YouTubeにアップする動画を出来る限り高画質で視聴できるようにする方法(4K+”HDR”)
「YouTubeに動画をアップロードすると画質が落ちる!」
「PCでもスマホでも高画質で視聴できるような動画を投稿したい!」
と思った私があれこれ試した結果、4K+HDRの動画をアップロードしたら
おおかた改善されたというお話でございます。
はじめに
初めまして。ぼろと申します。
YouTubeで動画投稿活動をしているものですが、YouTuberではありませんしYouTube収益化もしていない(というか収益化できないコンテンツ)という一般ピーポーです。
ただ、とりあえずアップロードする動画は出来る限り高画質にしようと頑張っています。
しかし、YouTubeにいくら映像ビットレートの高い動画をアップロードしようとも、あちら側で再エンコードされてしまいます。
結果、動きの多い動画はブロックノイズだらけになってしまって見るに耐えなくなる始末。
YouTube側の再エンコードはどうあがいても免れることはできない宿命です。
では、このような再エンコードという洗礼を受けながらも、どうすれば出来る限り高画質でYouTubeに動画をアップロードできるのでしょうか?
結論から話しますと、4K+“HDR”の動画としてアップロードしましょう。高画質動画要素全部盛りです。
4Kで投稿する有効性については他の方々が既に説明しているとおりですが、4Kの高画質で視聴できるのはPCに限った話でした。(後述しますが、VP09による恩恵はスマホでも受けることはできます)
昨今はスマホからの視聴が多いご時世であり、実際私のチャンネルのアナリティクスを見てみると視聴者全体の約65%はモバイル端末から視聴しているようです。(2020年7月現在)(もちろんチャンネルのジャンル、視聴者層によります)
そこでHDRも含めて投稿することにより、PCだけではなくなんとスマホからでも高画質で動画を視聴することができるようになるんです。(HDR対応機種に限る)
以下の動画において、本記事の内容を簡潔に説明してますので、興味ありましたらこちらも合わせて是非ご覧下さい。
では、詳細について説明していきます。
※免責:本NOTEで説明する内容は2020年8月時点での内容となります。YouTubeの仕様変更により、この内容と齟齬が発生する可能性がありますので予めご了承ください。
現状の問題点
さて、改めて現状の問題点を説明します。
端的に言うと、YouTubeに動画をアップロードすると画質が落ちます。
は?と思うかもしれませんが、実際どのような動画になるか見てみましょう。百聞は一見にしかずです。
以下の画像はYouTubeに投稿する前の動画です。
動画ビットレート50Mbpsでエンコードしているので綺麗な映像です。
さて、これを YouTubeに投稿してみましょう。
以下の画像はYouTube上で1080pの画質で視聴した時のもので、その下の動画は実際のYouTube動画です。
なんか細々とモザイクのようなもの(ブロックノイズといいます)が入っています。これです。これが動画投稿者を悩ます現象です。
YouTubeに動画を投稿しますと、たとえ高ビットレートな高画質動画を投稿しようとも否応なしに再エンコードされてしまいます。こいつが諸悪の根源です。
その結果、上記画像のように画質が落とされてしまいます。
でも確かにYouTubeだって巨大な大人気プラットフォームですから、トラフィックやサーバー負荷を抑えるために画質を落とすというのは至極もっともな対処ですし、正当防衛ですよね。
しかし、だからといって諦めるわけにいかないわけでして、これを如何にして画質を落とすことなくYouTubeに動画をアップロードするかを模索したのが次の話です。
要は正当防衛をねじ伏せました。ごめんねYouTube
画質改善方法
さて本題に入っていきましょう。
先ほどの画質低下の問題に対してどう対処すれば良いかと言いますと、4K+HDRの動画を作成して投稿することが私が思う最適解です。多分。
先にお見せすると、4K HDR動画として投稿した動画がこちらです。
(スマホからご視聴の方は、下記動画中のタイトルをクリックし、YouTubeアプリからご視聴下さい)
4Kで投稿する有効性については以前から様々な方がお話ししている通りです。
これは、たとえFullHD画質の動画でも4Kとして動画をエンコードし、アップロードするという手法です。
そのようにして投稿された動画をYouTube上で視聴すると、画質選択で4K画質(2160p)を選択して再生することができます。(動画は実質Full HDですが)
PCモニターが4Kでなくとも再生することができ、通常よりもブロックノイズの少ない高画質な動画として視聴できるんです。
比較として以下の画像をご覧ください。
↑FullHD (1080p)として投稿した動画をYouTube上でPCから視聴
↑4K (2160p)として投稿した動画をYouTube上でPCから視聴
上記は画像2つともFullHDサイズのモニターで視聴した場合ですが、ご覧の通り4Kの動画はブロックノイズが圧倒的に少ないことがわかります。
ここまでは先人の方々が実証した通りです。
しかし、これはPCで再生した場合に限った話で、スマホで再生した場合は4K動画に対しても最大でFullHD(1080p)までしか画質を選択できません。
