屑篭

失くすより初めから無い方が良い ゴミ同然の青い春をなぞる
週末の午後はどうも苦手だ 考える必要無い事ばかり廻る
錆びてきた弦を変えるのも面倒だ どうせ誰も聴いてなんかいないさ
僕による僕の為のコンサート 照明はこのベットを照らす

夢の終わりがあるなら 少しでも早く

残酷な世界を愛せと言うから 残酷になっただけの話さ
誰もがずっと優しく在るべきと 嘘つきは嫌いだった
頼んでも無いのに明日が来るから 眠れない夜が続いて行く
もういっその事この世の全てが 無かった事になれば良いのに

流れて行く日々はただ積もり積もる 今となっては碌に覚えてすらいない
あの時とても悲しかった出来事も しわくちゃのまま屑篭で眠る

忘れたかった これで良かった
穴を開けたら 隠れ家になった
窓を塞いだら 空に憧れた
届かないものは 欲しくなるもんだ

眠る様に消えてしまえたら 相変わらずの馬鹿な僕だけど
振り解いた手が未だそこに在った さよならは言えなかった

寝ぼけ眼で手を伸ばした 部屋の隅 屑篭に積もる日々が
本当に燃やされて 灰になる前に 拾い集めて 明日を描くよ

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