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歴代ダービー馬、そらで何頭まで言えますか?⑤

届くか・・届くか・・届いてくれ・・俺の心が折れる前に!

ワンアンドオンリー

終わりが見えてきたぞ。2014年のダービー馬はワンアンドオンリー。前年のキズナに続いて2年連続でノースヒルズの生産、所有馬がダービーを制する事になりました。

ただ、馬主はキズナが前田晋二氏、 ワンアンドオンリーが前田幸治氏である点が惜しいところ。個人馬主のダービー連覇は金子オーナーが達成していますし、法人としてはサンデーレーシングが達成していますが、ノースヒルズは前田兄弟それぞれの持ち馬が多く、それ以外は幸治氏の奥さん、またはノースヒルズ名義なので厳密に言えば連覇ではないんですよね。記録厨すいません。

ワンアンドオンリーはメイショウサムソンに続いて2頭目となる小倉出身のダービー馬。しかもデビュー戦が10番人気で12着って、アンタ良くダービー獲れたね。阪神の未勝利戦をクリアして萩S2着から6番人気でラジオNIKKEI杯2歳Sを制覇すると、トライアルの弥生賞でハナ差の2着、皐月賞ではイスラボニータの0.3秒差の4着と徐々に力を付けて行った感じですね。私は当時の事を全く覚えていません。なんせイスラボニータLOVEでしたから。

ダービーではそれまでと打って変わって先手を取る競馬を見せ、直線で持ったまま先頭に並ぶイスラボニータと叩き合いの末にダービー馬の称号をもぎ取ります。ホントにねぇ・・・私としてはイスラに勝ってほしかったのですよ。ワンオンは人気でしたが、どうせ負けるならトゥザワールドやベルキャニオン、ショウナンラグーンが良かったし、ぶっちゃけると小倉デビューの2-3-0-3のワンオンに負けるのは有り得ないとさえ思ってました。

イスラが二冠馬だったらもう少し中距離路線を使ってもらえたろうし、そしたら海外遠征で適鞍探せたし、と思ってしまうほどイスラが好きだったんですよ私は。懐かしいなぁ。

さて、父譲りのお邪魔虫ワンアンドオンリーは神戸新聞杯で最強の2勝馬サウンズオブアースをアタマ差で下し、秋初戦を飾りますが、結果的にこれが最後の勝利となり、そして長い長いトンネルへと迷い込みます。これ以降は海外を含み23戦走って0-0-1-22という惨憺たる結果に。唯一の3着がドバイシーマCだと?しかも翌年も5着だと?・・逆じゃね?国内では21連敗で最高成績はAJCCの5着で後は全て掲示板にも乗れないのドバイだと頑張っちゃうのか?

ぶっちゃけさぁ引退するタイミングを逃したでしょ?2016年2月で橋口弘次郎先生が定年になるまでは、悲願のダービー制覇をくれた馬ですし、残しておきたいと思ったかもしれませんが、それ以降の2年は完全に蛇足じゃないですか。ホントにね、こういう馬こそ若手乗せてガンガン海外へ行くべきなんですよ。どうせ勝てないなら経験を積む糧にしないと。今だったら活きの良い若手がゴロゴロしてるんだから、欧州遠征でもして毎月一戦使って、毎レース毎に日本の若手呼べばいんですよ。オーナーブリーダーなんだから、それくらい貢献してくれても罰当たりませんて。←酷

まぁこの成績じゃロジユニヴァースに並ぶ歴代最弱ダービー馬の一角と呼ばれるのも当然ですが、その2頭でダービー勝ったのがノリさんって何の因果でしょうか。

ドゥラメンテ

もう少し、もう少し。2015年のダービー馬ドゥラメンテは良血アドマイヤグルーヴとキンカメの仔で、親子4代でGⅠ制覇、内3代がクラシック制覇という名門一族。

今は無きフランシス・ベリー(脊髄やって引退)を背に秋の東京新馬でデビューすると、未勝利、セントポーリア賞を連勝し、堀の寵愛を受けるバシシューで共同通信杯に参戦。4戦連続1.0倍台の単勝オッズをつけるほどの有力馬で、私もガッツリ単勝勝っていましたが、まさかの2着。今でこそリアルスティールは強かっただろ!と思うかもしれませんが、当時は新馬を勝ったばかりでしたし、何で負けたのかさっぱり分かりませんでした。

