Re:ステージ! 3rd Live夜の部を振り返って

※2019年12月、情報が出てくるうちに書き直すのが面倒になって放置したものです。その後、最古参Tや俊龍さんに関連した裏話など色々判明した事はあるものの、当時に近い状態で書き直さずあえてアップデートせずに晒します。

はじめに

リステ3rdから一か月近く経っての感想です。私はライブの満足度が極めて高かった場合、飢餓状態でセトリと同じ曲だけを数週間鬼リピートして聞き続けるか、余韻を噛み締められる限り中長期にわたって曲を聞かなくなるんですがリステ3rdは後者でライブ以降あまり曲を聞いていません。感想書いてたらライブと全く関係ない話ばかりになったので、目次で「Stage of Star」を選んでください。曲の感想だけ読みたい方は何か長文が見えたら次まで飛ばしてください。

昼の部の感想はこちらです。


昼と夜の部の間

ライブの副題Refrection、意味は「反射」。"オタクは外国語と難しい言葉を漫画アニメゲーム"で覚える、の例に漏れず私もこの言葉はゲームの魔法の名前で覚えました。

反射というと、昼の部でふと気づいた事がありました。「Like the Sun, Like the Moon」や「TA I YOU」の如くまさに太陽のような輝きを放つステージの演者たち、それに負けないペンライトを手に全力で応援するリメンバーズの輝き、どちらも片方だけでは光りあえない。KiRaReの6人の光が反射しあい、数年を経てアニメ化と満員ソニックシティになり、キラメキFutureの歌詞のように「キラキラ輝く 太陽より眩しく」輝きになっていったのだと。

一方、ステージやペンライトの輝きを受けほとんど反射しない物がありました。この応援うちわです。

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これはライブ後に修復したもので、実際は昼の部の間に糊の水分でインクが滲み、中二病キャラの入れ墨みたいになってました。スティック糊のわずかな水分でもこうなるので、皆さんは両面テープを使ってください。

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これって暗い客席だから「黒いうちわに、蛍光か金銀のカッティングシート」を使って交通安全の反射シールみたいにステージのライト反射させてたんですね。

こういう女性向け現場の文化「新幹線止める迷惑女性ジャニオタ」をファン全体かのように錯覚し何だかなぁ…と思ってましたが、実際触れてみると100禁で材料が揃うまでになった歴史の重みを感じます。最近だと透明うちわとか映え重視の進化もしてるようですね。人に迷惑をかけない範囲の「好き」の表現って受け入れ難くとも、最低限のリスペクトって必要ですね。

受け入れ難い文化といえば、たびたびヒリつきが起こる「最古参T」にも触れねばならぬでしょう。このシャツ、新規の方が「古参マウントされた」とコンプレックスを抱きがちで、それを煽る困った古参もいてたまに界隈が荒れます

最古参T発売当時の様子がこちらです

「最古参Tを再販しろ」なんて声をたびたび目にしますが、リステ運営は再販どころかもっと手間をかけたフォローしています。

はじめてのイベントで「KiRaReの6人が初めてリメンバーズの前で披露した朗読劇」は『謡舞踊部、要塞に挑む』だそうです。私は参加しておらず、記録がほとんどないのでこの方のツイートぐらいしか見つかりませんでした。

この朗読劇、アニメBDのAmazon特典ドラマCDも同じ話なんですよ。最古参になれなかった人たちも原点を追体験でき、最古参は当時と今とを噛み締められる。挫折からの再起がテーマのリステだけに、最古参になれなかった事すら今を楽しめるスパイスなんですね。


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最古参Tに話を戻すと、売っていた期間が意外と長く初期は本当にこれしかグッズの選択肢が無くて、その後も『何着てくか迷わないで済む』『金無くて他のシャツ買ってない』とずっと着てる層も結構いるはずです。「古参お金持ってない」を代表するのが、初の単独イベ、キラリン感謝祭です。KiRaReだから秋川キララホールと言う語呂合わせで会場は高尾山口よりアクセス悪い郊外、チケットは3500円でした。

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そして何と、キラリン感謝祭の時のシャツやブレードは、きゃにめで未だ売れ残っています。当時の古参の財力の無さと「ライト振る以上に打つのが楽しい」文化に育った片鱗を感じます。

ちなみにイベント前日がラブライブサンシャイン1期のMXTVでの最終回、アイカツがアイカツスターズに変わった年で、Poppin Partyが全員揃って1年目、ウマ娘のtwitterアカウントが作られたのが一か月前という時期です。消えていったアイドルコンテンツも沢山ありました。マウント取るためだったら201リステなんて選びません。

※2020年3月追記、いまだ売れ残ってます。最古参Tの次に古いシャツなんで古参ぶりい人はみんな買って枯らしてください。

そんなこんなで、アニメまで人口増加がほとんど無かったリステ界隈、最古参Tは持ってる人がかなりいて埋没するため「裏表逆に着て最古参の文字を推しに見せ、背後のオタクへのマウントはあきらめる」という涙ぐましい着方をする方も増えています。

また、色落ちやプリントのヒビが限界に来つつあるため、一部の人は「いかに最古参Tを避け、被らない歴代グッズを身に着けているか」を読み合う水面下の心理戦をしています。KiRaReが出てない「テトラルキア&トロワアンジュ合同リリイベT」がなぜか数人被って、2019年春のアニメジャパンのトートバッグがみんな死蔵してて1人だけになる等、意外と最近のグッズがオンリーワンになれたりするので、新規の皆さんもこの心理戦に参加してみてください。

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また、田澤茉純さんなど単独でコラボアイテムがある方のファンは、受注生産グッズを着てたりします。

この「22」ってパーカーを着てる人たちが、昼の部の休憩の無さで限界が来てだんだん脱いでいき、その下から歴代リステTが出てくるのは脱衣麻雀に負けたみたいでちょっと面白かったです。

