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コーポレートとホラクラシー

アクセスくださりありがとうございます!

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに
医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社の総務・相澤です。

この記事は#Ubieアドベントカレンダー9日目にエントリーしています。

たしか昨年、初のベンチャー転職で悪戦苦闘する様をこのようにhttps://note.com/brainy_knot741/n/naf23e30a60a5
noteに書いたのですが、それからはや一年。

変化進化のスピードの早いUbieという渦のなかで引き続き必死でがんばっていますが(笑)この一年を振り返って一番変化が大きかった!と感じたのはホラクラシーの導入です。

【ホラクラシーとは…】
人ではなくロール(役割)をあたえることで、仕事を体系化するしくみ、です。詳しくはこれを読んでいただいてけるとわかりやすいかもしれません。
https://note.com/sonopy/n/nf1524be43901

弊社では当初開発組織であるエンジニアたちが利用しており、その概念は掴んでいて魅力的には感じていたものの、やはりコーポレートは一定のヒエラルキー型のほうが意思決定がスピーディーなのでは、というある種思い込みもあり、導入には至っていませんでした。

が、Ubieのコーポレート機能がきちんと立ち上がり、適切な人数でそれ以上のパフォーマンスを発揮するほうがいいよね、となると一人ひとりの自立的な稼働と、組織理解が必要となります。
誰かのGOを待っていては、事業のアクセルを踏み込んでいくことは出来ません。なので、エンジニア組織が利用していたホラクラシーを一部カスタマイズしてコーポレートに持ってきたのです。

よく採用面接などで皆様から「上司がいない状態でどうやって仕事しているのですか?」「勝手にすべて決めちゃっていいんですか?」と質問を受けます。
ホラクラシーは、トップダウンで物事が決まりがちなコーポレート業務と相性が悪そうに思えるのですが、個人的には意外と相性いいんじゃない?と思ってます。

そう思ったポイントをいくつかあげます。


  1. 責務が明確になる

たとえば総務の場合、関わる範囲が広いがゆえに、どうしても責任も広がりがちです。本当はここは法務に担ってもらったほうが判断が早いな、と思ってもハブとして情報に触れている以上は総務の仕事では?と思って抱え込みがち。
となると業務がスタックしたり、専門性に欠けたジャッジをしてしまうこともあります。業務のクオリティが頭打ちになることもあります。

ホラクラシーではやるべきことをAccountability(責務の意)として明確にします。

あるときの「総務」の明瞭化された責務たち。ちなみに「総務」ロール以外を持つことがあるので、これは個人に紐づいている責務のすべてではありません。

それ以外のことをやらない、というわけではなくやるべきと思ったらそのAccountabilityの変更しますし、誰もやっていないな、と気がついたらそれを解消すべく「xxチームにやって欲しい」と声をあげます。これらをホラクラシーのルールに則って整理していきます。

業務責任の範囲って、ちょっとエモな話になりがちじゃないですか?
ガンバリズムでこなしてしまったり、モヤモヤを抱えたまま動いてみたり…。それはこっちの仕事じゃないよ!とつっぱねてみたり…。
ホラクラシーを導入することで、そういった部分をかなりロジカルに周囲に伝えることができるようになったと思います。


2.自分の仕事が日々棚卸しされる

Accountabilityの明瞭化を日々意識するようになります。
相手のもつAccountabilityを越権して行使することは出来ませんから、
自分の業務においてどういったAccountabilityが必要になって
くるのか、を意識することになります。
そうすると「これはなにのための仕事だ?」「自分のゴールはどこだ?」と常に考えることになり、日々の無駄が削ぎ落とされていく感覚があります。
あとは、気になっていたあのタスクのことは、あの人のAccountabilityで包括されているんだ…と思うとチーム内で安心して背中を任せられる感じがありますね。
ちなみに弊社には「Trust & Ownership 」というValueがあります。「背中を預け合いつつも広く当事者意識を持つ」状態を指しますが、まさにホラクラシーで体現できている…!と感じます。


3.無駄な会議が無くなる

ホラクラシーのルールにより会議は非常に型化されています。
お作法が厳しいのかな…?と思ってしまうかもしれませんが、このルールに則れば合理的かつスムーズな会議を誰でもファリシテーション出来てしまいます。属人化を回避できるシステムです。
会議は「チェックイン」「チェックリスト」「メトリクス」「プロジェクト」「アジェンダ」「クロージング」といったいくつかのフェーズにわかれ、順を追って進んでいきます。会議をどのように始めたらいいんだろう?という迷いはなくなります。
ファシリテーター(司会的な役割)とセクレタリー(書記的な役割)という、会議のための役割は、全員が選挙で決めます。自薦もOK。役職や職種に左右されることはありません。
会議のための会議も不要になりますし(一定の下準備は必要ですが)やるべきことがそこで整理されてアクションやプロジェクトが発足します。

この会議体系だけでもまずは取り入れてみると無駄な時間のない、スムーズな進行の虜になるはずです。


このように、ホラクラシーを導入すると、所謂一般企業において上司がやるような「やるべきことを指示して範囲を明瞭化し、個々の業務の棚卸しをして、適切な会議を運営していく」ことが、上司無しでも可能になるんだな…と実感しています。


と、よいところを記載しましたがもちろん、ちょっと困ったこともあります。

それはホラクラシーのラーニング・コスト。
憲法と呼ばれる文章も最初読み流しただけでは全く理解できず、実際ホラクラシーを実践しながら何度も読み、それでもいざ「あれ?このパターンではどう動くのがいいんだっけ…」と立ち止まってしまう始末。
先人にたくさん色々聞いて、とにかく相談して…。

疑問はサクッとSlackで。
ガバミとは…ガバナンスミーティングの略。やるべきことを話し合ったり、その変更の承認を得るミーティングです。LLとは… リードのことで、サークル単位の責任者みたいなもの


既存のヒエラルキー型に慣れている人は、染み付いたそれを取っ払ってホラクラシーを注入するのにだいぶ時間がかかります。
私もまだまだ勉強中で、語れる言葉なんて本来は持ってません…。
(これもホラクラシーの本を読みながら書いてます笑)

ただ、総務は「何でも屋」と言われるような仕事をしがちで(否定しませんが)仕事はさばけても「クオリティをあげる」には至らないことが多いと感じます。
ここまでは総務、ここからは法務、さらに労務、経理…と、お互いのAccountabilityを理解し合うことでよりスムーズな連携が出来るようになったと感じていますし、自分だけでは得られなかった成果を出せたと感じることができています。

こんな感じで、ちょっとめずらしい組織運営を導入しているUbieのコーポレートにご興味ありましたら、ぜひカジュアル面談からでも!

採用ページをのぞいていただけると嬉しいです!


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