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2021年度版 ボタン流ストレート レシピ

人にレシピを伝える、、
料理人だったら絶対あり得ないコト

美容雑誌にしても全部は教えてない
多分、、
伝えきれないこともあると思いますが多くはすぐマネされるから(汗) 
そんな感じで教えたりするのが嫌って思うのが普通ですが、ボクはあまり思わない。
理由は自分もいっぱい教わってきたから、、
そのおかげで今がある!
そう思ってます。

だからボクもこれからの美容師さんたちに自分がわかってる “ちょっとためになること” を伝えられたらと思います

だってスキルアップした美容師さんたちが増えれば増えるほど喜ぶお客様が増える、
当然喜ぶお客様が増えれば美容師たちのやりがいもUPする!

それって素敵なコトじゃないですか?


これからの美容師は、何かしらの武器は必要です。
その中で縮毛矯正はまだまだこれから伸びしろある施術だと思っています、、
ここ数年いろいろ当たり前だったことも変化してきているパーマテクニック、
「苦手だけど興味ある!」や「縮毛矯正で特化していきたい!」って美容師にはこの “ボタン流ストレートレシピ” は、ホントみて損がない内容だと思っています。
 

そんなボクの思いが入ったストレートレシピを “note” でゆっくりじっくり書いてきます✏️

多くの美容師さんたちのスキルアップとお客様の笑顔につながるために、、、





【ボタン流ストレート 使用薬剤】

レシピを教える前にボタンヘアーで使用している薬剤の説明をしていきます。

メインはアリミノクオライン
理由は “Instagram” でも書いていますが、低アルカリ高還元の薬剤選定が容易だから‼️

水素結合のクセや弱いシスチン結合のクセは、ノンアルカリ高pH中還元のサニープレイス ABクリーム

補助剤として ビカクの GMT を使用しています

ホントおすすめです

 【補足】
※必ずしもクオラインを使わなければいけないかというとそうではありません!
今使っている薬剤のスペックを見て、ボクのおすすめレシピの還元量・アルカリ度・pHの数値、チオとシステアミンのバランスを近い設定にすれば問題なくきれいに伸びます。
ただ“低アルカリ高還元”を作りやすいのはアリミノクオラインかなってボクは思って使用しています。

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スペックはこんな感じです


“アリミノ クオライン”

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この中から“ボタン流ストレート”でメインで使っている薬剤の特徴を“ツチヤゴロク”的にお伝えします。
すみません、Instagram とかぶっちゃうところもありますがよろしくお願いします



【アリミノクオライン 130】

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システアミン/システイン(少量)
pH7.7 還元値7.0 アルカリ度1.0

ボタンヘアーでは、なんと言っても圧倒的に使用頻度が高い薬剤‼️
理由は “システアミンベースの 低アルカリ高還元” だから 
カラー毛やダメージ毛に対して、膨潤しすぎず還元をすすめられる優れもの!
『130” なくして ボタン流ストレートはない』
ってくらい主軸をはってます

ちなみによくあるこんな失敗が減ります
👇 👇 👇

・ダメージしているから弱い薬剤選んだらクセが伸びなかった(汗)
・クセが強いから強い薬剤選んだら、すぐ軟化しちゃって流して仕上げたらクセが伸びてない(汗)
・しっかり還元させようと思って時間おいたらメチャクチャ傷んだ(汗)

この失敗はダメージに合わせたアルカリ量、クセに合わせた還元量があっていないから、、
それを解決できる低アルカリ高還元処方の
130
ホントいかしたスペックです‼️

《まとめ》
130の特徴
◎低アルカリ高還元
◎システアミンベースだから髪の弾力をとりすぎない
◎疎水部(S-2)にアタックできる
◎活性領域(pH)が広い
◎残臭あり



【アリミノクオライン 250】

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チオグリコール酸アンモニウム/システイン(少量)
pH8.9 還元値10.7 アルカリ度3.5

“130”と同じくらい使用頻度が多い “250”
理由はずばり、パワーとアルカリ量が比例していないところ!
「???」
って方いますか?

一般的に、他のメーカーさんのハード系チオのアルカリ度は4.5〜5.5くらいが多く、
パワ=アルカリ量
当然アルカリ膨潤させて還元剤を入れ込みたいのでそんな作りが基本でした
ただアルカリ量に比例して髪の弾力はとられてくのでダメージにはつながる、、、
それと比べ “クオライン250” は同等のパワーを持ちながらアルカリ度は3.5と低い作り!(尿素がポイント)
そのおかげで膨潤スピードは抑えられゆっくり還元しやすくなりました

これでわかりますよね

矯正やデジパーのほとんどの失敗はアルカリ剤の暴発‼︎
だから安心安全な低アルカリ高還元のアプローチができる薬剤がポイントになってくる訳です

《まとめ》
250の特徴
◎健康毛に対して低アルカリ高還元
◎同じパワーレベルの薬剤に比べてアルカリ量が少ないので弾力を取りすぎない
◎還元値チオマックス(10.7)だからかなり幅広くクセの対応ができる
◎しっかり還元でS−2にも作用する



