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銅板はいいぞ

ASAを印刷したところ、ヒートベッドの端っこだとどうしても外側に反りができてしまっていました。ヒートベッドの中央では反りなく印刷できているため、ヒートベッドの外側は温度が低くなりムラができている模様。

そこでヒートベッドとばね鋼板の間に熱伝導率の大きい銅板を挟んでみました。

ばね鋼とヒートベッドが磁力でひかれあうので銅板ははさむだけ

狙い

銅板がない場合、ヒートベッドの発熱体の熱はばね鋼を伝って広がっていきます(これに加えてヒートベッドの裏板のアルミ合金からの回り込みもあります)。
銅は鋼の10倍、アルミの2倍くらい熱を伝えやすいので、よりムラなく全体を加熱できるはず。バックライトの拡散板のような感じの働きになると思われます。

効果

実際に印刷してみたところ、いい感じに印刷物の反りが解消されたのでそれなりに効果はあるようです。事前にきっちりIPAで表面を洗浄したり、エンクロージャも設置したうえでの効果なので、銅板を挟みさえすればなんでもうまくいくというようなものでは無いですが…

直径4cmくらいのASAが端っこでも反りなく印刷できてる


もうチョイ大きめの8cmのASAもOK

※設置スペースの都合上、わたしのprusaのエンクロージャは定番のイケアのアレではなく、PVCシートを吊り下げる構造にしています。天井に隙間はありますがそれなりには効果があるようです。(もしかして気密性の高いエンクロージャがあればそもそも銅板いらない可能性もある…?)

銅板の入手先

銅板はばね鋼と同じサイズにして、かつ切断面もバリやゆがみのないようにする必要があるため、業者に頼んだほうが楽です。私は以下のサイトで1mm厚の銅板を発注しました。送料込みだともっと安い業者もありますが、サイズ指定だけでなく、オプションでバリ取りや角のアールもつけてくれるのでお手軽です。
※Amazon Payを使うと妙に高い手数料がかかるので注意

まとめ

ヒートベッド周りはアップグレードできる余地があまりないですが、銅板を挟むだけでヒートベッド全体が使えるようになる(可能性が増える)ので、他のアップグレードをやり尽くしたうえで、ABSやASAを印刷する機会が多い人は試してみてもいいかもしれないです。

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