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【観戦録】超RIZIN3、注目カード振り返り第1弾 齋藤裕vs久保優太

メインカードの朝倉未来vs平本蓮の他にも注目カードが目白押しだった先日の超RIZIN3。

今回から数回に分けて、メインを除いた中での個人的注目カードについて振り返りをしていきます。

今回は衝撃的な結果となったフェザー級のワンマッチ、齋藤裕vs久保優太についてです。

⬇️メインカードの観戦録はこちら


RIZIN MMAフェザー級
齋藤裕(日本)21-8(5KO 2SUB)
VS
久保優太(日本)4-1(1KO 1SUB)


キックボクシングからMMAに転向し、初戦こそ落としてしまったものの、現在4連勝中の久保優太選手が初代RIZINフェザー級チャンピオンの齋藤裕選手への挑む構図となったこの試合。

K‐1、GLORYでタイトルを獲得し、一級品の打撃を持つ久保選手が、トータルMMA選手として高いレベルにある齋藤選手相手にどのように戦うのかが注目となります。

第1R、序盤から久保選手は遠めの距離から左のミドルハイのような、肩口への蹴りを多用します。

解説でもありましたが、肩口への蹴りはキャッチがしにくく、ストライカーからすると効果的な蹴りです。

オーソドックス対サウスポーの喧嘩四つの構図のため、若干距離が遠く、齋藤選手も簡単にはタックルに入れません。

中盤、齋藤選手がサウスポーに構え、相四つの形になりますが、久保選手はすぐに前脚へカーフキックを蹴り、嫌って齋藤選手はまたオーソドックスへ戻します。

第1R残り時間半分程のところで齋藤がシングルレックタックルに入ります。しかし、ここは久保選手は冷静にコーナーポストを使い、脇に腕を入れて上手く差し上げます。

ブレイクがかかり再開後、久保選手の左ミドルハイに合わせて齋藤選手の右ストレートがヒット!齋藤選手が詰め寄りますが、ここはさすが打撃のスペシャリスト、右のフックを完璧に合わせ、久保選手がフラッシュダウンを奪います!

ここは打撃戦になりますが、冷静な久保選手。無理には攻め込みません。

第2R、このラウンドも久保選手は左のミドルハイを蹴り続けます。

久保選手は前手で相手に触れながら自分の距離感を保っているため、齋藤選手はそう簡単にタックルには入れません。タックルに久保選手の蹴りが合うこともあり、精神的にも齋藤選手はきついか。

このタックルに対するカウンターのミドルに相当感触があったのか、久保選手はどんどんノリに乗ってきて、ノーガードで誘いに行きます。

齋藤選手はこの誘いに乗ってしまっては、失敗。打撃のスペシャリストの沼に引きずり込まれます。

第2R残り時間1分を過ぎた頃、齋藤選手のテイクダウンを切った久保選手は離れ際に膝を放ちます。齋藤選手はこれが少し効いたでしょうか。

そして再びスタンドの攻防に戻った瞬間、久保選手の三日月蹴りが齋藤選手のストマックにクリーンヒット!齋藤選手はコーナーに沈み込み、そこへ膝を出す久保選手ですが、ここでレフェリーが試合を止めます。

久保選手の2R TKO勝ち!

再三蹴り続けた左のミドルハイが餌となり、高めの構えになっていた齋藤選手のあいているストマックに強烈な三日月蹴り。これは立てません。

齋藤選手がボディで倒される姿なんて誰が想像したでしょうか。

1Rから自分の距離を徹底的に保ちながら、餌を撒き続け、最終的にはKOした久保選手。

最高級の打撃を完全にMMAにアジャストさせて来ました。

RIZINの元王者に対し完封の内容でKO勝ち、36歳の久保選手ですが、その成長ぶりは素晴らしく、次戦も非常に楽しみです。

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