【アリミノクオライン 80】

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チオグリコール酸アンモニウム/システイン
pH7.0 還元値5.0 アルカリ度0.7

アリミノさんのパンフだとこんな感じ
既ストレート毛用的な立ち位置ですが、ボクにとっての “80” の使い方はそれだけではない!
130とミックスすればクセが強いダメージ毛に対してかなり幅広くしかも優しくアプローチができる(システインのお陰かな)
あ、もちろん既ストレート毛にバックウエーブしていれば使いますが、基本既ストレート毛にはアプローチしないようにしてます
理由はパワー弱くても結局は薬剤!
髪に負担がかかるアプローチはなるべくしないことが大事
そもそも前回の還元が甘かったのがバックウエーブの原因、、
そうならないようにしっかり適正なアプローチしていきましょー

デリケートな髪のお客様にも美容師にも優しい “80” 強い味方です


あここで余談ですが、なんで既ストレート毛用にチオがメインで使用されるかわかりますか?
還元剤だけで強さを考えたら

チオ 〉システアミン 〉システイン

って感じですよね
であれば、
「既ストレート用として還元剤のメインはシステアミンとかシステインでいいんじゃない?」
って思いませんか?
でもここには還元剤の得意とするpHの領域っていうのがあるんですよね

後ほどそのあたりを詳しく説明しますね

《まとめ》
80の特徴
◎クセが強くデリケートな髪に対して130とのミックスでかなり対応できる
◎中性領域なので還元値を落とさずpHコントロールできる
◎既ストレート毛に対して安定感あるアプローチができる



【アリミノクオライン 0】

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ジチオグリコール酸アンモニウム/クエン酸
pH5.0 アルカリ度0

ボクの思う “アジャスト0” のすごいところは何と言っても、[アルカリ量・還元量・pH]をコントロールできるところ!
そう、一般的には毛先のプロテクターとして使うことが多いと思いますが、ボクは薬剤の調整剤として使っています
薬剤選定もダメージレベルに対して [アルカリ量・還元量・pH]をだいたい決めているので“アジャスト0”で調整しています

もうひとつボタンヘアーではドライ塗布が基本です
その際フェイスラインのうぶ毛は指でつまんで塗布することもあります
うぶ毛はクセが強いわりに他の毛と比べとても繊細です。
よくバックとサイドは塗り分けますが、さすがにうぶ毛まで塗り分けもできないので必要な時は “アジャスト0” を先にうぶ毛に塗布します

髪にも人にもやさしい “アジャスト0” 味方につけると失敗減りますよ

《まとめ》
アジャスト0の特徴
◎ジチオが還元剤の働きを穏やかにしてくれる
◎クエン酸がpHを下げ、アルカリ剤の働きを穏やかにしてくれる
◎ミックスすることでアプローチの幅が広げることができる



【アリミノクオライン 280】

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メーカーパンフだと捻転毛・縮毛用って書いてありますが、この表記はあまり好きじゃないですね、、
むしろ ボタン流では単品使いはまずしません!!
理由はアルカリ度高すぎだからです、、
そこまで強くなくてもやり方次第で充分クセは伸びるし、単品だと軟化しすぎる(汗)
ん?
クレームじゃないですよ(笑)

それよりボクが感じる280のスゴイところは最強の助功剤ってこと

めちゃくちゃバージン毛で硬毛・太毛 更にクセが強いと、ついついパワーマックスな280を使いたくなっちゃう美容師さん多いかと思います

280単品使いは、伸びたはいいけど新しく伸びてきた髪とのギャップで四角いシルエットになっちゃった経験ありますよね、、

ボクもそうでした、、
同じように昔そんな経験したことがあって、いろいろ原因を考えていたらそもそも「軟化しすぎじゃない?」ってところに辿り着きました、、

今でこそちょっと調べたらわかるそんなことも、15年前は当たり前ではなかった、、

280のスペック見た時 
「これいらないっすよ、、」
ってメーカーさんに言っちゃいました

正直今現在もボクは280使ってないです(汗)

ただ、もしバージン毛でめちゃくちゃ硬毛・太毛 更にクセが強い方きたら代替えがきかない薬剤です
ちなみに使うとしたら助攻剤として250に20~30%ミックスして使うかもです
そんな感じでほとんど使わないけどないと困る最強の助攻剤 “280” でした

《まとめ》
280の特徴
◎太毛・硬毛のゴリゴリした強いクセのアプローチに対して最強の助功剤
◎ちょっと入れるだけでパワーアップ
◎単品使いは絶対❌




もうひとつ欠かせないのが
“サニープレイス ABクリーム”

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今では “ボタン流ストレート” にはなくてはならない存在です
特に水素結合のクセに対してメチャクチャ有効です!
アプローチの仕方を工夫すれば今までアルカリ縮毛矯正やっていたお客様も
このノンアルカリ高pHの“ABクリーム” でかなり伸ばすことができます
(硬毛・太毛のバージン毛や強いシスチン結合のクセは不得意)

下記はクセのエリアに対してABクリームでアプローチしたお客様です
👇 👇 👇

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