こうして振り返ると、運営の物販のポリシーに「コンテンツが育つまで、お金を使うのはライブと楽曲だけにしてもらおう」という意図があり、パンフレット以外はシャツ、ライト、タオルなど実用的な物がほとんどで。Tシャツも厚手の木綿やドライ生地です。ライブTが「一度洗濯するとヨレヨレになる生地」だったりすると運営のスタンスを見透かせてしまうので、こういう所って意外と大事です。

また「ハッピやスカジャン」「ライブで多動して汗をかくのに、着るわけが無いパーカー」「抱きまくら」「イベント以外に持っていけない謎バッグ」「妙に安っぽいオルゴール」のような単価高めの賞品がありませんね。

他の2次元アイドルコンテンツと比べ、警察行為や他人に迷惑をかけるイキりオタクおよびお気持ち表明が圧倒的に少ないのはこういうライブに不要なグッズで愛を財力で試す売り方をしない事や、3rdまで先行チケットは連番ができなかった等、細かい積み重ねが功を奏しているようにも思います。

古参も「応援してるからお金落としたいけど、リステップにしか落としようがない」と困った事が一度はあると思います。ツアーに至っては、遠征費用で金が無いだろうという運営の親心か、三種の神器の「シャツ・タオル・ライト」以外はフェイスシールとバッジしか賞品がありませんでした。(ラストの東京公演だけぽにきゃん以外のグッズが少し増えた)


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しかも単価が一番安く、一番お金のない学生でも買えるバッジは6限で搾取されようがなく、この手のイベントのトラブルの定番「転売で小金稼ぎ」もうまみが無く、物販代理のために余分にチケットを買って変な客を連れてきてしまう人もほぼいません。


最古参Tに話を戻すと、私も最近は、最古参Tはリステ現場では「裏表逆に着る派」に譲ってあえて着ずに「鬼頭明里さんのビンゴ大会」など、よくわからない現場でしか着ないようになっていました。前日同じ会場であったドンスマのリリイベにも最古参Tは着ていかず、この日に温存しました。

しかし「鬼頭さんとビンゴするだけ」で当日券オンリー。情報は「商品はサイン入り黒毛和牛」というデマしか流れてこない、本当に謎のイベントにAqoursやWakeUp,Girlsの服を着て鬼頭明里さんの応援に駆けつけるモンスターたちの前に、我らが最古参Tはあまりに無力でした…

余談ですが賞品は黒毛和牛ではなくサイン入りどんぶり(なぜか4つもある)と、2019年で一番の怪イベントでした

最古参T以外でKiRaReのメンバーの現場(別現場含む)に行って気づいたのですが、ライブTってテーマカラーがあるもの除き、どのコンテンツでもだいたい黒か白で、フルグラTだとサイクルジャージみたいに彩度が高いゴチャゴチャした色になってますよね? それに対し、P's Live のKiRaReのTシャツがこちらです。

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和泉つばす絵が色彩豊か過ぎてプリントはモノトーン、歴代グッズの中でも最も「女児服っぽい色合い」が特徴です。サンリオアニメのSHOW BY ROCKのP’sLiveTシャツよりもサンリオ感があります。

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KiRaReが出たステージでは規模が最大(横浜アリーナ!)でシャツの流通量も多く、ライブ自体が比較的最近の2017年の11月と、マウントなど全く取れません。

ですが現場に着ていくとどうでしょう、白か黒かフルグラのオタクが数百人いる中、遠目で色だけで「たぶんリステのオタクだ」とわかるのか、心なしか認知されやすい気がします。実際にある演者の初接近で、首元に水色のシャツが見えてただけで「あっ、リステだ!」とエスパーのようなリアクションを貰えた事もあります。よく考えたら、こんな色のシャツをインナーに着てる人、自分は深夜のドンキの客かミナミの帝王(ヤング編)の萬田銀次郎はんしか知りません。Vシネマのキングはオタク現場には来ないので、一発でわかるわけですね。

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さて、ライブの直前「チケット特典Tが手抜き」と炎上しましたよね。

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どうですか、こんなインナー着てる人っていますか? 紫はともかくピンクは「深夜のドンキ」の客も着ません。

経験的に、これは最古参TやツアーT、フルグラTより演者の目を惹きます。『最古参Tのかわりに新参Tを作れ』とか不毛な事をいわず、これから3rdTをバンバン着て下さい。そしてライブ前から「ゴミ」「捨てた」「チケット求む、シャツ無しなら5k、シャツ付きだったら3k」とか言って、ライブ前に低まらせて来た人たちを、リステというコンテンツがオタクに忘れ去られる日までずっと後悔させてやって下さい。

脱線話が長くなりましたが、私は夜の部のかえちゃん推しのバックプリントに大喜びして即着替え、最古参Tは持参したものの着ませんでした。

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余談ですが、かえちゃん役の立花芽恵夢さんはアニメ「リステDD」の放送期間中、リステと全く関係ない番組で「ANGEL」プリントのシャツを着てリステ愛をひっそりアピールしていました。御本人に聞いたら「PRINCESS」柄も持ってるそうなので「エンジェルとプリンセスを背負った3rd特典T」を着ると、めえちゃんと同じ精神的ステージに立つ存在になれます。安心して着てください。

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ここからやっとライブ

Stage of Star

俊龍曲です。

リステDDの放送直前、にあっちさんが作った「#あいらぶリステージ」というハッシュタグで皆がリステ愛を語りあいました。ステラマリス曲を手掛ける久保正貴さんなども参加されてるので、あのときのファン層や熱量を知りたい方は見てみてください。その時の私のコメントはこれです。

実に薄っぺらいですね。補足すると、俊龍! はステラマリス曲の作詞作曲の俊龍さん、秀和! はオルタンシア曲の作曲の田中秀和さんです。

3月まであったWake,Up!Girlsの現場では、「秀和!」「恵一!」とか作家の名前をみんな普通に言ってたのですが、リステだと作家の名前を叫ぶ機会がありませんでした。花守ゆみりさんが歌う秀和曲(灼熱スイッチやPunch Mind Happiness)が好きな秀和のオタクも*Heart Confusion*は聞いてくれず、非常に寂しい思いをしていました。2ndのBDを見るとみんな大好き伊藤翼ですら「つばささん」扱いです。