さすがにこれじゃマズイと思ったのか、陣営はJRA通年免許を取得したばかりの新人ミルコに皐月賞の手綱を任せます。しかし、共同通信杯2着の賞金では皐月賞の出走が危うく、例年なら当落線上の微妙なラインでした。ところが、この年は有力馬が次々と回避します。ホープフルSのシャイニングレイ、シンザン記念のグァンチャーレ、若葉Sのレッドソロモン、重賞2着2回のアヴニールマルシェ、共同通信杯と毎日杯で3着のアンビシャスなどですね。これでフルゲート割れが確定し、ドゥラメンテの出走が叶いました。

そして本番、弥生賞を勝った3戦3勝のサトノクラウンが1番人気、土付けられたリアルスティールが2番人気、スプリングSを勝って3戦3勝だった私の応援馬キタサンブラックが4番人気、ドゥラメンテは3番人気でした。レースはクラリティスカイが引っ張り、キタサンブラックが2番手を確保、リアルスティールがその後ろで、ドゥラメンテとサトノクラウンは後方からの競馬になりました。3角でスルスルと上がって行き、直線早々にキタサンブラックを交わして先頭に立つリアルスティールとは正反対に、サトノクラウンは後方から大外を回して直線に賭け、ドゥラメンテは最内の4~5列目を進みながら3~4角で内をすり抜けて直線入口で仕掛けたら大外までぶっ飛んで行くというお行儀の悪さを見せます。フジの実況はそのぶっ飛び具合に接触があったと思い、ドゥラメンテに不利があったと叫ぶほどでした。

ただ、そこからが良く分からない。なぜ2ヶ月開催の中山最終週のメインレースで、直線の坂の手前で4馬身近く離されていたのに、坂を上がりきった所で先頭に並んでいるんだい?ドゥラメンテ君、キミは何者?そりゃミルコが首を振りながらハッハァーって叫ぶわな。ちょっと規格外というか、とんでもない馬が出てきたと思いましたね。私はキタサンブラック推しで、4番人気?複勝ウマァー(笑)のオッズなら馬連だったらもっと付くだろう!とドゥラメンテーキタサンブラックの馬連をしこたま買ったんですよ。
なぁにぃぃ?!やっちまったなぁ!!(泣)とは、まさにこの事でした。
でも福永が勝たなくて良かった。

衝撃的な走りを見せたドゥラメンテは続くダービーでも、サトノの有力馬2頭を従えてあっさりと直線ブッコ抜いて楽々二冠を達成するという恐ろしさを見せます。しかも親父のレコードを更新するおまけ付き。コレさぁ、バシシューじゃなくて良かったよホント。負けたら大恥だからな。

その後、両橈骨遠位端骨折が発覚し、秋シーズンを棒に振りますが、翌春の中山記念で復帰します。ここでもリアルスティールや私のイスラを退け優勝し、強さに衰えなしというところ見せ、ドバイ遠征に弾みをつけます。そのドバイではシーマクラシックに参戦するのですが、馬場入場後に落鉄するアクシデントがあり、裸足のまま出走する暴挙に出ます。どうやらドバイ側が打ち直しに失敗しんだから仕方ないでしょって形で出走させたみたいですが、その影響かポストポンドに2~3馬身離された2着に終わります。

