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電車ノート「五感」

今、社会ではすごいことが起きているのかもしれなって思った話。

街に出る人は皆マスクをしている。

つまり、人の持つ「視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚」のうち二つを封印しているということ。人との接触を避けることも考えると五感の半分くらいをコロナ前と比べて使えていない。

別に僕はマスク賛成でも反対でもないけど、人の感動体験というのは、

「心情の変化」とそして「その時にどう自分が見えたか?聞こえたか?空気感はどんなのだったか?」という五感が深く関わっているのだと思う。

どんないい映画でも、画質が荒かったら感動までいかないかもしれない。館内が臭過ぎたらそれどころじゃない。

これは、極端な例かも知れないけど、人間の感動体験には、自分の五感がしっかりと働く必要があると思う。

けど、現代に起きているのは、

教室で友達と雑談を楽しんだ時。
夕日を見ながら黄昏れる。
久しぶりの人との再会。
人生を変えるような本当の出会い。
好きな人との偶然の出会い。
感動して泣いた映画。
興奮して夜も眠れなかった事。

それらの思い出は、マスクの匂いと共に思い出される。マスクの味がする。

また最近では、ノイズキャンセリングイヤホン、スマホの登場により視界の狭窄化、など五感を制御して行くようになってきている。

そうやって、感覚を使う機会がどんどん減って行くうちに、感動に鈍くなっていっちゃうんじゃないかなと思う。


故郷の空気感。友達と過ごした時間。そして今過ごしている街。

それは多分特別なものだから、特別なものは大切にしていたい。


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