つまりスマホでは通常画質でしか視聴できず、PCで視聴する4Kのような多大な恩恵を受けることができません。
そこでそのスマホ向けの救済措置として今回提案するのが、HDRです。
たとえHDRとしてLog撮影されていないふつーな動画であっても、強引にHDR動画としてエンコードして投稿します。
HDRに対応したスマホに限りますが、HDRとして再生しますとFullHD(1080p)でもブロックノイズの少ない高画質な動画として視聴できるんです。
ご使用のスマホがHDR対応スマホかどうかについては、実際にHDR動画をYouTubeで視聴しますと確認できます。
下図はイメージですが、HDR対応スマホで視聴した場合、画質選択を開きますと”HDR”という表記が現れます。
↑スマホ上の画質選択画面(HDR再生対応スマホ)
HDRという表記が出てこない場合、YouTube上のHDR再生に対応していないスマホとなります。
先ほど提示した4K HDRの動画をスマホから見て頂けますと、このような項目が出てくると思いますので是非ご確認下さい。
YouTube上のHDR再生対応スマホをざっくり挙げますと
iPhone: 8/X以降の機種(XR除く)
Android:Pixelシリーズ、GALAXY 8以降、Xperia XZ Premium等
(その他諸々)
です。iPhoneに関しては漏れがあるかもしれません。
ちなみにPCでもYouTubeでHDR動画を視聴することができますが、HDR対応モニターを使用し、かつOSの設定でHDR表示をする必要があり、なかなかにハードルが高いです。
しかもWindowsですとOSの設定でHDR表示にすると常時使用に耐えない描画をします。
Macは知りません。わたくしドザーなので(死語)
では、実際にHDRの動画を投稿して比較してみましょう。
以下の画像は、iPhone Xを使用して実際にYouTubeの動画を視聴した時の画像です。スクリーンショットしました。
↑FullHD (1080p)として投稿した動画をYouTube上でiPhone Xから視聴
↑FullHD+HDR (1080pHDR)として投稿した動画をYouTube上でiPhone Xから視聴
HDRではご覧の通りノイズが少ないことがわかります。
ちなみに、HDRに対応していない端末で視聴しますと、通常の1080pのFullHD動画として再生されます。
が、FullHD (1080p)として投稿した冒頭の動画よりもノイズが少ないです。
↑FullHD+HDR (1080pHDR)として投稿した動画をYouTube上でHDR非対応のAndroid端末から視聴
調べてみたのですが、YouTube側のエンコード仕様によって動画コーデックがVP09になったことが理由のようですね。
いきなりなんのこっちゃ?となると思うのでざっくり説明していきます。
PCからYouTubeを視聴し、画面を右クリックして「詳細統計情報」を確認すると原因がわかります。
この部分を見てみますと動画コーデックを確認することができますが、VP09というものとavc1というものの2パターンがあるようです。
冒頭のノイズだらけな動画はavc1ですが、4K HDRで投稿した動画は通常のFull HDとして視聴してもVP09になっています。
ざっくり言いますと、VP09だとノイズが少なく、avc1だとノイズが多くなってしまう仕様のようです。
Full HD以下の画質の動画を投稿すると、どちらのコーデックになるかはYouTubeの気まぐれで決まってしまうらしく、投稿者は選ぶことができません。
が、解像度が1440p以上、もしくはHDRとして投稿された動画は今のところVP09になるようですね。
なので、HDRでも4Kでも再生できないとしても、ノイズの多さは最小限になります。
以上のことから、4K HDRとして投稿された動画は、4KにもHDRにも対応していない環境でも大分マシな画質になるようです。
ちなみに余談ですが、私が昨年までに投稿していた通常のFull HD動画はほとんどVP09だったにもかかわらず、何故か今年あたりから投稿した同じ仕様の動画はavc1になってしまいました。
巷では、投稿した通常のFullHDの動画がVP09になるかどうかはチャンネルの登録者数に依存するとか何とか推測されていますが、私は過去はVP09だったのに今はavc1になってしまっているのでこれに当てはまらないです。よくわかりませぬ。
最後に
この後にさらに文章が続きますが、無料で見れる範囲はここまでなので一度ここで締めくくらせてください。
さて、ここまでの話をまとめると、高画質で視聴できるかどうかの星取り表は以下のようになります。
※1:4KやHDRに対応していなくとも画質がマシな動画コーデックVP09として視聴できる
※2:適切な環境を整えればHDRとして視聴できる(割とシビア)
このように4K+HDR動画としてYouTubeに投稿することにより、PCからだけでなくスマホからでも高画質な動画を視聴できることになります。
なので高画質な動画をYouTubeに投稿したい方は、4KでHDRな動画をアップロードしましょう。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
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