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惑星

夏のアドベントカレンダーの参加を申し込んだ

ところが、一向に筆が進まない

いつもなら様々な言葉が湧いてくるのに
書いては消し、書いては消し
しっくりくる言葉がなく
ついに23:24を迎えてしまった

私の中で何が起きているのか?
と問いたとき

自分の心髄と繋がっている言葉を綴りたい自分がいることに気がついた


コーチングを習う前までのわたしは
面白おかしく、軽やかに生きてきたように思う

どことなくファニーでいることが正解だと感じていたし
他人の言葉を借り、
他人の人生を生きてきた

もちろん、そこにも私の意思は詰まっている


6月に、ゲシュタルト✖️家族療法に参加した

13年前に亡くなった娘への思いを
堰を切るように吐露し続けた私は
とてつもなく美しい浄化と癒しを終えた後

急に、生きるための手足を失ったように感じた

娘と出逢うことで、母子をケアできる人になりたい!と願い、がむしゃらに歩んできた13年

ただそれは、娘の手と脚をかりて生きていた時間でもあったように思う

それに気づいた私は、四肢がもがれ
体幹のみで生きている感覚になった

自分ではどこにも行けそうにない
歩くための脚も
探るための手もない

そんな感覚になった


マイコーチのセッションの中で
その体の感覚を味わうことにした

ベッドの上に仰向けで横たわってみる

自分の体幹だけが、ベッドに沈み込む感覚がした

娘の手脚を借りて、今まで歩んできた

じゃあ、わたしは、私だけの身体は
何をしたがっているんだろう…

そう問いかけると、悔しくて涙が止まらなかった

私は、進みたい場所がある
呼ばれている光がある

そんなふうに感じた

手脚を使わず
顔と体幹を使って寝返りを打つ
時間はかかったけれど、うつ伏せになることができた

ベッドの上で横たわり
遠くに確実に見える、光に進みたいと感じた

ベッドの布団を噛み
口の力だけで少しずつ進む

思うように進めず、
悔しくて涙が止まらなかった

娘を失ったことを本当の意味で自覚できた今もなお
私にはいきたい場所がある
それだけは痛いほどに自覚できた

娘を失ってからは
自らを激流の中に置いてきた気もする

でも、今はそれは少し違う

今は、何もしなくていい
そんな気持ちも湧いてきた

何かに抗うのではなく
自然の流れに身を任せるのも良いのかもしれない

導かれるままに
自分の内的世界に意識を向けると
どっしりとした惑星がある気がした

空気の音すらしない世界
そこにあるのは、自分という存在と
惑星が動く響きだけ

なんだ、ここに繋がるだけで良かったのか
と感じた

全ての答えはここにある

内側の惑星と繋がれば
自分が本当に感じたいもの
使いたい言葉が自ずと湧いてくるのだと思った

無のようで、在る場所
個のようで、全の場所

やっと本当の自分の片鱗を見た気がした


思い返せば、わたしは様々なものと繋がること避けてきたように思う

人間は、1人で生まれ、1人で死ぬと思っていた
娘とは、もう二度と会えることはないのだと感じていた
所詮人と私は別物だ、分かり合えるはずがない
そんなふうにも感じていた

でも、今は違う

心髄にあるものに触れた今
人と人は繋がり合えるのだと感じる

人だけではない

様々な感情、様々な命、様々なエネルギー

全てのものは繋がりあってできている

全であり、個
個であり、全

そんな言葉が今はしっくりくる

おお、やっとしっくりくる言葉が綴れた

やれやれ、自分の身体や心髄とピッタリ一致する言葉を見つけることの、難しさよ

これからの私は
きっと自分の心の奥底と繋がれたものだけを
出し、生きていくのだと思う

軽やかに、柔らかく生きたいと感じていた私が
重々しく、深く、轟々と生きたいと願うようになるとは、人生は面白いものだ


最後に

今日、痛みについて考えていた

コーチングなどではよく、
痛みの奥には願いにあると言われる

脳性麻痺で生まれ、
息をすることや、物を目で追うこと、体を動かすこと
様々なことを自分だけですることが難しかった娘が唯一表現できた感情は『痛み』だった

いつも穏やかな表情で眠る娘が
痛みを感じた時だけ 眉間に皺を寄せ苦しみを訴えた

どうして、痛みだけこんなにも感じるんだろう…
どうして、どうして…!
と何度も神様を恨んだのだが

きっと娘は様々な物を感じていたのだと思う

痛みだけは、表面にも出ることができた

それだけ痛みのパワーは強い


なんとなく、最後に伝えたくなったので
綴っておきました

痛みの感情は苦しくて辛いけど
娘のことを思うと
意味があって、そこに出てきているのだと感じる

生きるって、いいね。
痛みって、美しく、力強いね。


______________

この文章は
まーさん&りみさんの企画により
時を迎え生み出されました

よい出会いを与えてくれたお二人と
今日まで綴り、紡いでくれたメンバーに
尊敬と感謝を!



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