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例会レポート 7月

7月例会

令和5年7月9日(日)、永福和泉地域区民センターにて7月例会が行われました。

テーマ「夏越しと草もの盆栽」

『盆栽大野』の大野朝美氏を講師にむかえ、夏越しの工夫や今どきの作業、草もの盆栽についてのお話を伺いました。

さらっと、おさらい★

夏の管理のポイントは水やりと日よけ。二重鉢にする、砂を敷く、寒冷紗をかけるなどの、水切れ・遮光対策は、夏越しのための大切な準備作業です。
「皆さんが例年やってることですよね。気になる人は雑誌を見てくださ〜い」はい。このあたりは、さらっとおさらいだけして、サクサク次へと進みましょう。(笑)
(※「盆栽世界」8月号にて、朝美氏の取材記事が掲載されています。詳細を知りたい方はご一読を)

棚場の環境は人それぞれ、一概にはいえないのが難しいところです。庭に、ベランダに、ガレージの上にと、場所や日当たりが異なれば水やりの回数も当然変わってきます。木や草にあった生育環境を学びつつ、季節ごとの陽の当たりを見極める。自分の棚場に合う置き場所を探り、管理しやすい環境に整える。そんな風に自らで試していくしかありません。
『盆栽大野』さんでも、一年中置き場所を変え、あちらこちらへと位置を回転させているとのこと。変わらず同じ所に置いておけるのは、松くらいだけだそうですよ。

笹、シダ類の株分け、多肉系の挿し芽、まだ間に合います!

さて、ここからは、『盆栽大野』朝美氏ならではの実演の講義へ。
7〜8月の今どきの作業として、朝美氏お得意の草ものを中心にお話しいただきました。
夏の時期はできることが少なくて寂しいですからね。水やり以外はしばらくお休みと思っていた人に嬉しいテーマです。

株分け実演中のクラマシダ。1、2年後の姿や、同時期に鉢入れしたものもご持参いただきました。同じ株分け1年生でも、置き場所によって、葉色、伸びの違いがしっかりと出ています。
ミセバヤの挿し芽はケト土を使って石付きに。屋久島笹を小鉢に収めるには、より丁寧な根さばきが必要とのこと。
その他、ヤナギ類の挿し木や、菊の挿し芽など、少し先の8〜9月の作業についてもご紹介いただきました。できること、たくさん見つかりましたね!

休憩を挟んでの後半は、草もの盆栽の展示の合わせ方、景色の組み立て方について。
添えに良く使われる草の種類や、植生にあわせた組み合わせ、置き位置の工夫などについてお話を伺いました。

「普段、道を歩いているときに何が生えているか、よく見ること。たまにはハイキングに行って、よく見ること。河原に行って、よく見ること」
朝美氏いわく、その草がどこに生えているかなんて、人に言われてもなかなか覚えられない。よく見て、景色として頭の中につっこんでおき、飾りのヒントにするのが良いとのこと。気になる木や草、場所を見つけたら、周囲の風景とあわせて、写真を撮っておくようにするのもオススメだそうです。
もう少し涼しくなったら、おでかけしてみましょうか。ついでにちょっと種でも拾いにね。(笑)

最後には実演素材のお裾分けまでいただき、皆、大喜びでした。帰り次第、嬉々として今日の復習に勤しんだことでしょう。
楽しい講義と実演をありがとうございました!

(卅)

日本小品盆栽協会東京支部では例会の見学を随時募集しています。
詳細はこちら例会案内
次回の例会日時:令和 5 年 8月 13 日(第 2 日曜日)
お問い合わせは事務所、公式LINE、またはメールフォームよりお願いします。


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