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データと直感の融合 安田記念

・今週の気になる競馬ニュース

この記事を書いた後、ミルコもコラムでこの件について触れてましたし、取材した記者もいたようです。まぁ色々と言われますが、結局、騎手は危険だ大変だ可哀想だって話に終始し、川田のスタンドプレーや公正確保をしていなかった発言、あるいは「JRAからのお願い」以外の解決策などを提示したところは無かったですね。ありましたでしょうか。あったら教えてください。

そういうところは日本のメディアの未熟なところですよね。表面上のことしか見ておらず、本質的な部分にフォーカスできないのは、取材を受ける側にも、される側にも、報道を見る側にも不幸だと思います。

私も上の記事の中で最低限の提案をしてみました。あれくらいの事は誰でも考えつくとは思いますが、解決策の一つくらいにはなります。そうした様々な意見をまとめるのは組織の役割ですし、今回の件で言うなら騎手の安全のために騎手会が組織として対応、意見収集、決議、要請を行うべきでした。みんな長い物に巻かれすぎじゃないですかね。


それと金曜日に水沼騎手の騎乗停止が発表されました。なんでもスマホ事件再びということで、調整ルームの居室でスマホ弄っていたとのことです。ホントにバカだねぇ~去年、あれだけ騒がれたんだから普通に考えたらやらんでしょうに。一年経てばもう平気とか思ってるのでしょうかね。

しかも、携帯を預けるロッカーにスマホケースのみを入れる偽装工作をし、調整ルーム内で飲食店の予約やTikTokなどSNSの閲覧をしていたそうです。そしてそれがバレた理由が、そのスマホケースをロッカーに入れたまま置き忘れて、何でスマホケースのみ?まさか持ち込み?という形ですから詰めが甘いどころの話ではありません。スマホ6の時は「騎手としての業務上の注意義務を怠った」とされましたが、今回は偽装工作と判断されたため、「重大な非行」に認定されたそうです。そりゃそうだろう。

まぁスマホ世代ですし、競馬学校からギチギチに締められて、デビューしてからも業務時間外にも関わらず自由が一定程度制限されるわけですから、我慢できない部分もあるでしょう。ただ、立場を考えるとねぇ・・・やっぱりダメでしょう。しかも悪いと分かっててやった上に、偽装工作までしているわけですからね。

まだ21歳ですが、競馬村ではもう終わりかな。印象が悪すぎます。ただでさえ遅刻だなんだって素行の悪さが指摘されているのに、それを決定付けることを自ら進んでしていますし。ここからの復帰は・・・・・できる?無理でしょう。


・先週の結果

先週は個人的にダービーより大一番の葵Sで大勝負だったのですが、これがまたねぇ・・・池添がさぁ・・・やってくれましたよ。事前予想は3番ガロンヌを軸に馬連とワイドの総流しに、6・9・10番人気の複勝でした。2010年の距離変更後、京都でのレースにおける3番の出現率は70%でした。内4回が人気薄であり、今年は4番人気なので十分チャンスがあったと思います。

レースはポンッと飛び出した17番ピューロマジックが一気に先頭に立つと、外から13番ペアポルックス、14番ナナオがそれに続いて先団を形成。3番ガロンヌは普通に出たものの二の足がつかず、出遅れた18番カルチャーデイを除き、あっという間に最後方からの競馬になりました。

京都の1200は内が圧倒的に有利です。それは内枠という意味もそうですが、前に行って内を確保した馬も有利なんですね。大外からぶっ飛んでくるのはかなり自力上位じゃないと難しいんですよ。

それなのに池添はさぁ~・・3角手前から内を諦め、外に進路を取ると大外ぶん回しで後方一気に選択し、見事轟沈。ちょっと待ってよ池添さん。内は見ました?直線入ってから進路が空いてるじゃないですか。京都1200ってこうやって内が空くこと多いんですよ。特に多頭数のレースだとね。

今年はフルゲートでしたし、後ろから行く馬のほとんどが外を選択して、外側は渋滞でしたが、ここで我慢して内を選ぶと距離ロスが無く、切れ味勝負で前を狙えるのです。外は馬場は良いのですが渋滞しますし、スプリントの距離ロスは痛いんですよね。よほど力があるか、もしくは前で何らかの事故がないとノーチャンスなんです。過去の葵Sや、オープンクラスの京都1200のレースを見返したら意味が分かると思います。私がそれで痛い目見てきたんですから。

結果だって行った行ったの競馬でしょ?1・2・3着のコーナー通過順が1・2・3番手って、まさに上記の通りじゃないですか。一癖も二癖もある古馬ならともかく、まだまだ若造の3歳馬ですよ?もうちょっと考えてもらいたいなぁ。


そんで日曜のダービーですが、これは何とも言えない結果に終わりました。事前予想は隠し要素込みの複勝が12番、それから1・3番人気の単勝と、3番人気の複勝でした。1番人気の勝率は45・8%、3番人気の勝率は25.0%、合わせて70.8%で、回収率も130%を超えており、突っ込めるだけ突っ込めば十分な利益になります。

一方、不安材料もあります。まず1番人気のジャスティンミラノは単勝オッズが2.2倍なんですが、2.4倍以下は出現率が66.7%であり、そこら辺の1番人気と変わらないんですよね。皐月賞馬の出現率は56.5%、15番枠の出現率は8.3%、近10年で1番人気は2勝のみ、ついでに鞍上は戸崎ですから、頭で狙う勇気はありませんでした。ただ、1番人気の出現率自体は75.0%なので、複勝かワイドで狙うには良しとしましょう。

