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BIKAKUシリーズ ツチヤの矯正recipe📗

みなさんお疲れ様です☺️
BoTaN HAIR(ボタンヘアー)のツチヤです。。

今回は大阪で2〜4月に開催した“BIKAKU版ツチヤ塾”でのモデルさんのデモストとともに
ボクが考えるダメージレベル別の薬剤選定を公開します。

ボクが普段サロンワークでどんな感じで薬剤選定を考えているか?
その答えがこの動画に入っています👍

みなさんの考え方の参考になれば幸いです、、


“BIKAKU3.0”が発売される前に“ONE STOP”さんから開発の相談を受けていました。。
今ある剤にプラスして
『ボクならこんなのが欲しい。。』
そんな感じで生まれたのが
“MIXクリーム”
です。

単純に減力剤がない“BIKAKUシリーズ”はバッファー剤(ビカクリム)でコントロールしなければならず、そもそも粘度も固くないのに余計に緩くなるのでとても使いづらい感じでした。(なので使用してなかったです汗)

今回の“BIKAKU版ツチヤ塾”はそんな思いもあり開催されました。
3回目のモデルのデモスト動画ではBIKAKUシリーズを使用したアプローチ、前処理や中間処理、そして後処理の考え方をボクならではの視点でおこなってます👍

BIKAKU自体知らないけど興味はある方もいると思うので商品説明から行きますね!



BIKAKUシリーズ

🦩矯正剤

🌱Red (ハード系チオ)

還元値:10.8
pH:9.25
アルカリ度:4.25(アンモニア)


pH・アルカリ度・還元値全部高いハード系チオですね。。
バージン毛でも単品で使用することは全くないと言い切れるくらいパワー強いですね😅

ボクは基本このハード系チオに“縮リーム”(中性タイプで高還元剤)を髪の体力に合わせて比率を変えてミックスしています。



🌱縮リーム

還元値:7.4
pH:6.8
アルカリ度:0.2(アルギニン)

髪の体力がない場合は、見た目のスペックより強さを感じる“縮リーム”
単品での主戦場はダメージレベル3〜3.5あたりかな、、

余計なもの混ぜずに単品でクセを伸ばす力は🙆‍♂️ですね。
システアミンベースですが、チオグリセリンも配合なので潤い感も出やすいのも気に入ってますね!
BIKAKUシリーズで縮毛矯正やデジパーをかける時は“縮リーム”を使用しないときはないくらいメインになります👍

アリミノクオラインでのアプローチだと、どうしてもpH6.8あたりまで落とすと還元力が足りなくなり“GMT”などのエステル系をミックスすることが増えてきます、、、
これはアルカリ矯正剤の弱点ですね汗
その点“縮リーム”であれば余計なエステル入れずにダメージレベル3〜3.5は単品アプローチ出来るのでありがたいです☺️

ただスペック見ると
「髪が傷まなそうだから大丈夫でしょ、、」
ってな感じで行くと痛い目に合いますね汗

pH6.8
アルカリ度0.2(しかもアルギニン)

一見見るとそんな感じに見えますが、
還元値7.4は結構高いです😅
エイジング毛など弱った髪には意外と刺激的です!
下手すると還元ビビりを起こしかねないパワーなので気をつけてくださいね汗




🌱GMT

還元値:30(チオ換算)
pH:−
アルカリ度:−

GMTはエステル系還元剤で弱酸性から中性領域で安定して反応します。
この領域でもう少し還元力UPさせたいなって時にミックスします。
質感はチオグリコール酸アンモニウムに似たサラっと感です👍
少量(5〜10%)でもかなりのパワーが足される感じですね!

で、入れれば伸びる的な感じで量を20%とか入れる方いますが
入れすぎた結果、髪に負担がかかり還元ビビりの原因になってしまった、、、
そんなエラーの話を聞きます😅
使用の際はご注意くださいませ。。

あとGMTのPKAはpH7.8前後だったかな、、
結構pHがアルカリ性に傾くと還元力が上がりすぎるので気をつけてくださいね汗





🌱SPISPI(スピエラ)

還元値:19.5(チオ換算)
pH:−
アルカリ度:−

スピエラはエステル系還元剤で酸性から中性領域で安定して反応します。
この領域でもう少し還元力UPさせたいなって時にミックスします。
質感はシステアミンとシステインが合わさったような柔らかい感じです👍
少量(5〜10%)でもかなりのパワーが足される感じですね!

