1人でラブホテルに泊まった話。

先日1人でラブホテルに泊まった。

男に逃げられたとか、そういう話ではない。

ただ単にホテルに泊まる必要があったのに、
近くのビジネルホテルはどこもかしこも1.2万円越え、その中でラブホテルだけが宿泊6000円台だったから。

宿泊費をケチるためなら、ネットカフェにでも泊まれる私にとっては、これまでもあり得る選択肢だった。

しかし、流石に今までは1人で入る勇気はなかった。

良くも悪くも、恥じらいはなくなり、
度胸がついたのだと思う。

また、いかがわしい事をするわけではないし、と思うと今までよりもホテルに入ることに抵抗感がなかった。

入口の自動ドアを抜け、大きなタッチパネルの前で部屋を選ぶ。安ければどこでも構わなかったため、適当に1番安い部屋にした。

部屋を選ぶとレシートが出てきて、顔の見えないカウンターで鍵と引き換える。会話は最小限、「そちらの部屋はユニットバスです」の一言だけだった。

エレベーターの前で、無料サービスの加湿器や入浴剤、シャンプーを選ぶ。シャンプーは部屋にもあるのだろうけれど、SNSで話題になり、気になっていたものがちょうどあった。

部屋は超大画面のテレビに、高級ドライヤーにアイロン、無料の水ペットボトル、ウェルカムドリンクにウェルカムフード。1人で泊まっても2人分のサービスを無料で受けられる。
テレビも話題の映画やドラマ(AVも)が無料で見られた。
破格も破格だ。

ちなみに備え付けのドリップコーヒーは、普段私が愛飲していたものだった。

アメニティも豊富で、備え付けのシャンプー、コンディショナーが数種類と、浴槽にもテレビ。

ここがビジネスホテルだったら、こんなサービス絶対に無理である。

意気揚々とウェルカムドリンクとフード(ソースカツ丼)を食べながら映画を物色する。

正直みた映画はC級だったし、ソースカツ丼は米がなんだかプラスチックのような臭いがした。それでもオプション料金なしに映画が見れて、食事もとれる。大変お得だ。

湯を溜めて風呂に入る。お笑い芸人のテレビを見て笑う。

平日の夜のため静かで、他の部屋から音が聞こえてこなかったこともあり、広いベッドの中で大変快適に一夜を過ごすことが出来た。

正気になってはいけないところもあるが、
今後ももし、ビジネスホテルよりもラブホの方が安ければ喜んで泊まる。そんな選択肢ができた1日だった。

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