15年分のETFのロングチャートをみて、出来高の変化を追いかければ長期の投資成績が良くなるかなと思ったお話
今日のテーマは超長期のETFの流れです。
個人投資家がアクセスできる情報って限られています。
追いかけているといくらでも尽きないという感じがして、それだけで人生が終わってしまうんじゃないかって。。
そうした時に、結局のところ自分の今の地点から積み上げていく方が確実な歩みになるのかな、なんて思いました。
そこで今日はありきたりなETFを時間軸を変えてみてみようと思いました。
SPYの2005年以降のチャートについて
これって案外面白いんですね。
出来高が2009年前後はとてつもなく多かったのがわかります。
リーマンショックですね。
その後2012年の手前でも増えています。
株価はその辺から3倍を超える上昇を成し遂げました。
最近のコロナショックではそのなりの出来高が伴って株価が反転しています。
どのポイントにおいても出来高が急増した「月」以降は株価が回復し、さらに新高値を更新していくという流れがあるように見えます。
2009年あたりはそれでもなかなか売り圧力に勝てずに数ヶ月は押し込まれていました。
ですので、絶対ではありません。
またそもそもの出来高が随分と減少トレンドにあります。
これってどういうことでしょうか?
株価が2008年ゴロの安値から3倍近くになっています。
ですので、出来高が3分の1となったとしても売買高は変わらないと考えられます。
しかしながら、ここでは株価の上昇割合以上に出来高が減少していますね。
コロナショックの50億を超える月間の出来高はそれは短期間で昔のリーマンショックの3ヶ月分に匹敵するようなものでした。
危機とその回復のスピードが早くなっていることがわかります。
そうであるけれども、ちょっとSPY離れが進んでいるのかなと思われます。
まあそれでも50億✖️250ドルで12500億ドル。
つまり125兆円の出来高があるわけですから、すごい大きなマーケットですね。
1日で大体5兆円くらい売り買いが成立していたと。。
計算はざっくりなので正確性よりも全体像を把握しようとしてますのでご注意ください。
VTIのロングチャートからわかること
本当はVOOでみたいんですけど、どうも設定が若いんですかね?2005年付近はわかりませんでした。
ですのでVTIを比較して分析したいと思います。
これとっても面白いです。
SPYと同じようにリーマンショック以降から株価は3倍超となっています。
でも、出来高は細るどころか徐々に増えてきています。
最近のコロナショックではリーマンショックと同程度の出来高が上がっています。
これは株価の上昇率と合わせてみると売買高としては3倍程度増えていることを意味します。
従いまして、このVTIというETFは年々存在感を高めているということがわかります。よく使われるようになってきている。
ただ売買高はSPYには全く及ばないかな。
3億✖️140ドル(2020年2月のざっくり数値)=420億ドル。
つまり4兆円程度。
1日では1000億円くらい。
SPYと比べると50分の1くらいになります。
SPYはやはり株式ETFの王様ですね。
もう一つ。
なぜか2010年以降くらいに出来高は少ないのに株価が急激に下げた月がありました。
下ひげがリーマンショックの底値くらいまで伸びています。
こういうのはSPYではなかったですね。
出来高が薄いとこういうことも出てきてしまいます。
すぐに回復したのをみると、むしろ買い場であったということですが、
安定して運用したい場合にはちょっと向かない時代もあったということですね。
今の評価はとは異なりますが。
SPYとVTIのロングチャートを比較してわかったこと
「SPYとVTIに共通して言えること」
出来高が急増した月の後に薄くなりながら株価が長期の上昇トレンドに変わっていく
近年相場の変化のスピードが早くなっている(3ヶ月の急変が1ヶ月で終了する)
「SPYとVTIの違い」
SPYは圧倒的に取引高が多くて安定したETF(相場は変動しますが個別要因でのものが少ないという意味です)
SPYの取引高は減少トレンドにある
VTIは取引高の増加により少しずつ使われる頻度が増している
VTIは取引高の増加に伴って価格も安定していきている
今後の投資に活かせること
SPYが相場の方向性を掴むのに活かせる
例えば、大きな変動に際して出来高が急増した後の少なくなってきたタイミングで買い付けを行うと良い
VTIも同様。
【新たな課題】SPYの取引高の減少分はどこに行った?
SPYが法人取引が多くてVTIに個人取引が多いのはわかりますね。
最近になって個人投資家の存在感が高まっているのも見えてきましたが、
依然として相場の主役は機関投資家にあるのもわかりました。
一方での、このSPYにあった取引高の分は金融的には緩和の中にあって、
少し疑問が残るところです。
金融商品の多様化、運用方法の進化がありそうです。相対取引のマーケットも増えていそうですし。
その辺はまたいつか調べてみたいと思います。
それでは皆さんの資産運用に役立つのを願っています。
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