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2022年度版 ボタン流ストレートrecipe

みなさんおつかれ様です
ボタンヘアーのツチヤです☺️

ちょっと遅くなりましたが2022年度版ボタン流ストレートrecipeをまとめました。
コロナ禍、何か伝えていこうと思い始めた“Instagram”
あれよあれよと気がついたら半年でインスタのフォロワー1万人いってました😅
そこまで必要とされてるかどうか分からず始めましたが、意外と必要とされてましたね笑

最近は外部セミナーや臨店講習の依頼も多くなり、“noteの執筆”は後回しになっていましたがようやくまとめ終わりました汗

根本的な考え方は変わってませんが、こうやってみるとrecipeもかなり変わりました、、
色々考えながらやっているとホント変化し続けるもんだなって思います🤔

ということで最近よく使うストレートrecipeや処理剤、アプローチの考え方や仕方などをインスタグラムの投稿をリンクしながらわかりやすく紐解いていきますのでご覧くださいませ〜



【毛髪診断】

まずは毛髪診断!
やっぱりここ外したらどんなに良い薬剤でも失敗しちゃうよって話を下記の投稿でもあげてます😅

よく“臨店ツチヤ塾”でもやっているのですが、毛束でダメージレベル2•3•5の3種類を作ってそれぞれに合う薬剤設定をします。
当然各ダメージレベルに合わせて作ってるので仕上がりも良いです。
そんな良い薬材の設定でもズレるとどうなるか?っていう毛束検証をすると面白いほど違いが見えてきますね😅

InstagramにてUPしてます
👇

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※補足
上記はCグループでダメージレベル5の毛束に対してダメージレベル2と3と5に合わせた薬剤をのせてます

Aグループ
(ダメージレベル2の毛束に対してダメージレベル2と3と5のレシピでアプローチ)
Bグループ
(ダメージレベル3の毛束に対してダメージレベル2と3と5のレシピでアプローチ)
同じダメージレベルでの各レシピの反応の違いを分析してます

上記の写真を見てわかるように毛髪診断ミスればめちゃくちゃ良いレシピでも❌になります


ボクの毛髪診断は、まずドライ状態での髪の柔軟性やクセの強さをチェックしていきます
ウエット状態と比較した時にシスチン結合(S−S結合)の含有量を知るためにとても大事なところです
ちょっと難しくなりますが、ドライ状態はシスチン結合と水素結合がつながってる状態です(大きく作用する結合のみ取り上げますね)
でもウエット状態は水素結合がきれていて、シスチン結合のみの状態です
わかりますか?
ウエット状態の弾力がドライ状態と比べてなかった場合、シスチン結合の含有量が少ないってこと!
なのでこのギャップがあればあるほどシスチン結合の含有量が少ないんです
ここが分かっているとかなりダメージレベルを触診で把握できます!
クセの種類も、ドライ・ウエット状態を比較してシスチン結合と水素結合のクセのバランスをチェックしてしっかり考察しておきましょう🤔


詳しくはボクの
“これさえ見れば怖くない!ツチヤゴロクの毛髪診断基準”
をご覧くださいませ☺️

ではでは少しずつ分かりやすくいきますねー👍


縮毛矯正をしていく上でボクはこんな感じで簡単にカテゴライズしています☺️

【縮毛矯正の工程】

🌱前処理(除去系/補修系/保護系)

🌱薬剤選定(recipe)

🌱中間処理(中和系/補修系/保護系)

🌱熱工程(ツインブラシ&アイロン)

🌱2剤処理(過酸化水素/ブロム酸)

🌱後処理(除去系/消臭系)


薬剤にはそれを使う意味合いが必ずあります!
それをひとつずつボクなりに説明していきますね☺️



🌱前処理(除去系/補修系/保護系)

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前処理に関しては特に目的が分かれます!
美容業界的には、以前は補修系や保護系に意識が向いていたと思います、、
ボクはダメージレベルが3〜4以上でなければ補修系はあまり使わないことが多いです。
その代わり毛先などダメージしていたり矯正履歴があるところは保護系(アリミノ アジャスト0)や酸リンス(ビカク リム)でカバーしてます。
使用薬剤については後ほど写真付きで紹介しますね☺️

ちなみにダメージレベル1〜2くらいの髪にあまり補修系の処理剤をつけると、1剤の浸透を妨げたりするのでボクはやりません

ダメージレベル3はその時によりますが、ダメージレベル4〜は髪の内部の空洞化によって薬剤の浸透がムラに入りやすくなってるのでちゃんと内部を満たしてあげることが大事になってきます。

ただそれよりここ数年オイルスタイリングや重めなシャンプー&トリートメントを使用していて髪や頭皮がオイリーな方が増えたように思います😅

ボタンヘアーでは以前から除去系の前処理剤を使ってます。
マデナの商品に出会うまでは、テクノエイトの“ロハス スパジェルエッセンス(アルカリ ジェル)”で過酸化脂質やスタイリング剤などの油分を取り除いてました。

余計なものを取り除くことで本来の薬剤のポテンシャルが発揮されるので仕上がり感もグッと良くなります!