ですが、アニメの放送の少し前から「LINEをやらない👏俊龍」コールが爆発的に流行る、という謎現象がありアニメが終わった頃に俊龍を呼び水にリステ沼にハマる楽曲オタクが増えました。俊龍コールについては、完成までの歴史の積み重ねが長くなるため、プロの解説をご参照ください。

他の方の3rdの感想を見ても、アニメ化の後に楽曲に惹かれリステに流れた層や、リステがきっかけで楽曲スタッフの作家性にも注目する人がかなり増えた事が伺えます。リステ楽曲中心のアニクラも急に増え、リステと無関係(強いて言うと同じ事務所の人がいる程度)の高木美佑さんなど声優DJが「せーので跳べって言ってんの!」を定番曲のようにかける等、横への感染力も絶大です。3rdではそんな楽曲派オタクたちへのリスペクトもこめて、既存コール派の私も俊龍コールをしようと思っていました。

ですが『LINEをやらない👏俊龍コール』は、その原典の小倉唯さんの「Raise」では歌にかぶっています。私は、WakeUp,Girlsの田中美海さんが自分のパートにかぶるコールを非常に残念がっていたのと、リステのツアーでも、ある演者がコールについて「(オタクが何て叫んでるか)聞いちゃいけないんだった」と言っていたので、そういうコールを推奨してる現場をのぞきやらない事にしています。ただ、リステでもエンゼルランプの「はいはい」という掛け声など、演者公認の歌にかぶるコールはあるのでお気持ち表明する時はご注意を。

楽曲オタクの声が大きくなったのはごく最近です。『この楽曲は俊龍曲である』という認知と『コールを周りのオタクも真似し、定着する』過程をまだ経ておらず、俊龍をカジュアルに口にするのは3rdでは時期尚早です。

自主レギュで「歌に被る俊龍はNG、被らない俊龍はOK」が妥当だと判断。そして昼の部で試みた俊龍コールがLike the 俊,Like the 龍コールです。(念の為補足しますが発明者は私ではなく俊龍オタクの誰かです)

既存のコールにこっそり混ざる、名付けてステルス俊龍。昼の部が終わり、お気持ち表明どころか誰にもバレていない。ステルス俊龍はいける! これを踏まえ、夜の部で試みたステルス俊龍がこちらです。事前に2ndの映像を見ながら何度か予行練習をして、L!I!N!E!以降はステルス困難と判断し取り止めました。

事前に予行演習した曲が、夜の部1曲目からかかり大興奮です。この曲はイントロ、間奏、アウトロと3回俊龍チャンスがあり、ステルス俊龍なら6回、ステルスしなければ9回俊龍と叫べて、下手なアニソンフェス1回ぶんの俊龍を一曲で満たす事ができます。

そして、夜の部1曲目から「手段を目的にした俊龍コール」でよくわからない完全な自己満足をしている裏で、ソニックシティに俊龍さんが来ていた事をライブが終わってから知る事になります。

リメンバーズ!

披露されるたびに間奏のバージョンが変わり、披露される機会が多い割に、なぜかCDを聞きこんでいても「回収できた」という意識が薄い曲です。昭和歌謡さ「2番が終わったら口上」が一番盛り上がるくらい大好きなんですよ、オタク曲だとゲキテイとか。奇特な地下アイドルがカバーでもしない限り、CDバージョンの口上はこの先一生回収できません。今回初めて聞いた人はようこそ、この「パフォーマンスは最高だけど、一番好きな所は回収できない無限のジレンマ」ヘ。

あと、初期のリステの作詞を手掛けた仰木日向さんの楽曲が最近回収率は悪く、長らくStartin' My Re: Stage!もライブで披露されず、アニメでも「CMタイム」でリメンバーズが使われただけだったので、今回のナンバリングライブで歌われて、勘ぐっていた人たちはみんな安堵したと思います。今回は新曲のダンスの難易度がどう見ても高く、練習時間も必要だったので曲を厳選したのもあると思いますが、ワンマンでは新しいファンと一緒に初期曲でも盛り上がりたいですね。

君とインフィニティ

体は全力で応援していましたが、心で感じていたのは恐怖です。ツアーに不在だった花守ゆみりさんの回収できてない曲は、これで残りはアイノウ・アイノウだけ。昼の部を考えると残りあと一曲でデュオ曲は終わり。その曲次第でオルタンシアの楽曲は「リステップでガチャ引いた時」に無理やり聞かされる以外、アルタンシア曲は聞けない体になるなと思っていました。

そして、大サビの転調が秀和すぎて、セトリに入れた場合アンコールがある前提のラストやアンコール一曲目など、次に曲がある所でないと使いづらい*Heart Confusion*は、もう無い事は何となくわかっていました。あと1曲は何か…元気いっぱいのオルタンシアか、切ない方のオルタンシアで来るか。特に、Craveを歌いきってステージ去られたりしたら絶対立ち直れない…なんて思ってました。(今振り返ると、2ndがゆみりさんverのCraveを回収できる最後だったって現実もヤバいですね…)

Heroic Spark

昼の部のカナリアの時はまだ「高速クラップは厄介芸」と思う人もいたようでしたが、夜になって明らかにクラップの音が大きくなっています。

牧野天音さんほか色んな方が3rdを前に「アニメだけ見て、テトラルキアをただの面白集団と思わないで欲しい」と言っていたのが伝わった手ごたえを感じました。

既存のペンライトで代用できない担当カラー「レモンシフォン」「ゲインズボロ」もあって昼の部は赤いライトが多かったのが、担当カラーや4本バルログ持ちが増えてたいたのも印象的でした。色の区別が難しいツアーのペンライトで赤とオレンジとヴァーミリオンの区別に迷ってカチカチしてる人も増えてて面白かったです。

