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人を作り上げてるもの

人は何で作られるか…。

人の身体は、確かに食べた物で作られますね。
バランスの良い食生活を心がけて、適度な運動をして、上質な睡眠をとれば、若々しい身体は維持できるでしょう。

身体のことではなく、一般的な人とはちょっと違う皆が羨むライフスタイルを送る人や一流と言われる人の人格は、何で形成されるのかと時々考えさせられてしまいます。

あの人みたいになりたい…。そう思える人、憧れの人、目標とする人って多くの人はいると思うのです。あなたにもきっとそう思える人がいると思うのです。

めちゃくちゃリッチな人、自由気ままに生きてる人、スポーツ界で名を馳せるようなヒーロー的存在の人などなど、数え上げれば多種多様な分野でのインフルエンサー的存在と言える人がいると思うのです。

私は、とりあえずリッチで色々な事業展開をしていて、慈善事業を行っているような人に憧れてしまいます。もちろん、人も羨むようなルックスに対して魅力を感じる人もいますが、見た目だけじゃない内面から滲み出る何かを持っている人に魅力を感じるとともに、どうしたらそうなれるのかなって考えてしまいます。

そのような人たちは、どんな家庭環境で育ち、どんな考え方をして、どんな行動をとり、どんなライフスタイルを送っているのか…って興味がとても湧いてきます。


✦✦ 人間は環境の生き物 ✦✦

以前、私はあるメイクアップアーティストの先生のメイクのレッスンを受けに、週2ペースで9ヶ月ほど通ていた時期がありました。

とても気さくな先生で、楽しくレッスンを受けることができました。教室には、いつも洋楽のBGMが流れていて、リラックスできる雰囲気の中でメイクについて勉強できるとても良い教室でした。

ある日、レッスンを受けに教室に入ると、いつも流れているBGMがなんと演歌だったのです。おそらく有線放送のチャンネルを間違えて設定してしまったのでしょう。そして、生徒さんたち皆が、「なんで今日は演歌なんだろうねぇ。」とかって喋ってはいましたが、誰ひとり「BGM変えようよ!」って言い出す生徒さんはいませんでした。

そんな中、レッスン開始の時間になって先生とアシスタントの方たちが教室に入ってきました。

先生はいきなり「ねぇ、なんで今日は演歌が流れてるの?」と言い出しました。

アシスタントの方は、「あっ、すみません!設定ミスです。すぐ直してきます。」と言って設定を直しに行かれました。

その後、教室にいる生徒さんに向かって先生が発した言葉がいまでも心に残っています。

--- 以下先生の言葉 ---

「君たちは、よくBGMに演歌なんかが流れる中でメイクできるね!少なくとも僕は、嫌だねぇ。」(演歌好きな方ゴメンナサイ・・・)

「教室でBGMを流しているのは、君たちのために流しているんじゃないからね。モデルさんにメイクする時に、少しでもモデルさんがリラックスできるように、そして気分良く撮影に向かうことができるようにBGMを流しているんだよ。」

「そういう気配り・目配りができないと、メイクアップアーティストとしては成功しないからね。ぜひあのメイクさんに仕事依頼したいって思われたいなら気配りは当然なんだよ。」

「それと、ただモデルにメイクすればいいんでしょっていう考え方じゃダメだよ。自分のセンスを磨くために、ファッションの歴史について勉強したり、常に流行に敏感でいられるようにアンテナを張り巡らさないとダメだからね。モードの世界は移り変わりが早いから、世の中の流れなどを敏感にキャッチしないといけないよ。」

「ついでに、人間て何でできているか知ってる?それは、どんな本を読んでいるか、普段どんな音楽を聴いて、家でどんな調度品に囲まれて生活しているか、どんな服を普段着て、多くの時間をどんな人たちと一緒に過ごすのかということで、その人の出来上がりはほぼ決まってしまうんだよ。何も一流ブランドの服を着なさいと言ってるんじゃない。一流と言われる物を見ること、接することが大事なんです。」

「休日は、美術館に行って一流の芸術品を鑑賞しに行く、沢山の映画を観る、一流と言われている人の本を読む、一流ブランド品は買うことができなくても、ウィンドウショッピングするだけでも十分です。自分の目で直接見て、一流を身近に感じることに意味があるんだよ。」

「人間は、環境の生き物です。センスの悪い人たちと付き合えば、あなたのセンスが良くなることは無いでしょう。その逆で、自分よりセンスの良い人と付き合えば、あなたのセンスはアップするんです。現状に満足していたら、成長はそこでストップですよ。」


あのときの先生の言葉が、すごく心につき刺さっています。

それ以来、私は「人間は環境の生き物である」を心に刻んで、なるべく自分をレベルアップできるような環境に身を置くようにしてきました。

周囲の目を気にして、自分の意に反して周囲に同調して平凡化することをなるべく避けるようにしました。

おそらく、みんなから憧れの的と言われる存在の人たちは、あのメイクアップアーティストの先生のように「人間は環境の生き物」ってことを自然とわかっていたのではないかと、勝手に思う今日この頃です。

あなたは、どう思いますか?



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