次に3番人気ですが、これはシックスペンスとアーバンシックが最後まで競り合ってましたね。これは悩ましい。今までの経験から、どちらを選んでも失敗する未来しか見えません。ただ、今年は隠し要素込みの複勝がシックスペンスなので、3番人気をアーバンシックとし、シックスペンスは複勝とする両面待ちならまぁいいかと。

となると、軸は決まったので式別を何にするか。1番人気を買うんだから複勝はマズイですし、ワイドなら幅広く取らないといけません。ダービーは2番人気の成績がかなり悪いので、そこを除き、かつ複数出現している最低人気の12番人気までをチョイスしますが、9番人気は3年前に一度しか出現していませんし、回収が期待できない4・10番人気と合わせて切ります。

そのため馬券は1・3番人気軸の相手が5・6・7・8・11・12に軸同士を加えたワイドフォーメーションとなりました。単複からえらい変わり様です笑

レースは、昨年に続きバラバラッとしたスタートで、ジャスティンミラノは出遅れ気味、アーバンシックは出脚がつかず、後ろからの競馬になりました。スタートを決めたシュガークンが先手を取る勢いで前に出て、内からダノンデサイル、外からシックスペンスがそれに続いたところで、さらに大外からエコロヴァルツが先手を主張して先頭に躍り出ました。そして後方に居たハズのジャスティンミラノが掛かり気味に前に取り付き、1~2角までにエコロヴァルツ、シュガークン、ジャスティンミラノ、ダノンデサイル、シックスペンスが先団を形成し向こう正面へ入りました。

前週のオークスに続き、再び岩田父の暴走かと心配しましたが、最初の1000mが62.2秒と、一転して抑える競馬になりました。メイショウタバルが居ない分、ペースは落ち着くと思いましたが、ここまでとは思いませんでしたねぇ。そうなると遅いと判断したコスモキュランダのミルコが上げて行くだろうと思いましたし、実際そうなったのですが、まさかサンライズアース池添までが捲っていくとは思いませんでした。既に予想外が2つもあります。

3角に入ると馬場の良い所を通りながらサンライズアースが先頭に並びかけ、エコロヴァルツ、シュガークン、サンライズアースが先頭で並び、その後ろに内からダノンデサイル、ジャスティンミラノが居て、コスモキュランダはジャスティンミラノをガードするようにピッタリ外に付けます。

この6頭が後ろの馬群を少し離して直線に向くと、広がって力勝負の様相になり、シュガークンが先頭に立ちます。エコロヴァルツは抵抗しますが坂下で力尽き、サンライズアースとコスモキュランダも頑張ってはいるもののジリジリとしか伸びません。シュガークンを目掛けて外からジャスティンミラノが襲い掛かりますが脚色は鈍く、最内の狭い所を岩田父ばりに抜けてきたのがダノンデサイル。首を良く使った走りでが力強く先頭に立つと、ジャスティンミラノを置き去りにして勝負あり。ダノン悲願のダービー制覇となりました。

2着は底力を見せたジャスティンミラノが入り、3着は真ん中のスペースを不利無く抜けてきたシンエンペラーが入りました。その後に続いたのが捲って行ったサンライズアースとコスモキュランダで、ミルコが最後までしっかりと追っていたらレガレイラを抑えていた可能性がありましたねぇ。

そのレガレイラは完全にルメールの騎乗ミスではないでしょうか。直線入ってシンエンペラーの内に居たのに、早々に外を選択して残り350mくらいまで外に外に横走りしたのは完全にアウトですね。NHKマイルの悪いイメージがあったのかもしれませんが、今回はガッツリ内が空いてましたからね。シンエンペラーは最後の除いて真っ直ぐ走れて3着でしたし、レガレイラの上がりは最速の33.2秒でしたので、内を選べば勝つまでは行かないでも2着の可能性は十分にあったでしょう。完全にルメールの責任だと思います。

逆に池添はペースを判断して捲って行って、最後までしぶとくジリジリと伸びて15番人気で4着ですから神騎乗に近いでしょう。ミルコも同様ですが、最後に緩めた点は頂けません。シュガークンは現状、力の通りでしょうね。青葉賞も頭が高く、走りがしっかりしていませんでしたから秋以降に期待でしょうか。


というわけで馬券は的中したものの、トリガミ終了という何とも言えない結果に終わりました。ノリさんが勝ったのは面白かったですし、安田先生が引退した直後に息子がダービー勝つなんて面白い事この上ないですねぇ。翔伍先生の国際GⅠ勝利は東京大賞典4連覇がありますが、芝は初制覇ですし、それがダービーですもんね。こういうのがあるから競馬は止められません。

これでまた一年が終わりましたね。来週からまた来年のダービーに向けての争いが始まります。来年も楽しい競馬を期待しましょう。


安田記念

出現数上位(馬番) 対象2000~2023年 24R
10・16番(6回)、2・3・4・5・6・14番(5回)
1~6番(27回)、7~12番(22回)、13~18番(23回)
出現数上位(人気)
1人(11回)、3人(10回)、2・4人(7回)、5・8人(6回)
1~3番人気(28回)、4~6番人気(18回)、7~10番人気(20回)

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