ただオールインワン的なのも良いですがマデナの除去系はより細分化されていて目的に応じてアプローチできるので最近はマデナの除去系を使用しています。

ボクがよく使用している除去系のラインはこんな感じです



💫除去系

▷マデナ ケミア アルカリ  pH9

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髪に残留するケア製品に含まれるシリコンや過酸化脂質を除去してベタつきや重さを解消する処理剤
さらに低分子化したリンゴタンニンが浸透して毛髪を強化する


▷マデナ ケミア R3      pH6

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髪に残留するヘアケア製品(アウトバスやトリートメント、スタイリング剤)に含まれるミセルと呼ばれる乳化剤分子の残留物を除去して硬くごわついた髪を柔らかくします
※一度流してから再塗布して流さずチェンジリンス
かなり質感UPします。
これもお気に入りの一つです☺️


▷テクノエイト ロハス スパジェルエッセンス  pH9

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オールインワン的なところで考えるかなり使えるアルカリジェル!
イオンの力で過酸化脂質やシリコンなど残留物を落としてくれる。


💫補修系

▷マデナ ピール   pH7

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薬剤や物理的なダメージ、そしてタンパク変性を起こして水が浸透しなくなった部分に水の通り道を作る髪の点滴。
これはかなりオススメ👍



▷アリミノ Hショットチャージ+アシッドフィックス

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Hショットチャージ  pH7.5
カチオン系の補修剤で“ヘリックスショット”成分とナノ化CMCが髪の内部を満たします。
重さもなく、でもうるおい感やしなやかさが出ます

◉アシッドフィックス  pH4.5
アニオン系の補修剤で“ヘリックスショット”成分を定着させ髪の表面を圴一化します。
ヘリックスショットチャージと併用して使用します

※ヘリックスショット成分
(ヒドロキシプロピルグルコナミド/グルコン酸ヒドロキシプロピルアンモニウム)は架橋剤として最近よく聞く“ファイバーハンスです☺️


▷ビカク ビレゴ アイリッチ  pH7.5     3〜5倍希釈

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尿素の力で硬く捻れた髪を柔軟剤のように柔らかくしながらケラチンがダメージホールを埋め補修するインナートリートメント。
反応型ケラチン&エルカラクトン配合なので熱を加えることで補修効果がUPします。
主に硬毛などごわつきを感じる髪に使用します


▷ビカク ビレゴ ブリッジ  pH6.7         5倍希釈

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主成分のヘマチンがタンパク質と吸着し髪の強度をUPしてくれる優れもの!
ダメージレベル4以上から前処理として使用します 
※最近はダメージ毛に対して架橋剤を“ヘリックスショットチャージ(ファイバーハンス)と“アシッドフィックス”を使用することが多くなったので出番が少なくなってます




💫保護系

▷アリミノ アジャスト0  pH5.0

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クエン酸&ジチオグリコール酸配合でpH•アルカリ&還元コントロールできる優れもの👍
既ストレート毛に塗布することで余計な反応を防ぐ効果がある。



▷ビカク ビレゴ リム pH2.4

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4つの酸(クエン酸•リンゴ酸・乳酸・グリコール酸)配合の酸リンス
残留アルカリを中和し、優しく髪を引き締めてくれます。
前処理として使用するときは1剤塗布後、毛先に1剤が流れて欲しくないエリアに5倍希釈のリムを塗布し薬剤の反応を防ぐことができます!



【ヘアリセット工程】
▶︎マデナピールをドライから3分もみこむ → 流さずマデナアルカリをもみこみながら3分 → 流さずマデナR3をもみこみながら3分 → シャンプー

※残留酸化物やスタイリング剤を落とすことで1剤の浸透を良くする目的



【補修工程】
▶︎ダメージレベル1〜3
毛先のみインバス(軽いタイプ)
ダメージレベル3はその時によります

▶︎ダメージレベル4〜5
アリミノ ヘリックスショットチャージ→ビカクビレゴアイリッチ→アリミノアシッドフィックス(超音波アイロン)

※ダメージレベルが高くなるほどダメージホールがうまれてしまうので、ムラに薬剤浸透しないように髪の密度を均一化することが目的





🌱薬剤選定(ボタン流ストレートrecipe)

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2022年度版もダメージレベルに合わせたrecipeになっています‼️
細かい話をする前に使用している矯正剤を紹介していきますね🧐

▶︎アリミノ クオライン(130/80/0/250)
▶︎ビカク GMT
▶︎ビカク ビレゴ リム(pHコントロール剤)
▶︎サニープレイス ABクリーム


【アリミノクオライン】

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Instagramにてクオラインで使用している130/80/0/250(頻度多い順)をボク目線で勝手に語ってます
ちなみになぜボクがクオラインを使用しているかも書いてあるのでご覧くださいませ☺️


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【マデナ GMT】 

“GMT”は主に酸性域から中性域で使いますね、、
pH4.5〜7.5の領域が安定してよく働いてくれる還元剤です☺️

例えばメインでよく使用するチオはアルカリ領域、
システアミンは活性領域は広いけど1番活性するのはやっぱり中性〜アルカリ領域、この辺りの還元剤は酸性〜中性領域に落とすとやっぱり還元不足になってきます。
そこでその領域を得意とする“GMT”や“スピエラ”の必要性が出てくるというわけです!

