地質調査を行うための人工地震

地質調査方法の変遷

160年前くらいまでは石油や天然ガスの生産は地上に染み出ているものをシャベルや布で集めるといった感じだったが、1859年にはじめてボーリングという掘削技術が生まれ油田掘削に成功し商業生産が始まった。そこからは地球物理学に基づいて重力の違いや磁力の違い等を利用し、地下構造を調べるという方法がなされ、人工的に地震を発生させたりしてデータを習得(人工地震により地層から跳ね返ってくる地震波を収録して解析し地層構造を把握)し、より精度の高い地質構造の把握ができるようになった。

莫大な金がかかる地質調査の当たり外れ

しかし地質調査はかなり博打的なもので、1983年には掘削の神様から見放されたアラスカの大空井戸事件というものがあった。関係者らが口をそろえて大油田の存在を確信し、最もリスクが低く大きい鉱区であると言われていたにもかかわらず、出てきたのは塩水だけだったというもの。当時の金で約20億ドルがパーになった。石油が存在していた形跡はあったものの、岩の関係でどこかに散逸されてしまったとみられている。これ以降、世界の大手石油会社は探鉱に弱気になり始めた。

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