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2021グラミー・ショー生ブログ#9

さて次は、ロスの音楽ライブバー、ホテル・カフェのバーテンダーであるキャンディスさんがビデオで登場。お店の紹介をしながら、次の最優秀アルバム部門の受賞作を紹介。この音楽コミュニティの普通の人達を登場させて主要な部門の受賞を紹介させる、という企画も、なかなかコミュニティ重視を強く感じさせるいい演出だよねえ。さて、ここは王道ならテイラーだが、いかに?やっぱり!!!!ROYや、最優秀ポップ・ボーカル・アルバム部門での流れからいって、ここはかなりテイラーに傾いたと思ったけどやはりそのとおりでした。ステージにはさっきテイラーのパフォーマンスで一緒にギターを弾いてたアーロン・デスナージャック・アントノフらが登壇して、アーロンが嬉しそうにスピーチしてる。続いてテイラーが「信じられない」という風に(もちろん自信あったと思うけどw)スピーチ。アーロンテイラーもまっさきにここにはいないけど、といってジャスティン・ヴァーノンボン・イヴェール)の名前を上げていたのが印象的でした。これでテイラーは最優秀アルバム部門3回目の受賞で、フランク・シナトラ、スティーヴィー・ワンダー、ポール・サイモンに並んで女性アーティストとしてはトップの記録を達成したことにビヨンセのシンガーによる最多グラミー受賞(ちなみにシンガー以外では、クラシックのサー・ゲオルグ・ショルティの31回受賞)といい、ミッキー・ガイトンのノミネートといい、やはりこのグラミーは記録づくめの年になりましたね。

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カメラはWOWOWスタジオに戻って、今年はミュージシャンのJQ氏もゲストということで、テイラーの原盤権をめぐる話題で盛り上がってますね。もうすぐテイラーが『Fearless』の再録盤をリリースするということで、パフォーマンスとしては来年のグラミーの対象になるということで今から来年の憶測でもちきり。まあ一年は長いのでどういう作品が出るかわからないけど、彼女はその前に『Evermore』がすでに来年グラミー対象になることもお忘れなく。来年はボスの『Letters To You』も対象になることだし(今度はガン無視ってことないよな、NARAS!)。

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さて、通常であればここはNARASの会長が登場してスピーチするところですが、ご存知のように昨年就任したデボラ・デューガンは数ヶ月で解任、今はハーヴィー・メイソンJr.が代行会長なのでどうなるのかな、と見ていたら、音楽の素晴らしさ、シンガーソングライター達の偉大さを語るビデオに続いてそのハーヴィー・メイソンJr.がビデオで登場。我々はミュージシャンと音楽業界を守り、育て、尊重するために努力するので、我々を批判するのではなく、我々と共に活動してほしい、というメッセージ。まあデボラの件もあり、またザ・ウィークンドがノミネーションガン無視に対してグラミーの永久ボイコットを最近アナウンスしたりと、NARASとしてのインテグリティを回復する必要があるのは確かなので、そのメッセージを改めて明確に発信するためのビデオ出演だったんでしょう。改めて今後は更に透明性を高めてもらいたいものです。

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最後の主要部門、ROYのノミネート1曲め、ビリー・アイリッシュの「Everything I Wanted」の自らのビデオメッセージによる紹介に続いて、今度は待ってました、というファンも多いと思われるBTSの「Dynamite」のパフォーマンス。土曜日にアップしたグラミーの直前レポートでも触れた、ジェームス・コーデンのナイトショーの時のパフォーマンスによく似た感じのセットでメンバーが軽快にパフォームしてますが、これってやっぱりソウルからだよね?あ、この屋上に上がっていって屋上でパフォームするのって、前どこかでも見たなあ。ああ、やっぱトレヴァーも言ってるけどやはりソウルからの中継だったみたいだね。でもシームレスな進行だね、今年のプロダクションはバーチャルというのがいろんな面でいい方向に出てるみたい

さてここでプロデューサー部門のウィナーが発表されて(何とアンドリュー・ワットジャック・アントノフを抑えて取ったらしい。小物なんて言ってすいません汗)、ROYノミネーションの2曲目、ビヨンセの「Black Parade」の紹介。女性、特に黒人女性たちのエンパワーメントを思わせるような映像が淡々と流れてビヨンセの歌が流れるという、ギミックなしのプレゼンには何やら自信めいたものを感じます。

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さて続いては個人的にもう一人のグラミー・ダーリンだと思うロディ・リッチのソロ・パフォーマンス。ここはジャズ・ソウル的なアレンジとプレイヤーセットアップで、ピアノの前に座って「Heartless」を歌い、おお、と思わせてそこからマイクを持ってステージの反対側に駆け寄って大ヒット曲「The Box」を歌うロディ。これもオリジナルとはかなり違った、トラップっぽくないアレンジで聴かせるあたり、ここにもプロダクションのアイデアと工夫が感じられますね。

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