ボクは今のところ“GMT”を酸性ストレートでは使ってます。
“スピエラ”の方が質感も柔らかさがあり良いのですが、どうしても酸化不足になりやすい性質が気になるので、、
最後にスピエラの酸化不足になりやすい話もまとめで書きますので参考までにどうぞ、、

ただアリミノから“スピエラ”をメイン還元剤にした“クオライン アシッド”が発売されます。
もちろんボクの手元には発売前からあります笑
色々分析しながら使っていこうかと思います。
使用する前から気に入ってるところは各pH4・5・6に分かれているところ‼️

今はpH5以下は“ビカク リムpH2.4”でpHコントロールしてるのでいちいち面倒くさいです汗
以前は粉末タイプのアシッドでpHコントロールしてたのですがどうしても時間経つとpHが最初より下がってしまい安定しないので使うのやめました😓
最近は酸性ストレート用の基剤も出ていますが、アリミノから出るの知っていたのであえてメインに使うことなく待っていました☺️

👆
クオラインアシッドのレシピにしました👍



あ、話がそれましたが“GMT”について話していきます笑

ちなみに還元剤の活性領域は下記の通りです。
ここ知らないとGMTミックスとかなんてもってのほか😓
還元剤はそれぞれ得意な領域があります

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これを見るとわかりますがpHを下げていくと働かない還元剤が出てきます汗
ダメージを考慮するとpHやアルカリ度を下げたい、、
だけどそうすると還元も下がりさらに得意な還元領域から外れたら動きも悪くなります😓
(厳密に話すと高い還元力のあるものをアシッドでpHコントロールすればパワーは数値的には保たれて見えますが、意外と活性領域から外れれば数値ほど動きません)

なので酸性領域で活性する“GMT”や“スピエラ”、最近で言うと弱酸性で活性する“チオグリコール酸システアミン”が必要になってくるわけです☺️

“GMT”や“スピエラ”は特に少量ミックスしただけで還元力がかなりUPするのでむやみにミックスすると過還元(ビビり)の原因になってしまうので注意が必要です。
GMT”や“スピエラ”をミックスするときはボクがあげているレシピ以外での施術は自己責任でお願いします。(そもそも他社メーカーのミックスは自己責任か汗)
ただ下記のrecipeにもミックスしていますがpHコントロールした際(中性〜酸性)はホント最強の補助剤になります👍 



【サニープレイス ABクリーム】

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うちで圧倒的に安心安全代表の“サニープレイス ABクリーム”‼️
結構特殊で少しケミカル興味ある方なら「面白いな!」って感じるところ☺️
それはpHとアルカリ度が=(イコール)でないところです 

ちなみによく質問で、
「アルカリ度とpHはイコールですよね?」
的なことを聞かれます、、、

答えは
「イコールではないですよ」
です😅

アルカリ剤入ってなくても塩基性のアミノ酸などpHを高くできるモノもあります
アルカリ水(pHがアルカリ性に傾いた水)を髪につけて髪ダメージします?
当然しないですよね、、
膨潤はしますがダメージはしないです☺️

このことからわかる様に一概にイコールではないことが分かりますよね?

ただ多くの商品がpHとアルカリ度は密接な関係にあることも言えます😅
なかなかわかりにくいですよね笑

さて“ABクリーム”の話をしていきましょ!
この商材のいいところはノンアルカリ高pHなところ‼️
還元剤の種類は“システイン”
そして“システイン”が最も活性領域するのはpH8〜9
pH8.3の“ABクリーム”は“システイン”を効率よく働かせてくれる感じに作られてます!
“システイン”はエイジング毛や捻転毛を得意としてるのでかなり使えます
(ダメージ毛はアジャスト0やGMTなどでコントロールします) 

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そしてこの商材の1番気に入ってるところ!
それは髪の弾力をとり過ぎないところです👍

ノンアルカリなので髪の弾力が損われません‼️
塗布も普通の矯正剤に比べてそこまで繊細に考えてもいないです
ただ強い波状毛だったりとかは苦手です汗
最近はそこも“GMT”をミックスしてかなり伸ばせる幅も広がりました👌

ちなみにストカールなどは“ABクリーム/アジャスト0/ビカクGMT”で完結してます。
全て他社メーカーの組み合わせですが、いかにもストカールやった感じでない仕上がりが得られます👍
ボクが思うストカールの1番難しいところは接点!
よく見るストカールはここからストレートしました、、
ここからデジかかってます、みたいな境界線を感じる仕上がりをよくみます汗

ツチヤ式ストカールはめちゃくちゃ自然ですよ笑



あ、下記に各還元剤とアルカリ剤の特徴を表にまとめましたのでご覧くださいませ☺️


【還元剤】

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※チオグリコール酸システアミンは後日書き足しますね 
活性領域は弱酸性〜中性かなって感じでSー1・Sー2に作用します。
使ったイメージは優しいイメージです笑



【アルカリ剤】

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