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ビアホールの巨大オムレツ

2020年8月5日(水)

8月に入って梅雨明けしてからは陽射しの強い日が続くが、思っていたほど高温多湿ではないのでそこまで不快でもない。風が抜ける、神戸ならではの気候がありがたい。

昨日の夜はクライアントと会食だった。3〜4年前に既存1店舗、新規3店舗のデザインやブランディングに携わったが、そのうち新規でオープンした2店舗が閉店したとのことで、そのご報告や近況の情報交換など。

ちなみにそのクライアントは大手飲料グループ会社で、その系列の大きなビアホールにうかがったのだが、広い店内・極めて少ない来店客・大きな丸テーブルに4名がけという、密を避けるための充分な配慮(?)がなされていた。

お店の名物メニューが食べたい、とオーダーしたら、巨大なオムレツが運ばれてきた。スケール感が分からないメニューの写真のせいで、てっきり普通のサイズだと思っていたが、運ばれてきた時のインパクトたるや。これ凄い!とひとしきり盛り上がった。メレンゲをたっぷり使っているため、大きさはあってもスフレのようにふんわりやわやわとした感触で、重さはない。大変美味しくいただいた。

聞くと、1977年からの長い歴史を誇る人気メニュー。しかし作ることのできる料理人が限られるため、キッチンでの作業割り当てに偏りが出るのを防ぐ意味もあり、力を入れてオススメをしなくなってしまったとのこと。

何それ!勿論、効率的なオペレーションも考えなくてはならないが、せっかく売れるメニューを持っているのに隅っこに小さく表示しているだけって、もったいない。一点突破でそれを主役にするぐらいで良いのに…売れすぎて困るぐらいのお祭り状態は、お呼びじゃないのか。それではお客さんは、こんな社会状況の時にはますます来店しなくなるよね。

大手の飲食店経営にありがちな残念ポイントが垣間見えた。ということは、まだまだジャンプアップの余地があるということでもある。

今のままでは、この広い歴史あるビアホールも閉まってしまうのでは、と要らぬ心配をしてしまったが、上手に既存コンテンツの掘り起こし・活用をすることができれば、逆転もあり得るか。

ビールの味だけでなく、話題もほろ苦く渋めの会となってしまった。しかし新型コロナウイルス騒動からこっち、ビアホールに行くことすら久々で、そのこと自体はとても嬉しかった。美味しいオムレツとビールをごちそうさまでした。

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