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ムルザバエフ短期免許取得とCデムーロのやらかし

ジャパンCでテュネスに騎乗したバウルジャン・ムルザバエフ騎手が短期免許を取得するとのニュースが流れてきました。

https://note.com/boost_quinty/n/n142ad4c42dd4

上記の記事でも述べましたが、年末からの予定が少し早くなって12/17、朝日杯の週から来年3/7までみっちり3ヵ月騎乗するそうです。ムルザバエフ騎手はカザフスタン国籍で、現在ドイツを拠点にしており、2019年から3年連続ドイツリーディングを獲得するトップジョッキーです。

日本で有名なドイツ騎手と言えばアンドレアシュ・シュタルケ騎手がおりますが、短期免許のシュタルケは勝率10%前後、3着内率は20~30%ほどで、正直上手い騎手という印象はありません。そのシュタルケに2021年はダブルスコアに近い差を付けた上でリーディングを獲得しており、さらに2022年も先週までに2位のシュタルケに大差を付けて4年連続リーディングが確実となっているのがムルザバエフです。

同騎手の師匠でテュネスの管理調教師であるペーター・シールゲン師は、ムルザバエフ騎手を「レースに向かう時は入念に研究し、ラストスパートの追い比べにものすごく強い信頼できるジョッキー」と評していますし、期待していいでしょう。



それからCデムーロですが、ジャパンCで騎乗停止処分を受けてしまいました。最後の直線で内側に斜行し、ダノンベルーガの進路が狭くなったとのことですが、これだけで騎乗停止は厳しいと思います。ダノンベルーガの脚は残っておらず、川田の急ブレーキもアクション仮面のように見えましたし、何よりヴェラアズールも内から外に寄って2頭でダノンベルーガを挟む形になってるんですね。接触したのもヴェラアズールですし、Cデムーロがダメならムーアもダメだと思いました。

その一方で、Cデムーロはその前にデアリングタクトの進路も妨害しているんですよね。レース画像の方を見るとデアリングタクトはスペースに首突っ込んでいるように見えますし、こちらは危ないシーンだと思いました。

つまり今回の騎乗停止は、2つのポイントの合わせ一本で止む無しじゃないかなぁと思います。まぁ先週に騎乗停止を受けていた点も考慮されたのかもしれません。短期間で不注意騎乗を繰り返せば騎乗停止期間が延びますが、そもそも心証が悪ければ騎乗停止になりやすいですからねぇ。捌くのも人間ですから。

なお、2回の騎乗停止を受けたCデムーロは、来年の短期免許は交付されません。2回の騎乗停止でもアウトなのに制裁点も30点超えますから、なんなら2024年度以降の短期免許取得にも影響しそうな感じがします。

正直、もったいないなぁと思いますねぇ。昨年までの短期免許通算成績を見ると1番人気の3着内率は65.5%ですが、今年は81.1%にもなります。勝率も33.8%から45.9%に上昇していました。勝ち星も4番人気以上ですし、まるで調子の良いルメールを見ているようです。それがこれから3週間騎乗無しですから、もったいないと思うのは当然です。

今年はルメールが不調ですし、下手したら来年以降も続くかもしれません。そうなると後任の通年免許外国人を探すと思いますが、その有力候補であるCデムーロがこうなるとJRAの立場としては難しいだろうなぁと思いますね。まぁ今回は残念でした。


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