えろなった
久しぶりに実家に帰っています。
大学生になるまで何度も通っていた最寄駅から実家までの道のり。
僕がNSC生になってからは、慣れ親しんだはずのその道がまるで他人みたいな顔をしてくるので、地元なのに少し居心地が悪いです。
実家に帰るとまず手を洗ってから仏壇にお参りに行き、それから祖父母に現状報告をしました。
僕がNSCに入ることを意外とあっさり受け入れてくれた祖父母。
祖母に関しては、NSCに入ることを伝えたとき「今の若い子は色々考えててすごいなぁ」なんて呑気な返事をしてきました。
NSCなんて何も考えてないやつばっかりだよ。
現状報告は、「シェアハウスは楽しくやっていけてます」「芸人生活はこれからがしんどいので頑張ります」といった簡単なものです。
最近軽くボケ始めてきた祖母は、事あるごとに僕のことを褒めてくれます。
「頑張ってんねんなぁ。歩(僕の下の名前)はほんまにえろなったなぁ」
昔の人ならではの口調なのか、祖母は「えらくなった」を「えろなった」と言います。
「えろなったなぁ」
今となっては全く気にならないのですが、小学生の頃は「えろなった」が嫌でした。
家に遊びにきた友人にもめっちゃ言うから。
「〇〇君えろなったなぁ」
「〇〇君もえろなったなぁ」
「みんなえろなったなぁ」
友人が嬉しそうな顔でこっちを見てくるのが、小学生の僕には恥ずかしかった。
英語の授業でSIXを聞いた時の顔を、祖母の「えろなった」でされるのが最悪でした。
祖父母にも伝えたように、芸人生活はこっからがきっとしんどい。
なんとかして、いつかめっちゃえろなりたい。
ではでは
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?