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緊急使用承認

JAMAに掲載されていた記事。

内容は

2020年3月28日、米国食品医薬品局(FDA)は、コロナウイルス疾患2019(COVID-19)と診断された特定の入院患者に対するヒドロキシクロロキンおよびクロロキンの使用に関する緊急使用承認(EUA)を発行した1。これらの薬剤は、試験管内でコロナウイルスの複製を阻害するようですが、EUAの時点では、COVID-19の患者さんへの使用を支持する信頼性の高い臨床的証拠はありませんでした。

EUAとは、公衆衛生上の緊急事態の際に、未承認の医薬品の使用または承認された医薬品の未承認の使用を許可することです。FDA長官は、保健福祉省長官が公衆衛生上の緊急事態を宣言した後、EUAを発行する権限を持っています。EUAは、利用可能な代替治療法がない「重篤または生命を脅かす」2状態に対してのみ発行することができます。基準は、「科学的証拠を総合的に勘案して」、「製品が有効であると信じるのが妥当である」こと、および「既知および潜在的な利点が...製品の既知および潜在的なリスクを上回る」ことを必要としている。

ということである。

さらに記事内では、EUAは過去に174発行され、うち治療薬で発行されたものを4つのみである。

さらに、ヒドロキシクロロキン、クロロキンに関しては十分な科学的根拠が示せなかったことが指摘されており、EUA発効後、様々な副作用のため使用に対するアラートが出されている。

EUAは、オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビルのように、公衆衛生上の危機の際には重要な規制上の選択肢となり得る。しかしながら、信頼できる証拠がない場合でも、FDAは正確な情報の普及と、十分な情報に基づいた意思決定に必要な証拠を得るために、十分に設計された、十分に管理された試験の実施を促進することに焦点を当てるべき。FDAは、早急にEUAを発行すべきではない。また、FDAは透明性を保ち、検討した科学的証拠を開示すべきであり、エビデンスを知らなければ、医師は自信を持って薬を使用するかどうかを決めることができない。

COVID-19のパンデミックが続く中、国民、政府関係者、製薬業界はFDAに対して、治療薬の追加のEUAを発行するよう圧力をかける可能性がある。これらの圧力に屈するのではなく、FDAはEUAが十分な科学的証拠に裏付けられた場合にのみ発行されるようにすべきであり、その証拠はすべて発行時に公開されるべきである。

前文ではないが、EUA発効に対する妥当性、危機感を促す内容である。

昨日の

と言いたいことは似たようなところだろう。

さすがJAMAに掲載されるだけあって、似たような内容でも納得できるものである。

可能な限り迅速にその根拠を示していくことは重要である。施設間での治療のばらつきも指摘されているようですので、現場サイド、患者さんが納得いく根拠は示してほしい。



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