そして帰国初戦の宝塚記念では、逃げるキタサンブラックが粘る中、馬群を捌いて猛然と追い上げますが、前にいたマリアライトの脚色が良く、キタサンブラックを交わした所でゴール。辛うじて2着は確保しましたが、いつもの力強さが見られません。不思議に思っているとレース直後にミルコが下馬し、鞍を外しました。故障です。最初の発表はハ行で、大した事ないかなと安堵していたのですが、3日後の発表ではゴール後に脚を滑らせて左前脚のじん帯および腱に内出血と炎症があり、腫れが引かないので競走能力喪失、つまり引退しますとの事でした。

もうはぁ?ですよね。いやいや分かるけども、もうちょい様子見はできなかったの?と皆思ってましたよ。それくらいスピーディ-な発表だったので、理由はともかく、しばらくはキンカメの正統後継が欲しかったのかなという疑惑が拭えませんでした。それでも9戦5勝、2着4回というパーフェクトな成績は素晴らしいの一言です。たしか今年2020年に初年度産駒がデビューですよね。ロードカナロアがイマイチなので楽しみです。

マカヒキ

ほれもうちょい、あともうちょい。2016年のダービー馬マカヒキは金子オーナーに3回目のダービーオーナーの称号をプレゼントした馬です。どこのダビスタ王の馬なんでしょうか?

マカヒキで思い出に残っているのは、やはりダービーでしょう。当時フジの番組の酷さに他で競馬を見ていたんですが、ダービーはNHKでも中継があるのです。そこでモノは試しだという事でNHKで観戦したところ、ものスゴく良い映像だったんですね。マカヒキとサトノダイヤモンドが並んでゴールした後、向こう上面まで流した2頭は写真判定が出るのを少し待ちました。なかなか出ないため諦めて2頭ともダートコースから戻るのですが、その時、トランシーバーを持ってる係員と川田が何か話しているシーンが写りました。それから少ししてルメールが先に戻り、後から川田が戻ります。つまり、写真判定はまだ出ないが態勢は分かるからそれを教えてもらっていたんじゃないかなと思うのです。

そしてルメールがダートから地下馬道へ戻る際に、待ってた浜中に対して少し首を横振り、親指で軽く後ろの川田を指差します。それを見たNHKの実況はルメールは小さくガッツポーズをしましたかね?的な話をするのですが、どう見てもガッツポーズではないんですよ。その直後に恨めしそうというか、羨ましそうにダートコースを帰ってくる川田の方を振り返ったところで画面は変わり、ちょうど馬を止めようとした川田が写った数秒後に電光掲示板を見ていた川田の目に1着3番の文字が飛び込んでくるのです。その瞬間、大きな歓声とともに大きく天を仰いで川田は、数秒堪えた後、グッと下を向いて歯を食いしばるんですね。

その後、マカヒキの首をポンッと叩いて繰り返し頭を下げる川田は、内馬場の係員に芝コースを空けれくれと指を指し、急いでダート板を勝負服に入れてゴーグルと服装を整えると、お辞儀をしながらゆっくりと芝コースを出てウイニングランに移るのです。ウィナーズサークルに戻った川田は、右手の人差し指をピンと立てて歓声に応え、ポンッと馬の首を叩いた手で関係者(たぶん調教助手の安田さん)と握手をし、口を真一文字に閉じたまま地下馬道へ消えていくのです。

もうね、年取ると涙脆いのよ。川田は代打だけど気持ちも良く分かるし、これでクラシック競走完全制覇したし、普段は感情を表に出さない奴が感情を表に出すのを見ると、やっぱりグッとくるよね。コレがあるから、NHKで競馬中継がある時はレースだけNHKで見るようにしています。一度、映像はNHK、音声はフジにしてみましたが、やるもんじゃないです。ちなみに川田が制したクラシックの勝ち馬は1番人気が1回、3番人気が2回、7番人気が2回で、3番人気の2頭は代打です。ちょっとスゴいですね。

