一味と七味、どっちがメジャーか?

「赤と白味噌」「淡口と濃口醤油」「塩辛いとしょっぱい」「青ねぎと白ねぎ」など、西と東の食文化では違っていることが多い。コンビニのおでんや即席麺の味付けは、地域によって微妙に変えているという。
蕎麦つゆの匂いに誘われて、駅で立ち食い蕎麦を食べていると、地域によって青ねぎ、白ねぎ、一味、七味の組合せがバラエティに富んでいることに気づいた。気になったので、どこの駅に行っても立ち食い蕎麦を食べて、一味か七味かを確認している。
 
■有力七味メーカーがある信州
長野市の善光寺には日本3大七味に入るといわれる「八幡屋礒五郎」があるせいか、または地域が七味文化圏だから有名企業が生まれたのか不明だが、信州の駅蕎麦は七味だ。
松本、長野、伊那、駒ヶ根、飯田、そして、お隣の新潟県の直江津も七味文化圏である。
 
■寒いせいか北国は一味
七味がメジャーの地域で育ったこと、一味の持つ辛いというイメージ。一と七では七の方の数が多いだけ、リッチな印象を持っていた。ある時、北国の居酒屋で薬味をふと見ると、どこの店に行っても一味。
札幌、旭川などの駅で蕎麦を食べてみると「一味」。両市内の飲食店では、一味がメジャーで、冬の寒さを乗り切るために一味文化圏になったのかと勝手に想像してみる。
 
■南の九州は一味
北国での仕事の後に訪れたのが、博多や鳥栖、小倉、下関などなど。暑いせいというわけでもなかろうが一味文化圏。
もっと南の沖縄は、ご存知の通り島唐辛子を泡盛に漬けた「コーレーグース」が主体で、これで沖縄そばを食べる。
 
■うす味、出汁文化の地域
関西風のうす味で出汁文化、おでんのおいしい金沢では一味が主体。金沢駅の蕎麦も一味である。確かに出汁の効いたうす味のつゆに、一味はピッタリである。名古屋やお隣の岡崎のきしめんも一味。
名古屋お隣の三重県は、七味と一味が混在していて、場所によっては一味と七味の両方が置いてあったりするからややこしい。
関東は七味、広島、大阪は七味だった。 
                        その38:2024/3/21

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