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現場作業は良いよね

2020年7月29日(水)

昼前ぐらいから強い陽射しが差してきたが、夕方、にわか雨が降って分厚い湿気に覆われた。梅雨明けまでもう少しか。

2週間前に2日連続、そして今日、とある店舗兼展示スペースに出向いてきた。そこの管理運営をしている方からクレームがあり、展示物が落ちたとのこと。1年4ヶ月前にオープンした施設で、壁に直接貼り付けていたパネルが落下してしまった。

施設の湿気や乾燥といった環境か、壁紙の収縮等か、パネルの重量なのか、貼り付けた両面テープの性能なのか、そもそもの原因はよく分からないが、ともあれ施設の方が困っているので緊急対応を試みる。丁寧に処置して貼り付けた直したが、結局また落ちた。これ以上同じことをやっても無駄と判断して、パネルは作り直して強力な留め方で再掲示することになった。痛めた壁紙が見えているスペースには、関連する同サイズのポスターを貼って応急処置を施す。

新型コロナウイルスの自粛からこっち、仕事自体もさほど忙しくないし、そもそもそんなに負荷の強い作業もなかったので、ずっとボケーっとした感じだったのだが、久々にピリッとした。

現場作業って、クレームであってもそうでなくても、ある程度緊張感を持って臨まなくてはならないので、そういうところは嫌いじゃない。作業の正確さ・速さ・美しさは当然として、作業工程を想定した周到な準備、逆に現場でのエイヤ!の判断やひらめきといった瞬発力、愛想や腰の低さといった外交力含め、トータルで持っている能力全てを注ぎ込む必要があるので、やり甲斐がある。

ここ数ヶ月、家と会社の往復以外、外に仕事で出る機会が極端に減っているので、それだけは良かった。これがクレームでなければ最高だった。クレームは問題が解決するまでずっとモヤモヤが自分の中に留まるし、自分がデザインした物が(自分の判断が甘かったことが原因のひとつとはいえ)壊れたり不具合が出た不完全な状態にも関わらず、人目に触れさせ続けなくてはならないのが忍びない。

行きは両手に大荷物のためタクシーで向かったが、帰りは歩いて帰ってきた。2週間前も今日も、北野周辺は全然人が歩いていなかった。

先週末に六甲山上の新しいリゾート施設でトークセッションがあり、そこでインフォメーションセンターの方が仰っていたのは、新型コロナウイルスの影響で今でも北野エリアには全然人が戻ってきていないという事実。今日は平日の午前にも関わらず結婚式が開かれていたけれど、やっぱり不要不急エリアだよな…

写真は、そのガラガラの北野坂のてっぺんから見た、建設中の神戸阪急ビル東館。

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