また、マカヒキの典型的なディープ産駒、つまり早い段階から体が出来上がり、それを維持していくタイプという印象があります。成績だけ見るとまさにその通りで、3歳でダービー、ニエル賞を勝利した後は丸3年以上未勝利ですが、古馬になってからの14戦中掲示板に乗ること8度、賞金咥える事10度、重賞2勝(内GⅠ1勝)で賞金は5億6000万(本賞+付加賞)とは何と馬主孝行なんでしょう。出走奨励金、距離別出走奨励賞、内国産馬所有奨励賞、特別手当を加味したら6億は超えるでしょうね。

そんなマカヒキはもう引退させてやればいいのに・・と思う反面、どこまで頑張れるダービー馬なんだろうという興味もあります。特にデニムアンドルビーがあれだけ酷使されていた馬主ですからねぇ・・容赦しないと決めた時は容赦ないんじゃなかろうかと思います。無事に引退してくれたらいいね。

レイデオロ

あと3頭、届かせて見せる。2017年のダービー馬レイデオロは、ルメールと藤沢和先生に初めてのダービーをプレゼントした馬です。もう感動しました。普段はルメールを応援することはないのですが、藤沢和先生は別です。ずっと応援してきた先生ですし、これだけの記録を持ちながらダービーなしとか残念という言葉で言い表せないほどなんで、定年まであと4年に迫った所での戴冠は年甲斐もなく踊りました。

その藤沢先生のGⅠ勝利数は2020年5月30日現在、29勝、海外含めると30勝です。時代が違うとはいえ、尾形藤吉先生の39勝(競馬の殿堂より)に迫る数字ですからね。ちなみに現役最多は角居先生の31勝(JRA26勝、海外5勝)です。今の先生は海外遠征があるので稼ぎやすい部分もありますが、やはりまずは国内でしっかりと数字を残して欲しいところです。

さて、レイデオロの功績は何もこれらだけではなく、ホープフルSを勝ったという事も挙げられます。これはJRAがホープフルSをGⅠに昇格させると発表した後、最初のレースでした。しかし、パート1国は勝手に格付けを行う事はできず、レースレーティングが必要になります。2歳GⅠであれば3年平均で110を超える必要があったのですが、発表段階のホープフルSは足りなかったんですね。だからこそレートを持っている馬にしっかりと強い競馬で勝ってもらわないと困るわけです。

ところがレイデオロは当時、新馬と葉牡丹賞を勝った2戦2勝馬でレートがありません。しかも2着との着差は1と1/4馬身という微妙なライン。そこでレイデオロに鉛筆舐め舐めして昇格ギリギリの114を与えて、辛うじて基準を超える110.5に確保したのです。つまり、JRAとしてもレイデオロはGⅠ昇格の立役者で、かつダービー馬となった事で面目躍如というか大変都合が良かった馬なんですね。細かくは下記の記事にあるので、よろしければご覧下さい。

ヴィクトリアマイルからGⅠを考える①
https://note.com/boost_quinty/n/n029f7e163bea

ダービー後のレイデオロは距離適性を考慮して菊花賞には向かわなかったのですが、なぜか天皇賞・秋を回避してジャパンCを選択し2着となり、翌年は京都記念からドバイシーマCに参戦するも勝てず、秋に復帰してオールカマーで一年ぶりの勝利を挙げた復活の狼煙をあげると天皇賞・秋を快勝し、有馬記念でも2着となって現役最強の一角という立場を見せ付けました。

これだけ見ると別に変な部分はありませんが、やはりディープスカイのように3歳のダービー馬が菊花賞に向かわないのであれば天皇賞・秋に向かうべきという点が引っ掛かります。キタサンブラックという強敵に挑んで欲しかったです。仮に天皇賞・秋の泥んこ馬場を嫌ったなら有馬記念には出て欲しかったのですが、オーナーサイドの『中山は向かない』という発言で回避するのはねぇ・・秋2戦ですよ?