STORIA

トロワアンジュで一番好きな曲です。リリイベで「優雅に見えるトロワ曲だが非常にテンポが早くダンスも大変」三人とも語っていました。ショボンさんがテトラルキア曲に負けないくらい激しく叩き狂うドラムと、優雅に舞う3人との対比は水面下と水面上の白鳥です。

この曲、リリイベと2ndの時はトロワらしからぬ力強さに絶句、ツアーの時は1曲目からユニットシャッフルの天葉様&かすみいver.で大興奮、と今まで落ち着いて見た事がありません。今回は俊! 龍!した後で心に庭がある状態で見られ、振りコピできる程度に楽しむ事もできました。すると、何か違和感あるんですね。サビのポケモンのバリヤードみたいな振り付けで何かが見えるんです。

壁が見えるのはきっとね

その先を見てるからでしょ


そうか「アニメから先」が見えているから、壁が見えたんだ…

リステ先行上映の日まで、リメンバーズなら一度はやってたと思うんですが「アニメがいかなるクオリティでも、心が死なないための最悪のシミュレート」をしていました。

リステDDがあんなにエモい内容だった事、CDが「2nd〜放送前に出たCDの枚数」と「アニメ放送開始〜トロワとテトラのミニアルバムまで」で出た枚数が同じで多量の新曲が出た事、そして3rdライブが開催される事、倍以上に増えたキャパで昼の部は売り切れる事も全て予想外でした。そして何よりアニメ最終回で「OvertuRe:=序曲」と明言され『その先が見えてる』状態でライブに来たのはこの日が初めてでした。

2ndのBDを見まくって、かなり聴き込んだ曲なのに、全く違う物が見える事ってあるんですね…

投票ユニット

2ndの「珊瑚&奏」「瑠夏&那岐咲」「碧音&天葉」と、マニアックな組み合わせの結果、本校の6人が揃っただけになったのに対して、人が増えたら割とド直球な組み合わせで、1年生が全員集合したの歌唱何かともにリステらしいです。物語ではまだ訪れていない冬の歌ってチョイスも絶妙です。2ndの投票曲はスイングアレンジだったんで、次はまた大胆なアレンジで聞いてみたいですね。

あと、アニメ組がまだKiRaRe以外あまり知らない時期に投票締め切っちゃったのも残念でしたね。こういう企画って人が増えると、キャラや中の人のファンの「界隈同士の代理戦争」になったり、過去に選出されたキャラは忖度で抜かれたり、つまらなくなっていく事多いんですよね…

ここからメドレー

DESERT BLACK FLOWER

ショートバージョンで「砂漠に水(昼の部の『優しい風』の所を参照)」が無かった今、癒やす事のできない砂漠の強烈な渇きだけが残ってしまいました。ステラマリスのワンマンまで消える事はないでしょう。

Skip/Twin Moon/Flavor Youth/T.A.I.YOU

昼の部と同様、リステ楽曲の醍醐味は「フルサイズで聞いた衝撃」という事で省きます。トロワアンジュは「天使ではなく、キャラとしての二人」という新しい魅力を感じます。テトラルキアはどの世代のオタクも「少し前の時代のガールズロック」って評して、例えに出されるアーティストが新旧30年くらい幅があるのが面白いですね

アイノウ・アイノウ

CDでの「ブレス音」だけでも表現豊かなこの曲。リステ曲でも歌詞の感情の乗せ方が桁外れで一番聞きたかった花守ゆみりさんの最初で最後のアイノウ・アイノウ。思いが強すぎてあまり書くことがありません。

声優バイブルの発言を恣意的な切り取りで炎上させられた花守ゆみりさんが、表現者として全てをねじ伏せたと思います。野暮な事を言いますが、3rdの数日前に2020年のありふれた職業で世界最強のイベントでも花守ゆみりさんが歌う事が発表され、アンチ発言をしていたリメンバーズをそれなりに見たのですが、3rd後はピタリと止んだように思います。

そんなわけでショートサイズでも十分に魅力だったこの歌、フルサイズが見たかったのは本音ですが、後任の嶺内ともみさんにはゆみりさんのエミュレートに捉われず、大胆な新解釈で披露してくれるのを期待しています。

嶺内さんというと、スロウスタートのキャラソン群が素晴らしくBD2巻の特典「マリンバリンバ」が強いというツイートしたら、作曲の北川勝利さんご本人から「スープにスパイス」も推されました。

こちらがその曲です。しっとり系で女子高校生役のフェロモンが凄まじい曲ですので、嶺内ともみ版アイノウ・アイノウへの期待も高まるんではないでじょうか。

ここでまた脱線しますが、2018年のアニメジャパンでKiRaReがイベントやったポニキャンの向かいがKLabのブースで、「ラピスリライツ」のユニットお披露目をやってたんですね。

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IV KLOREってユニットに嶺内さんも歌ってたんですが、すぐ隣のステージに立ってた人がリステに加わるって、ちょっと運命じみた物を感じますね。

Blooming, Blooming!

