若さに驚いた。十歳は年下なんじゃないのかこの子、ジェネレーションギャップ怖いなあ。そう思いながら挑んだゲームは、想像の十倍楽しかった。
空気を読むのが上手いのか、わざと読まないようにしてるのか。何ひとつ読み取れない。だけど頭が良くて、ひとつ打てば全て返してくれる。
色んな要素が左右するゲームだった事もあり、頭の良い彼との会話は楽しかった。
ゲームは大団円で終わり、感想を軽く言い合って一息。

僕たちはうすば君にツイッターで繋がろう、と声を掛けた。
あわよくばこれからも一緒に遊ぼう、と。
どう伝えても十以上年下の男の子に付き合って貰うのは心苦しくもあったけど、うすば君への興味の方が勝った。

「はい!俺ツイッターよくわからないんですけど良いっすか?」

若いのにツイッターがよくわからないのか、なるほどおじさんが教えてあげようね。
こうして、僕たちはツイッターで繋がった。それ以来毎日のように遊んでる。知り合って今ようやく二年くらいかな。

二年間ほぼ毎日、色んなゲームを彼と遊んだけど、知れば知るほど面白い子だなあ、と思う。
それでも居住地や年齢はおろか、好きなゲームすら教えてくれないうすば君への感情は、恋慕とは全く違う好意の育ち方をしていた。少なくとも、出会って一年ほどのあの頃までは。

*

当時の僕とるる君の会話。
僕「うすば君すごくいい子でよかったね、るる君のおかげだ!」
る「うん、でも彼氏には良いかなあ~若すぎるしw」
僕「彼氏タイプではないね、でもああいう子に限って長く付き合う彼女とかいるんじゃない?」
る「いそう~!結構甘えたのメンヘラ系のさ~」
酷い言い草。しかし、これがうすば君沼の始まりとはるる君も僕も思いもしなかったので…ある…!

*

当時既にパートナーがいたるる君と違って、僕は暫く恋人がいなかった。
まあまあろくでもない恋ばかりしてきたもんで、立派なだめんずうぉーかー。これもいつか、うすば君の事を書き終えたあたりで書きたいな。

それでもそろそろ、恋がしたいな。両親を安心させたいな。そう思ってた。
両親は理解があり、僕と一生一緒に生きていく人がいてくれたらそれが幸せだって言ってくれていたので。

婚活パーティにも行ったし、マッチングアプリもした。別に男女への拘りは無かったが、世界はやっぱり異性愛者の方が母数が多いので自ずと女性と出会う事の方が多かった。
まあ僕は太っているし、お金を特別持ってる訳でも無いし。若い訳でもなかったので回数としては然程でもないんだけどね。

女性と出会っても、男性と出会っても、それなりに「それなり」まではいく。
お互いに好きになってる訳ではないけど、「この人ならまあ、いっか」程度の「それなり」だ。
そんな温度だから、結局連絡を取らなくなる。それは僕からの事もあれば、相手からの事も。
うすば君と出会ってからも、僕は定期的に人と会い、時にはそういう事をして、そうして二年。その間るる君は僕を応援してくれていて。

今から半年前、僕は「ああ、この人となら今後も穏やかに付き合えるかもしれない」そう思った人がいた。
仮名、A君。男性。
東北住まいの僕の家から、A君の家までは高速片道6時間。
それでも小さく、細く、僕たちは付き合う直前まで話が進んでいた。
やっぱり「それなり」の温度でしかなかったものの、僕は「それなり」に手ごたえを感じていた。次に会う時は、お付き合いをしているんだろう。きっと。

そんなある日、珍しく僕とうすば君は二人で遊ぶ事になった。
いつもるる君もいてくれたんだけど、その日はパートナーの人と記念日だったんじゃなかったっけ。
ゲームを二人で進めていく。その日はいつもより難しくて、朝の4時まで掛かった。
どうにかクリアして、お疲れ様、って笑い合ったとき。
「あ、僕うすば君が好きなんだ」って、本当に唐突に降りてきた。

自分をしっかり持っていて、空気を読まないふりして空気を掻き分けて、遊ぶ事に全力で、僕たちといつも遊んでくれるうすば君。
うすば君の年齢すら知らないのに、好きに、なったんだ。

…自然にそう降りてきて、すぐ、飲み込む事を決めた。
るる君との三人の関係性を大切にしたかった。うすば君を失いたくなかった。うすば君が毎日遊んでくれる現状を壊したくなかった。うすば君が大切に思ってくれるこの場所を壊したくなかった。A君のことだって、過ぎらなかった訳じゃない。

うすば君は、僕が男性も好きになれる事なんて知りもしない。

諦める事は出来ない。
気付いちゃったから。
でも、伝えない事は出来る。
僕は、我慢強い方だから。

そう、心に決めた。それがちょうど、半年前。

(現実ではもうこの恋の結果は出てるので、ゆっくり書いていきますね。)

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