で、スピエラGMTと同じように入れれば伸びる的な感じで量を20%とか入れる方いますが、入れすぎた結果、GMTよりエラーになりやすいです汗
髪の深部(フィブリル)に反応するので、過剰に添加するとかなり負担がかかり
還元ビビりの原因になってしまうので気をつけてください、、

さらにエステル系(特にスピエラ)は酸化不足をを起こしやすいので
しっかり2剤はブロム酸を2度付けなどして酸化させるように心がけてくださいませ。

余談ですが今回のモデルのデモストの2剤処理はブロム酸(酸度7%)リキッドでのアプローチでした。
試作品だったので急遽使用しましたが、エマルジョンやクリームの方が
操作性はやっぱりいいですよね汗




🌱MIXクリーム

還元値:−
pH:3.0
アルカリ度:−

グルコン酸乳酸をメインの酸として作られたCMCベースのpH&還元剤のコントロール剤
pH3.0で薬剤の減力を目的としたトリートメント剤です☺️
今までBIKAKUシリーズでは減力は液体のリムでした。
計算もしづらいのでボクはそれを理由に使用してませんでした😅
で、今回“ONE STOP”さんとセミナーを開催するにあたり話している中で
減力剤について相談もありこのMIXクリームが生まれました👍
正直これをミックスすると質感めちゃ良くなります
成分は下記の通りになります
覚えなくても良いですが特徴は押さえとくと良いかと思います!

【配合成分特徴】
▷加水分解ケラチン(羊毛)
低分子ケラチンにスルホ基をくっつけた活性ケラチン(スルホン化ケラチン)
で、スルホ基を外すことで損傷毛の内部のケラチンと結合し、補修補修力が高くなりますね👌
カラー、パーマ施術の前・中間・後処理としても有効な成分。

▷グルコノラクトン、グルコン酸Ca、(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー
システイン酸と反応し、架橋構造を形成することで強度化防止・親水性を減少させる毛髪補修成分。.膜を形成し、キューティクルの損傷を補修

▷ヘマチン
鉄分を多く含む溶液で、シスチン結合力を高め、補修効果が高い成分

▷セラミドNG、コレステロール、クオタニウム-33
髪の内部の油系補修成分で毛髪内部への浸透性 UP

▷18MEA
毛髪に存在する油分で高い吸着性があり、ツヤ感と手触り感がUP。

▷エルカラクトン(yードコサラクトン)
高い浸透性と熱処理による毛髪内部成分との反応・結合


ボクは薬剤の減力はもちろんですが
毛先の質感コントロールの際にBローションとミックスしアプローチしています。
さらに炭酸プロピレンなどの架橋剤のベース剤としても使用できる優れものです!
残念ながら今BIKAKUシリーズに炭酸プロピレンやセラックなどの架橋剤がないのですが
乞うご期待です☺️
今回の架橋は“ヘナ”“カキタンニン”が配合されている“変なトリートメント”を架橋剤として活性ケラチン“THE MIST 18”を付加重合させて軟毛の髪をしっかりした質感に仕上げてます。

あと、使用しているのは矯正だけでなくデジタルパーマはもちろんですが、コールドパーマをかける際にダメージしている毛先のプロテクトにも使用できますね。
質感はグッと上がってきます👍

うーん自分が関わってるだけに書くことがたくさんあります笑


◎毛先の質感コントロール



◎デジタルパーマ






🌱Bローション

還元値:33(チオ換算)
pH:5.9
アルカリ度:−

今までありそうでなかった“チオグリセリン”の濃度高いやつ笑
これほんと面白い商材で、あとで特性は表でわかるようにしますが
簡単に言うと、アルカリ領域だと結構しっかり還元してくれて、
酸性領域だと活性外なので還元力は弱まりグリセリンの潤い感が出てきます。。
チオグリセリンの活性領域は7.0〜9.5位なんですが、使用している感じではpH落ちても少し還元しますね、、
システアミンほどではないのですが、、

でこのBローションの使い方は大きく分けると2つ!

🌟1つ目
アルカリ領域でめちゃくちゃクセ強くてでも軟化は必要以上にさせたくない、、
そんな時に添加させるとクセが伸びやすいです!
チオグリコール酸アンモニウムより奥まで還元できるので効果的です!
例えばバージン毛で軟毛&細かい波状のケース
これをハード系チオのREDを単品で行くとクセは伸びるかもしれませんがぺたんこにもなってしまいますね汗
でこれをRed:MIXクリームで減力した場合、アルカリ量もpHも下がりますが当然還元値も下がります、、
これでは髪の弾力は残せてもクセが残ってしまう可能性も出てきちゃいますね汗
なのでここで“Bローション”を5〜10%添加することで還元値だけ上がります👍