伊藤翼の制作秘話でキーを2つ上げたというこの曲。リリイベの時に牧野天音さんの喉の具合が悪そうだったので、ライブでも心配しつつ見守ってしまいました。「アフレコが長引くと高い声が出しづらくなる」とも聞くので、どう考えても後になるほど大変なこの曲、次回は是非牧野天音さんがまだ式宮舞菜120%でいられるライブ序盤のコンディションで、フルサイズで聞いてみたいなと思いました。

ロケット

「KiRaReのソロ曲」とキャラソンは別物として解釈しています。ロケットは「中学生アイドルユニットが歌う歌」ではなく、OvertuRe:制作時に周りに止められた『純度100%の月坂紗由のポエム』をフィルターを通さずお出ししてしまったIF展開だと解釈しています。

「KiRaReとしての楽曲」だったら歌詞の想い人は誰ともしれませんが、キャラソンだと舞菜以外考えられません。ロケットのロの字もなくてひたすら舞菜に募る切なさが綴られる、そんな自分の想いを星を越える『推進機』であるロケットにたとえてしまう。さすが紗由さんです。

まなさゆの仲睦まじさと言えばEDのここ。

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また話が飛躍しますが、この左側の山には太平洋戦争末期、荒野のコトブキ飛行隊にも出てくる戦闘機「隼」で有名な中島飛行機が空襲を逃れて、全長数キロに及ぶ広大な地下秘密工場を建造した場所です。作っていたのは奇しくもロケットと同じ『推進機』である航空機のエンジンです。技術者が届けと願ったのは、愛する人への想いでなく、戦略爆撃機B29が飛ぶ高度1万mに、何とか迎撃機を届かせたいという事です。


戦前と戦後(京王高尾線開通後)の比較地図がこちらです。高尾駅は浅川(あさかは)駅でYとLを組み合わせた地図記号は今は廃止された「桑畑」でリステに出てくるあたりは軍事機密のため等高線しかありません。

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地元の先生が当時の後年書き起こした地図がこちらです。格子状の模様があるところが地下工場のトンネルです。また、高尾駅から引き込み線がのびていて、11話のスーパーコンピュータのあるあの場所は、組み立てたエンジンの運転試験場だったそうです。リステでおなじみの京王高尾線は戦後20年以上経ってから開通したのでありません。

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当時の軍用機のエンジンは零戦で有名な「星型エンジン」です。偶然にせよ、70年以上の時を越えて「人の想いと星」に縁のあるものが、高尾という地を通じて繋がるのには不思議な因縁を感じます。

ミライkeyノート

3話のかえちゃんのセリフ「あの歌をあなたの声で聞きたい」が叶った瞬間だ。香澄はアニメ時空でもまだステージで披露した事はなく、このステージはアニメのその後やIFルートなのかな…と、これまた妄想しつつ聞いていました。

岩橋由佳さんといえば、夜の部では生の「3.2.1 Go! 」が新規ファンにも披露されたのも良かったですね。これは、香澄は1話で「3.2.1 Go!」しかセリフがなく、先行上映を見ていたキャストに一斉に『お疲れ様でした』と言われたという逸話から、椿本Pが「3.2.1GO岩橋さん」と呼び出しました。こういうのは残しておかないと忘れられるのでまとめておきます。

先行上映


先行上映に鬼頭明里さんだけいないのは、2019年で一番とも2010年代最高(何の意味で最高かは言及しない)とも言われる伝説のイベント、ランティス祭りに出ていたからです。確か鬼頭さんが初めて受かったキャラが紗由さんだった気がするので、晴れ舞台には立ち会えなかったんですね。

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そして、ハシゴした古参は「スフィアの出番の後の休憩で、リステDD最終回のステラマリスファンのように帰る」というリメンバーズの闇があったりします。

1話リアタイ

余談ですが伊藤翼さんは先行上映の客席でポップコーン食いながら「3.2.1.GO岩橋さん」誕生に立ち会い、上映後に興奮冷めやらず寿司を食って帰ったようです。

1話放送直後

KiRaReの6人は、放送直前生放送の後にリアタイで試聴しています


そして、海外(違法試聴もあると思うのでアレですが…)

「天狗」など日本文化に精通しているフランス語字幕、「天狗=ゴブリン」と訳してしまう英語字幕、そして英語字幕から翻訳されアラビア語、大西洋を渡って「ポルトガル語字幕で見てるブラジル人」や「スペイン語字幕で見てるメキシコ人」、太平洋を横断してタイ語やインドネシア語と時間差で色んな国の言葉の「3.2.1 Go!」が3~4日かかって地球を1周して笑ってしまいました、巨大マーケットの中国では配信されてないみたいなのが残念ですね。

放送時に見かけた面白字幕たち
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英語で「ギャフン=UNCLE」って初めて知りました、おじさんじゃないのか。もっと保存しておけば良かった…

1話から少し後、7月末のコラボカフェ

PVがエンドレス再生され、数分おきに「3,2,1 Go!」が響き渡るスーパー岩橋空間でした

先行上映から一か月以上経過

服を着るよう指示があるのは、ドンスマのリリイベで岩橋さんに全裸待機を命じられたからです。

さて、ここから脱線するので、ライブ以外興味ない方は次のFor you! For みい!まで飛ばしてください。(そっちもそこそこ長いです)

ミライkeyノートは「アニメで原作改変許さない派」だったら確実に許せない大改編を経ています。ミライkeyノートは、アイドルアニメでは非常に特異な「持ち歌無い時はカバー曲」をやっていて、かつ複合的に作品テーマを含んだ唯一無二の曲なんですよ。大抵のアイドルや音楽ものって「最初から持ち歌がある」か「持ち歌ないのに活動してる(何する部活だよ…)」ですよね

原作だと、リステと高尾のつながりを深めた因縁のある、あの『高尾駅前のグルメシティ』でたまたま流れてた曲で、1話で紗由か踊った曲ではありません。

文章だとコンビニから聞こえて来る事になっていますが、近くにイートインできるコンビニは無いし、これは完全にグルメシティか手前にある京王ストアから聞こえてますね…

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要はスーパーで流れてる「おさかな天国」や「ポポポポポーってメロディのアレの」かわりにミライKeyノート流れてます。(こうして文章にすると、ここぱんなはいずれブームが去るから良いですが、原作版の香澄は日本全国どこのスーパーに行っても未来永劫自分の声が流れてるって、中学2年生が背負うにはヘビーですね…)


これは自分以外だれも触れないと思うので、滅茶苦茶脱線します。ネタ扱いされている「高尾のグルメシティ」も、就職氷河期世代が生まれた1978年の建物なんで、高尾や日本という国がリステージしてきた象徴みたいな建物なんで、リステの聖地として間違いでは無いんですね。

