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定年587日前 ジンバル、買っちゃった

次第に授業は平常モードに近づいていたが、通勤・通学の混雑を避ける目的で、時間を遅らせて9時30分を始業とする「時差登校」は継続されていた。

毎年5月末に行われていた体育祭は自宅待機中で流れてしまい、あらゆる行事は中止となり、部活動は禁止された。6時間目が15時に終わると学校に残ることは許されず、15時30分が最終下校時刻になった。

部活動など放課後からが学校生活の本番だと思っている生徒は、通学の動機を失ってしまうのではないかと心配だった。

都庁からは教職員もできるだけ在宅勤務をするように指示がきたが、生徒が登校してくればそんなことはあり得なかった。
それでも部活ができないので、放課後の指導や土日の出勤がなくなって、毎日定時で退勤できるようになった。

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時間ができれば余暇は充実する。
充実すると、やっぱりやりたいことはやりたくなる。

いまどきの動画の作り方なんかのYouTubeを見てみると、クオリティの高い動画がいとも簡単に作れてしまう時代になっていることに驚いた。

私が動画作りに熱中していたのは35年ほど前。

撮像板(CCDとかね)など存在せず、ブラウン管テレビの逆の原理で動く撮像管というガラスチューブの入ったカメラを肩にのせ、ケーブルで繋いだビデオテープデッキを背負い、40分しか持たない巨大なニッケルバッテリーをいくつもぶら下げて、Vlogとか自主映画を撮りまくっていた。

ところがスマホでも、35年前の撮影機材よりも100倍ぐらい画質の良い映像が撮れてしまうらしい。
偶然見つけた高澤けーすけさんの動画を見ていると「VN」という無料アプリで100倍ぐらい素晴らしい編集もできてしまうという。

つまり手持ちのスマホだけで、なんの初期投資もなく1万倍ぐらいクオリティの高い動画ができるらしい。センスがあれば。

これはやるしかないでしょ、ということになった。

ただスマホを構えてみると、かつて肩に担いだカメラであっても手ブレに悩まされ続けた記憶が甦ってきてしまった。
カメラ内蔵の手振れ補正などという言葉を知らない私は、スマホをスムーズに取りまわすにはジンバル必要だよねと判断した。

ビックカメラの処分品のショーケースを覗くと、ちょうどMOZA mini-SEというスマホ用ジンバルがあったので、購入してしまった。


2020/8/21

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