さらに翌年もドバイの後は春全休ですし、復帰戦は苦手と言っていた中山だし、なぜか去年出なかった天皇賞・秋に出走して、去年結果を残したジャパンCに出ずに苦手と言った有馬記念に出るという不可解なローテで議論を呼びます。コレ見たら典型的な使い分けと言われるのも仕方ないかと思いますよね。GⅠ馬が賞賛されるのは強い馬同士が戦った勝者だからであって、有力馬を分散させても価値は上がらないのですよ。逆にGⅠ勝ち星が少なくとも、強い馬同士が戦って得たものならそれの何倍も価値があるのです。それを理解していない輩がいる。

もし、レイデオロの輝いた期間がもう少し長ければさらに議論を呼んだことでしょうね。5歳の5戦は完全に蛇足ですし、結果だけ見ると良いトコなしで、ホントなぜこうなった?と誰もが思う内容ですから。キンカメの後継としてロードカナロア、ドゥラメンテに食い込むのは大変だろうなぁ。

ワグネリアン

ついにここまできたぞ。2018年のダービー馬ワグネリアンは久々『騎手にダービーを取らせるために生まれてきた』馬です。そのお相手はこの人、
福永祐一。もうね・・めっちゃ複雑なんですよ。

2歳でOPと重賞を勝ち、弥生賞2着から皐月賞に挑むのですが7着に敗れます。ホントに下手クソというか、馬場の悪い中山で後方から行き、さらに3頭が離して逃げているのに、なぜ大外を回る?今まで同じ様な形で散々負けてきたのに、なぜそれを繰り返すんでしょうか。これじゃハープスターに後方一気で負けたなら仕方ないと言った松田先生と同じじゃないですか。勝つための最善を尽くしていないように見えるんですよ彼は。

そして本番のダービーでは人気を落とすのですが、迷子のダノンプレミアムが参戦し1番人気を掻っ攫うと、毎日杯から直行したブラストワンピースが2番人気、皐月賞馬エポカドーロが4番人気で、同馬は気楽に乗れるその後。レースは逃げるエポカドーロを射程に5番手でレースを進めます。直線は前に壁もなく追えばいいだけの状況ならいくら福永でも出来るでしょう。私としてはコズミックフォース大歓迎だったのですが、それが無理だと分かった次は戸崎に勝たせたくないと思ったんですね。当時は好きじゃなかったんですよ。残り100mで一騎打ちなったら声を張らして福永ぁ!負けるなぁ!とゴールまで叫び続けてました。福永を応援するくらい戸崎に勝ってほしくなかったんです。こうして福永祐一は、見事ダービージョッキーになるのでした。

戸崎が負けた事を確認してから、前に行けるなら最初からやりなさいよ・・と呟いて馬券を確認すると、コズミックフォースは馬連のヒモ、エタリオウは複勝という愕然とする買い方。皆さん、GⅠは私の買い方を外せば当たりますよ。

秋の復帰戦は怪我をした福永に代わり、調教に乗っていた藤岡弟が騎乗し快勝しましたが、なぜかその後はレースに使わず年を越します。その後、ぶっつけで大阪杯に使いますが前を行くアルアイン、キセキを捉えられず3着。今後に期待したいところでしたが、またまた使わず夏まで休み、札幌記念で復帰するものの落鉄の影響で4着。せっかく前に付ける競馬ができたってのに、チグハグになってるな。

続く天皇賞・秋は唯一の適鞍とも言えるレースでしたが、またまた後方からの競馬で5着。アーモンドアイのブッコ抜きは別にしたって、ダノンプレミアムもアエロリットもサートゥルナーリアも前なのに、悠然と後方に構えて離れた後ろから着を拾うように脚を伸ばすってさぁ・・・公務員か。

ジャパンCでは川田騎乗で前に付ける競馬が出来たものの、勝負所で下がってしまい、猛然と追い込むも3着。3~4角で馬なりで上がっていけると違うのだろうけどさ、それをすると伸びない、もしくはそもそも上がれないのだろう。大阪杯でも同じ事してるからね。3~4角で最内でジッとして番手を落とし、猛然と追い込んで5着。まるでリプレイですよ。というかね、上位陣と同程度の脚しか使えないのに後方から行っても勝てないでしょう?それなら前に付けるしかないのでは?ダービーもそうだし、落鉄分を考慮すれば札幌記念だって内容は良かったわけでしょう?

