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Cactus World News【U2の弟分】

  • 活動期間:84年~91年、11年~

  • 出身地:ダブリン

  • メンバー:Eoin McEvoy(V, G)、Frank Kearns(G)、Fergal MacAindris(B)、Wayne Sheehy(Dr)

ボノのプロデュースでマザーレコードからデビューした、U2の弟分のようなバンド。影響を受けたのはThe Clash, Ramones, Talking Heads, U2, The Waterboys and R.E.Mあたり。ちなみにギタリストのフランク・キーンズが以前に組んでいたFrankie Corpse And The Undertakersというバンドにはイヴァンとニールのマコーミック兄弟が参加していました。

CWNのライヴを見て気に入ったボノは、当時、『The Unforgettable Fire』でイーノとラノワの洗礼を受けプロデュース業に興味を持っており、自らプロデュースしたいと申し出、バンドはこれを快諾しました。そして1985年にリリースされたシングルがこれ。U2によく似た「青臭い疾走感」溢れる佳曲です。このシングルは好評でバンドはメジャーレーベルのMCAと契約します。この曲は1stアルバム『Urban Beaches』に収録された際、録り直されて再リリースされ、UK74位を記録しました。

僕たちは Windmill Lane 第二スタジオ(St. Stephen's Green)にいて、ボノは緑色の中古のハンバーを買ったばかりだった。彼は僕たちのために『The Bridge』のEPをプロデュースしてくれて、ミックスダウンする度に、僕たちは車に乗ってカセットテープを聴きながら、スタジオの周囲をぐるぐる回った。一度、警察に追いかけられたことあるけれど、僕たちは上手くまいた。警察は運転しているのはボノだと分かっていたようだね。 僕たちは『Frontiers』という曲でジャムセッションをした。ボノはハイアワサモード(トランス状態のことか?)に入って、靴以外全部脱いで、トイレットペーパーで身体中ぐるぐる巻にした。彼はその格好で机の傍に立って、ミックスを仕上げたんだ。
(ウェイン・シーリー)

1986年1stアルバム『Urban Beaches』
プロデューサーはストーンズの80年代の作品に多く関わったクリス・キムゼイでUK56位を記録。

「The Bridge」と合わせてデビューアルバムから3曲、UKトップ100に放り込んだことになり、新人バンドとしてはなかなかの快挙を達成しました。またシングルカットはされていませんが「State of Emergency」という曲はアメリカの人気テレビドラマ「マイアミ・バイス」に使われました(ちなみにU2の「Pride」も使われている)。
Youtubeのコメントがなかなか熱いので拾ってみましょう。

皆がボノのペ●スを舐めている時に、CWNは全ロックファンが待ち望むグレイトなアルバムを出してたんだぜ!

80年代にアイルランドから出たグレイトなバンドはMBVだけで、他は全部U2のコピーバンドだよ。Hothouse Flowersみたいなな!

Ahhhhの雄叫びは俺の思い出。

Power of Dreams、Aslan、Emotional fish、Whipping Boyと並んでビッグになるべき80年代のアイルランドのバンドだ。ったくアイルランドのラジオ局はUKチャートに入ったしょうもないUKポップばかり流しやがって!

メンバーのルックスに問題があったろ。ヴォーカルはMarshall Crenshawみたいだし、ギタリストはマレットヘアのエッジだし、ベーシストはゴスロックこそ相応しい。

1986年にはヴァン・モリソン、U2、The Boomtown Rats、Thin Lizyなどなど並み居るアイルランドのスターたちに混じって、セルフエイドにも出演しました。

ギタリストのフランクのHPの記述によると、このアルバムは25万枚以上売れたということなので、デビュー作として成功の部類に入るといっていいでしょうが(但しアメリカではこけた模様)、批評家には「U2の二番煎じ」と言われ、脱U2が次なるバンドの課題となりました。が、この後散発的にシングル、EPをリリースするものの、チャートには入らず、1989年にリリースされるはずだった2ndアルバム『No Shelter』はレコード会社によって回収され、結局、バンドは90年に解散しました。

なお『No Shelter』はブートが出回っていたようですが、現在はサブスクで聴けます。

バンド解散後、ヴォーカルのオーエンとギタリストのフランクはMcEvoy& Kearnsというデュオをやっていたようですが、すぐに解散。その後クランクはロックスクールを経営しながら、映画やテレビの音楽を制作し、ソロアルバムも発表しています。オーエンはよくわからないのですが、フランクのアルバムに参加しているので、元気にはしているのでしょう。またドラマーのウェインはロン・ウッド、ボー・ディドリー、ロバート・パーマーなどの有名どころのバックバンドを務めたようです。また元Vrjin PrunesのデイヴやHothouse Flowers、最近ではダブリンの下町出身の気鋭のシンガーソングライター、ダミアン・デンプシーと一緒に仕事をしたこともあるようです。ベーシストのファーガルはウェブデザイナーをしているようです。

2011年に再結成されSimple Mindsの前座を務めましたが、ヴォーカルは別人とのことです

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