また、法や経済を学んだ方や株式投資をされてる方は見たことがあるかもしれない経済史に残るこの事件。この「忠実屋」の本店だった場所は、高尾のグルメシティです。

『秀和(作曲家の田中秀和さんとは無関係)』という会社に敵対的買収をされ、仲間うちでじゃぶじゃぶ株を無限に発行して短期間に株価を1/5くらいにした…という事件で、この秀和って会社も平成不況で外資に買われて消滅したんですが、いまリメンバーズが「秀和!」言ってるのも不思議な因縁ですね。ここに出てくるいなげやは、阿部里果さんのオタクでポニキャンの犬な方にはお馴染みの、フレーム・アームズ・ガールに出て来るあのいなげやです。

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バブルの投機に踊らされ、バブル期崩壊後にダイエーに買収され、失われた20年で今はイオンに買収されてダイエーも消滅、その間に日本が電子立国から凋落して高尾駅近くの沖電気の工場がなくなりショッピングモールとなり、今またピンチを迎えているグルメシティ、聖地巡礼したらここでミライKeyノートを聞いてみるのも乙です。

あと忠実屋というと、高尾でなく小田急相模原店の話ですが、ペットショップで売られたオウム病のインコのせいで主婦が亡くなった事件の訴訟も、大学の商法の講義によく出てくるらしいですね。法学系の学生さんは、リステを絡めて覚えると絶対忘れないんじゃないでしょうか…


For you! For みい!

空見ゆきさんは、客を巻き込み一瞬で場を形成できるバケモンだと思う。3rdではキャラにも寄せてくる新境地も見せた。

空見さんを初めて見た方は、最初からこうだったと思っているかもしれない。新規の方の「2ndのアニメ化発表の所は泣ける」という話を聞くので、ここで空見さんの進化を振り返ろうと思う。

空見ゆきさんのブログは、KiRaReの活動を初めた少し後からはじまっている。今の姿から想像できないが、リステ初期では笑顔が苦手という話をしている。花守ゆみりさんと距離を縮める前の所も見られるので、3rdに至る道として非常に重要な記録だと思う。

そして、2ndから3rdの間に大化けしたきっかけは舞台への挑戦だと思っている。Stray Sheep Paradiceという舞台から始まったコンテンツがある。(この舞台、BDが発売されていています。)

昨年末の初演、空見ゆきさんの初舞台との事だ。その頃の空見さんのブログがこちら。

サムネだけでも、3rdのみい先輩の片鱗が見えないだろうか?空見さんはアイドルユニットの脇役、キャストを見るとわかるように客層は青木志貴さんなど他の演者のガチヲタばかかり、だが千秋楽には客席を広く見渡し、乗れていない人のテンションを上げ、的確に自分の領域に引き込む能力を身に着けていた。この後のツアーでは開演直後に場を温める役が完全に定着し「みい!」コールで一瞬で会場のボルテージをMAXにさせていた。ただの1リメンバーズから見た姿にすぎないが、空見ゆきさんが苦手な物や新境地に体当たりした末に、みい先輩がステージに降り立った事が伺えないだろうか?


また、2.5次元舞台を経た空見ゆきさんと、舞台の上にキャラを具現化させるアイマスのライブを経た田澤茉純さんの二人だけが、打ち合わせ無しでウィッグをかぶってキャラに寄せるアプローチをして、キライキライCЯYで一緒に歌ったのは「一人一人違う時刻表」を経て進化し、同じ場所に着いた感じがしてリステっぽいですよね。

月影のトロイメライ

こういう曲で、前のめりにバンドの演奏に見入ったり、トランス状態になって多動できるリステ現場って、本当に良いですね。

自分は割と良い歳なので、昔からのオタク仲間と別現場に行くと、演者ももう激しい楽曲やらなくなってて「ノーライト、ノーコール、ノースタンディング」現場の事が多くて、静かに聞くのが辛い小学生男子みたいになってしまうんですね。

seventeen feels

アニメが始まるまで、どのユニットも「中の人が歌う歌」として聞いてたんですが、アニメになってみんな「女子中学生の歌」として聞き直しました。この曲も、最初は「就職や進学を控えた大人の手前の17歳の歌」と普通に解釈してたのですが、そんな未来の選択ができる17歳が大人に見えてしまう、一回り下の世代の歌なのかなと思ったりしました。

高校球児がまだ「お兄さん」に見える人はまだそんな世代なので、今を大事にしてください。マジで一瞬で終わります。

Time and Space

俊龍曲なのですがステルス俊龍ができません。入れるとしたらサビ前のここになると思います。

強く握る手はちょっと(俊龍~!) 

冷たく震えたけど(俊龍~!)

鼓動さえも(俊・龍!) 感じあえば(俊・龍!) 

本(L!)当(I!)の自(I!)分(E!)が生ま(LINEをやらない)れる(👏俊龍!)

文字で書くと非常にしっくり来ません。書いてて気づきましたがコールのタイミングが野球の応援と同じで、リズムに気持ちよさがありません。昨今のコールのような高ぶりの発露とは違いますね。twitterで「鼓動 俊龍」で検索するとラーメンの画像と共に出てくる水樹奈々さんのUNBLEAKABLEばかりな所からも、この曲で俊龍コールするのは稀だとわかります。これは、典型的な「コールが入るからと何でもやれば良いってわけじゃ無い」俊龍です。2ndのオルタンシアの「亜李ちゃん」コールもこのタイプで非常に浮いていました。今後もこの曲はリステ現場では俊龍コールをやらず、アニクラやカラオケで流れた時にやるだけになるかと思います。

