平衡覚

一人の朝に君は何処に 笑えない今日に別れ告げたい
あの日確かに交わした記憶 風化して崩れ去った

繰り返す日々、変わらぬ街が根拠なんて無い苛立を生み
散々妬み、挙句は僻み 行き場を失う午後の線路沿い

こんなはずじゃ無かったって 何回ここで叫んだって
明日が訪れる訳じゃねぇ 結局お似合いの待ち呆け
イアフォンの先で唄歌いが 死にてぇよ、って歌う。

僕等、何にも成れないままで進む事の恐ろしさに眼を背ける。
諦めた明日、ほら元通り いつもそうだ 嫌になるよ
少年少女は惑いながら 聴こえない声で叫び続ける
割れたその唄が掻き消されても 世界は続くよ
さよなら。

今のままじゃ駄目だ 輾転反側と日々を過ごし
忘れた頃に思い出す 塗り潰したい過去との戦い
放課後の教室に響く 居場所を求める誰かの悲鳴
何故誰も言わなかったんだ「君の命は正しいんだ。」と
泣きたいのかも分からない 黒板の落書きが滲んでく
それでもきっと歩いてく 寂しさを紛らわす様に

こんなはずじゃ無かった、って何回今を迷ったって 
笑えない日々は続いて行く 結局変わらずに待ち呆け
乾涸びた命ぶら下げて 何がしたい?って歌う。

泣くのに飽きたら声を紡げ ちゃんと聴いてるから今を叫べ
歪んだ感情を搔き鳴らせば 聴こえたんだ 思い出して

何も無いから僕は進む 生きたくなる為に歩いていく
失いゆくものがこの命と 釣り合うその時を目指して

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