ウマ娘の例文で学ぶ英語表現
英語には、馬に由来する言い回しが結構多いです。
この記事では、そんな英語表現をウマ娘を交えた例文で紹介していこうと思います。
hit one's stride
例文: I don't know why, when I went to see a movie with Ms.Taduna, TM Opera O hit her stride .
何でか分からないけど、たづなさんと映画見たらオペラオーの調子が良くなった。
hit one's strideは「本調子が出る」「本領を発揮する」という意味です。
ここで言うstrideは馬の歩幅のこと。
hit one's strideでその馬本来の最も効率のいい動きができる歩幅になるというような意味になり、それが「本調子が出る」という表現に繋がっていきます。
元々は馬の歩様からきた言葉ですが、人の精神状態を含めた調子なんかにも使える表現です。
take something in one's stride
例文: The trainer was upset by the bad press but Agnes Tachyon took it in her stride.
トレーナーはマスコミの悪評に動揺したが、アグネスタキオンは気にも留めなかった。
英語にはstrideに関する言い回しがそこそこありますが、これもその一例。
take something in one's stride 「(何かを)気にも留めない」
何らかの妨害要素(something)があったとしても、それは本来の歩き方(one's stride)に織り込み済み(take ~ in)の事だから影響を受けない、というニュアンス。
足取りが乱れない様子を表すことで「気にも留めない」という意味になります。
put someone off one's stride
例文: Symboli Rudolf's speech involving many terrible puns put Air Groove off her stride.
会長の酷いダジャレだらけの演説がエアグルーヴの調子を狂わせた。
同じくstrideに関連する言い回しです。
put someone off one's stride 「調子を狂わせる」
本来の歩き方(one's stride)から外させる(put ~ off)という感じ。
足取りが乱れる様子から「調子を狂わせる」となります。
down to the wire
down to the wireは「最後まで」という意味です。
wireというのはワイヤー、針金ですね。ここでは競馬のゴールを示すラインのことです。転じて、down to the wire「ワイヤーのところまで」が「最後まで」という意味で使われるようになりました。
例文は次項にまとめます。
neck and neck
例文: Mejiro McQueen and Rice Shower were neck and neck all the way down to the wire.
メジロマックイーンとライスシャワーは最後の最後まで互角に競り合っていた。
neck and neckは直訳すると「クビとクビ」。
ですが、a neck-and-neck raceのような使い方をすれば「良い勝負」という名詞としての表現になりますし、be neck and neckなら「互角な競い合い」をしている状態を表します。
これは競馬におけるクビ差から来た表現です。
win by a nose
例文: Despite being the favorite for the Japanese Derby, Mihono Bourbon finished second. And Oguri Cap won by a nose.
1番人気にも関わらずミホノブルボンは2着に敗れ、オグリキャップがハナ差で日本ダービーを制した。
win by a nose 「僅差で勝つ」
由来はもちろん競馬のハナ差。ギリギリ勝った時に使う表現です。
例文では語源通りの使い方ですが、この言い回しは僅かな票数差で当落が決まった選挙のニュース記事なんかでも使われています。競技以外でも比喩的に使えるってことですね。
get someone's goat
例文: Narita Taishin said "I'll admit I shouldn't have yelled at Winning Ticket, but her way of treating me sometimes gets my goat."
「怒鳴ったのは悪いと思うけど、チケゾーの私の扱いってたまにイライラするんだよ」とタイシンは言った。
get someone's goat 「いらいらさせる」
直訳すると「ヤギを取る」です。競馬のレース前に出走馬の近くにヤギを置いておくと馬が落ち着いて良い成績を出せる、そんな迷信というか風習がありました。
ライバル馬のヤギを奪うことで、馬を落ち着かなくさせることが出来る。
そんな考え方から「ヤギを取る」が「いらいらさせる」という意味になっています。
look a gift horse in the mouth
例文: I don't mean to look a gift horse in the mouth, but I guess, it can cost me my life to eat Sakura Bakushin O’s handmade chocolates.
貰うものに難癖を付けたい訳じゃないけど、バクシンオーの手作りチョコを食べるのは命に関わりかねないんじゃないかと思う。
look a gift horse in the mouth 「貰い物に文句を付ける」
そのまま訳すと「貰った馬の口を覗き込む」という感じです。
馬の年齢や健康状態は口内や歯を見て判断します。つまり「貰った馬の口を覗き込む」というのはその馬の価値を品定めするようで、贈ってくれた相手に対してちょっと失礼な行為です。
そこからlook a gift horse in the mouthは「貰い物に文句を付ける」「貰い物の粗探しをする」というような意味になりました。
最後に
a dead ringerやplay the fieldの項目も書こうと思ったんですが、ぴったりくる画像を用意できませんでした。
この例文がおかしい、この解説がおかしい、みたいなことがあればコメントにてお知らせください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?