チャクイウ・ホー騎手に短期騎手免許交付
香港の名手、ヴィンセント・チャクイウ・ホー騎手に短期免許が発行されたそうです。香港の名手・・・まぁそうですね。香港リーディングは、モレイラやパートン、ティータンがトップを占めていますから、4~5位のホー騎手も十分名手と言えるのでしょう。
ただそうなると短期免許の要件を満たせません。過去の香港リーディングを見てみるとこんな感じです。
2016~17年シーズン 2017~18年シーズン 2018~19年シーズン
1位モレイラ 171勝 1位パートン 136勝 1位パートン 168勝
2位パートン 107勝 2位モレイラ 134勝 2位モレイラ 90勝
3位カラン 47勝 3位ティータン 52勝 3位ティータン 84勝
4位Dホワイト 41勝 4位ローウィラー40勝 4位ホー 61勝
5位ティータン 40勝
2019~20年シーズン 2020~21年シーズン 2021~22年シーズン
1位パートン 147勝 1位モレイラ 157勝 1位パートン 44勝
2位モレイラ 138勝 2位パートン 125勝 2位モレイラ 36勝
3位ティータン 93勝 3位ティータン 79勝 3位バデル 19勝
4位ホー 67勝 4位ホー 61勝 4位ホー 18勝
ホー騎手自身も「(短期免許で)日本に来るのはすごく難しいが、最近、香港で成績が出てチャンスをもらいました。ずっと来たいと思っていた。」とコメントしたように、このリーディングを見れば、リーディングの要件を満たして短期免許を取得するのはまず無理です。
1位と2位の差が70勝の年もありますし、2位と3位の差も50~80勝くらいありますから、4位のホーは1位どころか2位、3位に上がるのも相当大変です。
となると、今回のホー騎手は他の要件で短期免許を取得したことになりますね。そう、過去2年における指定外国競走2勝以上という要件です。2022年7月現在の指定外国競走は57レースあるのですが、香港のGⅠはチャンピオンズマイルしかありません。ホーがこの要件を満たすには、香港以外の指定外国競走を勝つか、チャンピオンズマイルを連覇しなければいけません。
そんなことできるんか?と思っていたら、できてました。なぜならホー騎手はゴールデンシックスティの主戦騎手だからです。同馬は24戦21勝の香港三冠馬で、チャンピオンズマイルと香港マイルを連覇中のGⅠ6勝馬であり、香港トップクラスの名馬です。ついでにその前年もサザンレジェンドでチャンピオンズマイルを制覇しているので3連覇しています。つまり、今年だけでなく、来年も短期免許を取得できるのです。
さすがにその翌年以降も短期免許を取得できる可能性が低いため、化けの皮が剝がれたレーンに見切りをつけたとは思いませんが、香港で使える騎手を確保しておきたいという思惑もあるのでしょう。それがどう転ぶのか・・・分かりませんねぇ。モレイラ並みに勝たれても困りますし、全く勝てないのも残念ですし。
ともかく、どんな結果になるか。楽しみにしておきましょう。