3rdでは無粋なコールはせずに全身に俊龍を浴びる事を選びました。

宣誓センセーション

最近リステを知った方は、鬼頭明里さんのこのツイートを読んでください。

もう、イントロで何て歌ってるかわからなくなりましたね。

お友達がこの曲にドはまりした頃合いを見計らって教えてあげてください。

Sinfonia

トロワアンジュの「静かなる暴力」って感じのねじ伏せ方、いいですよね。これもライブ前と印象が変わった曲です。最期の時まで心は絶対折れない事を歌ってはいるのですが、3rdの頃に配信されたリステップのストーリーを見るに、トロワの3人の絆も盤石ってわけでも無さそうなんですよね。那岐咲が「騎士としてお守りしたい」と思うくらいだから3年生の二人は色々スキはあるんでしょうね。

Fearless girls

KiRaReが夢に破れて取り戻すテーマなのが、テトラルキアは夢見てるだけでは何も変わらない現実に、どう立ち向かうかってスタンスの違いが良いですよね。テトラルキア曲特有の疾走感もたまりません。

疾走感といえば、競走馬で「テトラルキア号」っているんですね。父親はG1馬ハーツクライで、三冠馬ディープインパクトに日本のレースで唯一勝った事のある名馬です。期待をこめて王であるテトラルキアの名を冠したのでしょう。祖父にはサンデーサイレンスがおり、その子の世代は前述のディープインパクト、ウマ娘で知られるスペシャルウィーク、サイレンススズカなど擬人化された馬も沢山いるので、知らない方にも親しみがわくかもしれません。

リステキャストのウマ娘、セイウンスカイ(鬼頭明里)、エルコンドルパサー(高橋未奈美)、オグリキャップ(高柳知葉)と近親ではないのもポイントですね。余談ですがウマ娘の鬼頭さんの曲『気まぐれTuning Heart』は作詞がリステのsoflan daichiだったりします。

この馬、名前だけでなく生き様もリステージしてるんです。2019年12月時点で最近のレース3rdの前日なんですよ、しかも前走が「八王子特別」。八王子電気通信大の、リステの聖地高尾山のあるあの八王子です。成績も9位から2位と上げています。

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そしてこの躍進の裏には、競走馬ならではの厳しい宿命がありました。リンク先の馬データに牡牝の文字が無く「セ」と書いてあると思います。これは「セン馬」の略で、何と3rdの少し前に去勢して男の娘になっちゃいました。

皮肉にも、勝てなかった八王子特別で種馬の価値を決める年齢を越えてしまい、テトラルキアの血統はもう残らないんですね。現役でいられるのは長くてあと2年くらい、テトラルキアちゃんは引退まで応援したいものですね。

しかし、同時期にバンドリで「生殖能力は無くても、ちんこがあるから」とリサ姉の弟が消されたのとは、実に対局的な事件ですね。

恋はフュージョン

歌詞で繰り返し歌われる「止められないの」の通り、3rdライブのMC無しの止まらなさの最高潮。せっかくの機会なので久保正貴さんの制作秘話も振り返ろうと思う。

縦ノリではなくボサノバ調…。イッちゃってるボサノバを聞くとイギリス紳士ですら、この映画の有名なシーンみたいになってしまう事は知ってます。いつかアレンジバージョンが披露された暁には、この動画の終わりの方みたいにバク転したいものですね。

キラメキFuture

この曲絶対昼の部だろう! …と思っているのはアニメ化前からのファンが多く、新規は違和感を感じていないのが、皆さんの感想を読んで最近やっとわかりました。この曲も思いが強いのでかなり脱線します。

昼の部で歌われたLike the Sun,Like the Moon と OvertuRe:のアニメの演出は対になっています。8話のLike the 俊,Like the 龍の歌唱中「ステラマリス=星の海」が広がっても「Like the Sun =太陽ではない」ので、太陽だけは借り物で終始安っぽいペラペラの偽物なんですね。

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CGをかじった方は、低予算だからペラペラなのでなく、一枚板のカキワリの太陽をわざわざ作って無駄に手間をかけて安くみせてるとわかるかと思います。こういう時は昔のゲームの背景の板ポリの木みたいに「板ペラを必ずカメラの向きを向かせる」という設定で傾かないようにできます。(目玉をカメラ目線にするのにも使うみたいですね)

それに対し、OvertuRe:では「太陽の光を反射=Reflectionする月」と碧音に思われていた舞菜が、6人の夢の輝きで自らが星となり、その輝きが碧音の心の闇を晴らします。

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キラメキFutureは色んな要素においてアニメの集大成ですので、アニメ楽曲が中心の昼の部ではOvertuRe:が流れるべきですね。

ここで、アニメ前からのファンの私の「リステDDの重要曲5曲」を挙げてみます。どうやらアニメからのファンと同じ曲を上げても、思いや理由がずれているらしい。

1: Brilliant Wings

1話冒頭、説明不要 

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2: ミライKeyノート 

PV第2段でチラッと映るココ。「全話中唯一動くカット」なPV詐欺じゃなかったんですか!。そして香澄の歌、謡舞踊部の初期持ち歌、そして序盤のテーマを全て包括した見事な構成。

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3: 憧れFuture Sign 

この曲はPurple Raysと並ぶ、イントロ1音目だけで「うわああああああ!」ってなって、さらに唄いだしまでの妙に長い尺の間に号泣できる曲なので、放送前に妄想した「ぼくの考えたさいきょうの(既存曲の)リステDD OPED演出」によく使いました。

「9話くらいの特殊EDとして、落ちサビのちょい前からかかる」とか、「迷子の大好きさん」のところで、灼熱の卓球娘OPみたいにその回のダイジェストが流れて「アップで良い感じのセリフの後にサビ突入」とか妄想していました。(サビ前にダイジェストが流れる特殊opは、おっさんには「レイズナーのロリウェー」の方が伝わるかもしれません)

ちょっと待て、1話から本当に既存曲で「アップで良い感じのセリフでサビ突入」やる奴があるか!2年前のCDでどこにも売ってないぞ!

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4: Yes we are!!! 

え? KiRaRe以外も新曲とダンスあるの? 

