RaspberryPiを使って(超初心者が)自作端末を作る

”将来現れるかもしれない盗人に、地獄に落ちよと呪いをかける写本もあった。しかしより確実な方法は、表紙の上か下かに鎖をつけて、書見台の下もしくは書棚の中の鉄の棒に輪で固定することだった”

クラウディア・ブリンカー・フォン・デア・ハイデ (一條麻美子訳) 『写本の文化史 ヨーロッパ中世の文学とメディア』

”ドノヴァンが、「あれを見ろ!」と言って、きれいな目盛りのついた計器の上の文字を指さした。それは<パーセク>と書いてあり、半円形の目盛りの右のはしの小さな数字は、百万となっていた”

       アイザック・アシモフ (小尾扶佐訳) 『われはロボット』

”「すごいオフィスね、ここ。紙束に埋もれてるじゃない」「ThingListがあると、片づける気にもならんよ。この部屋にある束のなかから、特定の書類の転がっている場所を拡現(オーグ)で教えてくれる” 

                       伊藤計劃『ハーモニー』

 電気の利用が社会の必須条件となったのはいつからなのでしょう? ガルバーニが蛙を痙攣させ、ボルタが電池を発明した時点では、それはまだ奇術の範囲を出ることはありませんでした。ファラデーがモーターを発明したとき? マルコーニが高圧電源とコイルを用い、人類で初めて無線で情報をやり取りしたところからかもしれません。原始の火は遥か遠く、いまや電気の利用は現代の文明を説明する上でどうにも欠かせない物になっています。簡単なリレーの論理回路が、据え置きのパーソナルコンピューターへと変貌し、やがてポケットに入れて持ち運べるスマートフォンへと進化しました。そこへかつては電子図書館として構想されたインターネット/ウェブが流れ込み、すべてがサーバーを介して相互に接続しています。目に見えない超巨大な構造物が、ある意味では我々の生きているもう一つの世界なのかもしれません。今日もTwitterアパートでは窓から100万円がばらまかれたり、音量が異常な値に設定されたトンカツみたいな波形のハリーポッターが流れ、そして毎日のようにどこかからボヤが出ています。

 どうも、巡宙艦ボンタです。いつものごとく壮大な出だしですが、ほぼこの文章の内容に関係ありません。病気です、文章を長ったらしくしてしまう病気なんです。いますぐ画面から距離をとらないと感染するぞ! Twitterで文字数ぎりぎりまで文字を並べる俺みたいになるな!!!!!!!!!!!アーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 この記事ではこういうのを作っていきます。ラズベリーパイとタッチパネル機能付きLCDを利用した携帯可能な端末です。超初心者なのでコードとか一切わからないため詳しい情報は他所で調べましょう。適当言った責任を問われても知らないぞ。

用意したもの

・RaspberryPi 3 B+ 

・microSD(32GB)

・RaspberryPiに適合する感じのLCD 

・最大で5V 2.4A出力できるモバイルバッテリー

・タミヤ 1㎜厚プラ板

・トグルスイッチ

・USBケーブル

・キーボード(ワイヤレスのテンキーレス・テンキーの二種)

・各種ネジとナット

・インクジェットプリンターで印刷できるラベルシール

・ダイソーで売っていたシールで貼れるバリってなるやつ(名前失念)

・道具(デスクトップPC、HDMIケーブル、5V2.5A出るACアダプター、はんだごて、ダイソーの発泡スチロールカッター、手回しドリル、ダイソーのやすり二種類、インクジェットプリンター、3Dプリンター)

・妄想力(もうそうぢから)

1.デザイン

 これらのうち真っ先に使うのはどれでしょう? 正解は妄想力(もうそうぢから)です

 こんな感じで絵をかいてみます。今回の製作は見た目重視・機能普通を目指すのでデザインが優先です。かっこよさを自家生産していきたい。

 実際のところ、もっともっと雑でよろしい。なぜかというと私の設備や技術では、絵を描いたとしてその形状をそっくりそのまま再現できないからです。しかし加工段階で安易な思い付きを実行し、そして爆死することがしばしばあるため、参考程度でいいので図を描いておいた方がいいかもしれません。かんがえんの楽しいしね。俺がスティーブ・ジョブズだァという気持ちになっておきましょう。