このまま未勝利で引退するのは忍びないが、どうにもマカヒキと同じ匂いを感じるよなぁ。まぁ福永を男にした馬って事で食っていけるならいいか。

ロジャーバローズ

長かった・・やっと辿り着きましたよ。2019年のダービー馬はロジャーバローズ。二年連続で『騎手にダービーを取らせるために生まれてきた』馬です。

ホントに全く印象がない馬です。2歳に福寿草特別を勝って3戦2勝とした後は、スプリングS7着で皐月賞に出られず、トライアルの京都新聞杯に回るものの、騎乗予定だった四位洋文の騎乗停止で浜中俊に乗り替わるドタバタ劇を見せます。そのレースでは押し出されるように先手を奪うと60秒フラットの淡々としたペースで進み、残り50mくらいまで粘るも惜しくも2着に敗れます。2000mの通過が1.59.8、ゴールタイムが2.11.9だからホントに平均を淡々と走った感じ。これで同厩のサートゥルナーリアにとって良いペースメーカーが出来ました。

その後、12番人気で迎えた日本ダービーでは、新進気鋭の若手でノリさんの息子横山武が騎乗するリオンリオンが1000m57.8の大暴走を見せますが、それに付き合う事無く離れた2番手を確保。3番手も数馬身離れているので、実質逃げているようなもんですね。そして直線に入るとすぐに追い出し、猛追するダノンキングリー、ヴェロックス、サートゥルナーリアを退け、ドゥラメンテのダービーレコードを更新する2.22.6で優勝。入線後、呆然とした浜中は事もあろうに戸崎に『残ってますか?』と聞く暴挙に出ますが、戸崎は笑顔で応えます。

2019日本ダービー (1)

見て下さい。この笑顔。さすが天下の戸崎さんです。これでやっと戸崎を許せた感じがしました。空き巣のリーディングジョッキーと貶され、GⅠも未勝利も同じ1勝などの暴言もありましたが、2018年頃から『リーディングの価値』を守れるような選択をしていますし、2年連続でダービー2着ですからね。去年の落馬負傷は本当に心配しました。まぁ浜中も浜中なんですがね。

また、同厩のサートゥルナーリアではなくロジャーバローズが勝ってしまった角居先生は、インタビューで何とも言えない表情をしていたのが印象に残っています。『圧倒的1番人気で不甲斐ないレースをして申し訳ない』的な話をしていましたが、それは逆にロジャーバローズと猪熊オーナーに失礼なんじゃないかなと思います。それはそれ、これはこれですから、きちんと笑顔で『ありがとうございます。どちらも応援していましたが、ロジャーバローズが勝ってくれて、オーナーに初ダービーをプレゼントできて良かったです。』と言ったあと、『サートゥルナーリアについては残念ですし、申し訳なく思っています。』と言えば良かった。もちろん、全て流して聞いてるわけじゃないし、記者の書き方によって捉え方も違いますけど、サートゥルナーリア主体の発言に聞こえるのは良くなかったかな。

ダービー後は凱旋門賞挑戦が発表されましたが、8月に浅屈腱炎を発症し引退。父ディープインパクトが死亡した直後でしたし、若くして種馬になれる事で種牡馬として注目できると思います。


あとがき

やっと終わりました。長かったなぁ。書いてると余計な事まで書きたくなっちゃうんですよね。どのダービーにも色々な思い出があるし、それを思い出して酒の肴にするのもよし、仲間と議論するのもよし、思いを馳せるのもよし、色々な方法で楽しめると思います。今年はどんなドラマが待っているのか。楽しみですね。



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