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5: キラメキFuture 

7話を見てるときのぼく

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数年追ってきたKiRaReがやっと踊る!  歴代楽曲の振り付けっぽいのが入ってる…ような気がする! 実際、振り付けもStartin' my Re:stageからずっと関わってきた先生だそうで、更には4月のツアーでハッピータイフーンを披露する前の1月にはキラメキfutureのダンスはできていたそうです。

3rdが初見だった方も「この振り、憧れFuture Signのイントロか、ハッピータイフーンっぽくね?」ってなりませんか? 

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ステージやPVで中の人が踊る所しか見られなかった物が、CGでなく手描きでアニメキャラで目にする事ができる(止め絵はタブで見てる碧音の1カットだけ)。受け手の自分ですら2016年からの思いが一気に爆発してしまい、本放送時は現実を受け入れられませんでした。キャストやスタッフも強い思い入れを語る事が多く、アニメ前からのファンが「この曲、絶対昼の部だろ」と思う感覚、何となくお分かりいただけたかと思います。

Dear マイフレンド

『最後の曲』って、オルタンシアじゃなくて夜の部の最後かい! 

先ほど「Craveだったら立ち直れない」と語ってましたが、それだと陽花というキャラまで消えてしまいそうです。歌詞にあるように「思いは一つ」なまま、花守ゆみりさんの陽花が終わりを迎えて良かったと思います。

昼の部でも貼った小澤亜李さんのブログ。

二人の原点のローリング☆ガールズは「ヒーロー(マッチャグリーン)になろうとしてなれなかった小澤さんのキャラが、自分では知らないうちに花守さんのキャラのヒーロー(マッチャグリーン)になっていた」という話なんですが、ステージでは逆に小澤さんが花守さんのマッチャグリーンで、卒業したあとは小沢さんが嶺内ともみさんのマッチャグリーンになる、と続いていく所にロリガの系譜を感じてしまいました。


Don't think スマイル/ハッピータイフーン

昼でもやったこのドンスマ「旅の途中、降りるのも間違いじゃない」などの歌詞を見ればアニメのOPだからではなく、卒業した(過去形)花守ゆみりさんへのメッセージなのは何となくわかります。ここでドンスマも掘り下げてみましょう。

作品の顔である主題歌「Don't think,スマイル!!(以後ドンスマ)」。曲名を訳すと「考えるな、笑え!」…まるでブラック企業です。同じアイドルものの『Wake Up, Girls!(WUG)』のトップアイドル、I-1clubのモットー「休まない、愚痴らない、考えない、いつも感謝」を彷彿させます。WUGの「考えない」の解釈は演者の山本希望さんがここで語っています。

要約すると「考えてたらトップアイドルの厳しさでは潰れる」。リステの方向性とはかけ離れていますし、何より膝を壊したゆみりさんへのメッセージとして洒落になりません。

実は先行上映ではOPが間に合わず、アニメ化前から応援していたファンも2話の放送が初見で、新曲とこれからの展開を予感させる映像に歓喜するのと共に、このタイトルへの違和感の声も見かけました。

Don't think,スマイルの元ネタはブルース・リー主演の映画『燃えよドラゴン』の有名な一節「Don't think,Feel(考えるな、感じろ)」です。リステ公式でも2018年のエイプリルフールで使われています。

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世間一般では「考えるな、感じろ」は、このように感覚的な意味に使われています。私は、スターウォーズのヨーダもこの言葉を使っていた事もあり「理屈より直観」という意味だと思っていました。実はこの言葉には続きがありました。以下の1:05、2:48、4:30で、吹き替えと原語のシーン比較が見られます。最初のは昔の吹き替えでよくあるトンデモ誤訳です。

Don't think,feel!  It's like a finger pointing away to the moon.
Don’t concentrate on the finger, or you will miss all that heavenly glory.

ざっと訳すと「考えず感じ取れ。それは天にある月を指さすような事だ」「指先を見ていては天高く輝く栄光(月)を見失う」

リステDDにも5話でまさにこの通りのシーンが出てきます。KiRaRe誕生の直前にみい先輩が描いた絵では、天の月や光を指さすどころかUFOにも惑わされ、何を指さしているかわかりません。視線も指先を見ていますね。

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そして道を見失い、アイドルへの夢をあきらめてしまいます。「考えるな、感じろ」の原典を知っていないと描けない絵なのがわかります。

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こんな時も「一人じゃないぞ」「考えるな、笑え!」そうする事で光はまた見つかる、というメッセージがドンスマには込められていて、ブラック社訓ではなかったんですね。

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この「Like a finger pointing away to the moon.」を踏まえて、対局となるステラマリスの「Like the Sun,Like the Moon.」を綴ったのが俊"龍"、テトラルキアの坂東美久"龍"も、ブルース・リーと同じく詠春拳の構えをしている等、ドラゴンにまつわる掘り下げも際限なくできるのですが、ここでは省略します。

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そんなわけで、卒業する花守ゆみりさんと相方の小澤亜李さんだけでなく、他のキャスト、リメンバーズやスタッフ、そして陽花の新キャストの嶺内ともみさん、さらには将来トチ狂って実写映画や舞台化しても、関わる人全てみんな同じ空を見ているぞ、だから「考えるな、笑え!」 …という事で、ラストはリステで一番ハッピーにキマってるハッピータイフーンでみんなで笑顔で締めたんだと解釈しています。

あんなハッピーな歌でも、BD見返すたびにここでは涙するんでしょうね。

夜の部を終えて

朝の時点で、アプリのリステップのライブ連動企画の☆4キャラのうち、テトラルキアのキャパ4人だけまだ取っていませんでした。ライブ後にプレイできる余力は確実に無いので、EASYでも難易度が高いカナリアだけは昼と夜の間に済ませておきました。家についた時点で残り3人。

あっぶねぇえええええ!! 残り1時間ギリギリで取りました。

ライブ連動★4キャラのストーリーって、キャストのライブの意気込みの長めのボイスが入ってて、キャスト交代で新録しようがないので、花守ゆみりさんのボイスはどうなるか心配でしたが、この先も残るようで安心しました。

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おわり




















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