2.RaspberryPiのセットアップ

RaspberryPiのセットアップは体感的に最も難しい作業でした。これは高度に魔術的(暗黒中世人視点)な作業なため、先人の方々のノウハウを参照しましょう。

まずRaspbianというOSを入れるのですが、入れた後LCDを接続したとしても映りません。ドライバーがインストールされていないためです。そのため、

 別のPC上で1.5GBほどのRaspbianを公式サイトから落としてくる(これにはかなり時間がかかるので、寝るかこの隙を狙って後述のパーツ加工をやりましょう)→解凍してmicroSDに移す→モニター、マウス、キーボードを接続したRaspberryPiの裏面にmicroSDを差し、電源アダプタをブチ込んで起動する(OSがインストールされ、設定を済ませる。Wi-Fiにつないでおこう)→LCDの説明書に従ってドライバをインストールし、再起動する

という手順を踏みました。手に入るLCDによってドライバのインストールの過程が変わってくると思うので、どうかご注意を。液晶にデスクトップ画面が映ったら大成功です。サクセス!(成功) ザクセン…(ブルク)


3.筐体を作るぞ

この試みで一番大切な部分です。モバイルバッテリー、キーボード、RaspberryPiとLCDが入ることをよく想定し、なお余裕ができるように設計します。配線が通るからね。

 ダイソーのニクロム線発泡スチロールカッター、実はゆっくりとではありますがプラ板を切断できます。裏側にガイドを反転して書き、切っていきます。汚くていいのは筐体の裏面と人の心の裏面だけです。直線は金やすりを水平にしてなでつけるように削って出していきます。むろん回転ノコなど便利なものがあったらそっちでズバッとやってしまいましょう。 穴が開いたようになっている場所は、まずドリルで穴をあけ、そこに発泡スチロールカッターのニクロム線を外して通しまた結び、四角くくり抜いたらまた同じことをして外しましょう。あとはひたすら削りじゃい。角は一センチ角の四半円にしました

 3Dプリンターで底板との接続部品を作ります。うん、簡単な形でいいんです。上板に合成ゴム系接着剤とネジで止めておき、底板にはネジのみで固定します。メンテナンスの時は底だけ取り外せるようにしておきました。

テンキーを固定する金具がない?そんなときは熱加工です。難しくはありません。短冊状の端材の曲げたい場所をキッチンのコンロであぶり、テンキー本体に押し当て豪快に成形します。四回やればこうなるぞ。固定用のネジ通す穴も開けとこうなボウズ

組み立てるとかなりそれっぽくなってきました。オタクの持ち物っぽくてテンション上がる

4.組み立て

ラズベリーパイの基盤には固定穴があるので、キーボードを固定したように底板に固定しておきます。上の穴とLCDのフレームが合うよう位置に気をつけて!

あと全部のパーツを組み立てる前に自由な状態で起動するかテストしておきましょう。今回は大丈夫でした。この先のいと短き作業にも暗黒中世のご加護あれかし。ラズベリーパイ、画面上で操作することによるOSのシャットダウンはできますが、主電源のON・OFF機能がありません。正規の手順を踏んでも給電されている限りはLCDが白くつきっぱなしになってしまうため、USBケーブルの途中にトグルスイッチを半田付けして開閉できるようにしました。トグルスイッチかっこいいですよね。でももっとマニアックなスイッチはたくさんあるため好きなのを選んできてつけましょう。PCやスマホにはふつう付いていないような特殊な奴にすると楽しいと思うぞ。

モバイルバッテリーは500回程度しか充電できないと言われています。そこまで頻繁に使用しないとは思いますが、長く使うためにも交換できるようにしておきましょう。上板とバッテリーにバリってなるやつ(名前失念)を貼り、固定します。結構強力に保持できますよ。

あ、これは地味に大切な作業です。上板に貼るシールも作っておきましょう。これがあるとないとでは見栄えが違ってきます。かっこいいものを作って貼ってもいいでしょうし、なんかステッカー貼るんでもいいと思います。公共機関みたいなテプラ濡れにしてデザインを敗北させましょう。

5.完成

ヨシ


(良すぎて狂っている)

ワイヤレスキーボードも使えましたが、良すぎる・・・・

くっちゃべってきたのにいきなり語彙がなくなりました。この適当な記事がなにかの参考になればそれほどうれしいことはありません。みんなのオリジナル端末をみせてくれよな!あとデフォルトでは保護されていない通信なのでインターネットにつなぐときはきいつけな

おわり



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