角居先生、引退まであと一年

今週で中山競馬が終わり、来週から2月の東京競馬に入ります。そんな時にふと思い出したのが、

『アレ?角居先生の勇退って今年?来年?』

角居先生の勇退すると知ってからしばらく経ちましたが、その間、飲酒運転の厳罰やらなんやらで、すったんもんだ勃った舐めた挿れたがありまして、重要な勇退時期を失念しておりました。

調べてみると勇退時期は2021年2月でした。あと一年ですね。角居先生は1964年3月生まれなので、勇退時は56歳になります。角居先生ほどの調教師が定年まで14年残しての勇退は非常に勿体無いとしか言いようがありません。

角居先生は先週1/20までで、通算735勝、重賞81勝、GⅠ31勝(内海外5勝)を記録する名調教師です。特にGⅠはJRA限定なら藤沢和先生が最多(29勝)ですが、海外も含めると角居先生が最多(31勝)となります。歴代調教師でもトップクラスの成績と言っても過言ではありません。

まぁ歴代調教師だと伝説の尾形藤吉先生がトップに君臨しているんですが、尾形先生は1911年から1981年まで70年間調教師をされており、調騎分離以前の記録、無制限の馬房数、戦前戦後の記録が不明といった側面もあるので現代の調教師と同列に語るのは難しいんですよね。今度調べてみます。

さて、角居先生はあと一年でどこまで記録を伸ばせるのでしょうか。調教師の評価は勝利数、重賞勝利数、GⅠ勝利数、特別な記録などであるため、早期勇退では評価が上がりにくいですね。

GⅠ勝利数は藤沢和先生と1勝差で競り合っており、引退まであと2年ある藤沢和先生に並ばれ、抜かされる可能性はあります。JRAのGⅠ最多勝に限定しても藤沢和先生と3勝差なのでちょっと厳しい。重賞勝利数は藤沢和先生が120勝と断トツであり、今年の全重賞の1/3を勝たないと届きません。

ただ、角居先生は満遍なくGⅠを勝っている点は素晴らしいです。2歳戦、3歳戦(NHKマイル、秋華賞)、クラシック、古馬短距離、古馬中長距離、古馬牝馬、ダート、海外と全ての条件で勝っている調教師は他に居ません。クラシックで残るは桜花賞のみ、八大競走は桜花賞と天皇賞・春と優先度の低いGⅠが残ったのは、近年の競馬界で活躍している調教師なら仕方ない部分もありますが、桜花賞はウオッカやトールポピーなどで勝っておきたかったですね。

また、海外GⅠ5勝を4ヶ国で挙げているという点も見逃せません。アメリカンオークス、メルボルンC、香港マイル、ドバイワールドCですね。堀先生が海外GⅠ6勝を挙げていますが、ジョージライダーSを除けば全て香港という事を考えれば、これはとても評価できる事です。

こう見ていくとつくづく勇退が惜しいと思わざるを得ません。昨年までの丸20年で勝利数は733勝、直近5年間で204勝なので、定年まで年40勝で推移した仮定すれば14年間で560勝、約1300勝近くまで伸ばせるわけです。重賞勝利数も20年で81勝なので、年4勝×14年で56勝、約140勝となりますし、GⅠ勝利数は年1.5勝×14年で7勝、約40勝となり、間違いなく歴代トップクラスの調教師となった事でしょう。

残念ながらそうした姿を見ることは叶わないわけですが、残すあと一年で次の世代の壁となるように記録を伸ばし、記憶に残る調教師となってほしいと切に願います。


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