こんな感じで還元力をUPさせることができますね


2つ目
酸性領域でのちょっと還元と潤い感UP
少し荒れた毛先の微調整にすごく役立っています。
以前はスピエラ1〜2%をコンディショニング剤(オリーム)とミックスして使用していましたが今はBローションを5〜10%添加させてます、、
スピエラと違い酸性領域は活性領域外なのでそこまで還元力はないので安心して使えますね、、
あ、ただ全く還元しない訳ではないので100%傷まないわけではないので注意してくださいね汗
ただこの酸性領域でこのチオグリセリンを使用すると、グリセリンの潤いを感じやすいのでボクは好きです笑
基本は“ミックスクリーム”をベース剤にしていますが、BIKAKUシリーズの“アイリペアオリーム”でもOKです。
比較した時若干ですがオリームの方が質感良いです。
ただほんのちょっとです、、
なので中間処理とかしていくとわからないレベルです。
なのでここはコストをとってミックスクリームですかね、、笑
あとpHがオリームは5.3なのでMIXクリームより少し還元効果が上がる感じがします、、
そういったところも加味して毛先などの繊細なエリアには還元しすぎない“MIXクリーム”をボクはベース剤にしてますね、、

どこを見てBローションを活かすかでベース剤の選び方も変わるのでなんとも言えませんが、、

ボクはここに炭酸プロピレンなどをさらにMIXして、しっかり感やツヤ感をUPさせています☺️


とりあえず分かりやすいように表にしてるので薬剤比較してみてくださいませ!

詳しくはHPで




🦩処理剤

🌻ビレゴ リム & ビレゴ ブリッジ

▷ビレゴ リム
4つの酸(クエン酸 ・リンゴ酸・乳酸・グリコール酸)配合のバッファー剤でpH2.4なのでしっかり収斂させることができますが過剰な収斂にはならず安心して使用できます。
今は濃度も20倍に希釈して使用しています。

あとユキノシタエキスでの消臭効果やキトサンの外部皮膜のツヤ感など効果を感じる逸品です👍

使うタイミングによって仕上がりも変わってくるのでかなり使えるバッファー剤です☺️
ウチでは1剤流す前にビレゴ リム20倍希釈を塗布します
で、髪を収斂させ硬化したら流しています。

一般的には流してからバッファー剤をアプローチすると思いますが、これだと髪の内部が流出してしまい半年〜1年後のダメージにつながってしまいます、、。
以前はそうなるのが嫌でアルカリ量やpHを抑えたアプローチをしてましたが、
収斂させてから流すようになってこの問題も無くなりましたね👍

ホント好きです!


▷ビレゴ ブリッジ
ヘマチン&カタラーゼ配合のブリッジは過酸化水素の分解やブロム酸の酸化促進、アルカリ中和や消臭効果などかなり使えますね☺️
リム同様パーマやカラーにも、BoTaN  HAIRにはマストなアイテムですね!

詳しい成分はこちらからご覧くださいませ👇




🌻補修剤
変なトリートメント/アイリペアオリーム/THE MIST18

左から
▷変なトリートメント
文字通りヘンナ(ヘナ)のトリートメントで、タンニンがベースなのでいろんなものとくっついてくれる特徴があり使いやすい架橋剤のひとつです☺️
今回は THE MIST18 (シナチントップ) との架橋効果を目的として使用しました。


▷アイリペアオリーム
これはボクのインスタでかなり書いてあるのでそちらを参考にしてみてください☺️
残留しづらいCMCクリームで水分コントロールしやすい油分系トリートメントです。
揮発性油分のシクロペンタシロキサンに熱からの保護成分のエルカラクトンなどちょうど使い勝手の良いアイテムでめちゃ気に入ってます👍

今回は中間処理とインバストリートメントとしても使用しています。



▷THE MIST18
今流行りの活性ケラチン(シナチントップ)配合で、CMC補修成分やエルかラクトンなどの熱反応補修成分、キトサンや18MEAなどのキューティクル補修成分でダメージした髪のに必要な成分がしっかり入ってる補修剤です!
軽い質感なので重さを足したい時はオリームとの併用が相性良いです。

詳しくはこちらから👇


ということで、今回のモデルさんのデモストは上記のビカクシリーズのみをを使しアプローチしました☺️



あ、ビフォーアフターを先に見せますね👌

before
after

なかなか良い仕上がり感ですね👍

ちょっと動画は説明しながらやってるので長丁場です。
BIKAKUシリーズに興味がある方、使用している方はめちゃ参考になると思います。
最後にダメージレベル別ツチヤ式recipeをビカクシリーズで作成してますのでよかったらご覧くださいませ☺️

あ、ここからは有料ですよ😅

で、BIKAKU3.0のMIXクリームBローションの可能性を知るべく夜な夜な(あ、ウチは朝練でした汗)検証していた内容等々もおまけに掲載しときますね。。

と言うことで4時間くらいの動画になりますがご視聴くださいませ🎥




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